コメンテータ
ランキング
HELP

エピキュリアンさんのコメント: 点数順

★4アデルの恋の物語(1975/仏)恋と狂気は、見分けられないほど、似ている。あるいは、同じものかも。そして恋人がそういう激しい恋=狂気にとらわれていっても、そばにいて大事にし続けられるか、という次の問がベネックスの『ベティー・ブルー』なのかも。[投票(2)]
★4私のように美しい娘(1972/仏)いちばん不幸なのは、この女だろう。それを分かっていて、こうして突き放して描くところが、洗練なんだろうなあ。悲劇でありながら、喜劇でもあるのは、そういう視点があるからかも。[投票(2)]
★4エイリアン(1979/米)20回目を越えたら、ビデオで駒送りで見るほど、ハマった。なぜ、宇宙で音が聞こえる?ノストロモ号や脱出船の重力は?などなどが、全然気にならないほど、夢中にさせてくれる。ジョン・ハートも見事だけど、ハリー・ディーン・スタントンもいいなあ。[投票(2)]
★43−4X10月(1990/日)ふだん、日本人って、カッコつけたり内向したりして、結構無表情なんだ、ということを再認識させられた。それはある種、子供っぽい癇癪として突然の残忍さを見せる。そういう日本人の立ち居振る舞いについての鋭い洞察に満ちた映画。[投票(2)]
★4リクルート(2003/米)面白かった!パシーノの起用理由は最後で納得だけど、コリン・ファレルが、得意のいやな奴から微妙に共感できる人に変わってゆく様をここでも上手に演じている。何気なく手を掻いてたりするディティールもいいし。あと、このこの監督は音の使い方が巧みだと思いました。静かな時のかすかなパソコンのキーの音や石の上を歩く靴音がサスペンスをさりげなく高める。[投票(1)]
★4シービスケット(2003/米)誰だって失敗する、んだし、チャンスはまたある、というアメリカ精神を高揚させる物語。うわーありがちー!と思いながらも、いろんな仕掛けによって、見てれば、やっぱりジンと来ちゃったし、配役が素晴らしいので共感してしまいました。でも一番息をのんだのは、競馬中の馬を真横や真俯瞰から移動撮影した撮影でした。クレーンか?美しい![投票(1)]
★4フォー・ルームス(1995/米)吹き出しそうになってるのを、我慢して役者が演じているその忍耐の芸に拍手する、ってタイプの映画でした。とくにアップのときの役者たちの目なんか、吹き出した数フレーム前でカットして繋いでる、って感じがして、それだけでもうこっちまで可笑しくなってしまうのでした。だから強い意志をもってそうな役者がハマるのかな。[投票(1)]
★4誘う女(1995/米)いい役者って、そのシーンに必要な感情そのものになれることだとおもう。で、ニコール・キッドマンはすげー演技者であることをこの段階で明らかにしてたんですね。自分がどう見えるかを知り尽くしてワルのキャラが見事。しかもガス・ヴァン・サントらしいテイストでね。たとえばヒッチコックが監督だったら彼女はまた違ったキャラを演じたに違いない。[投票(1)]
★4クロッカーズ(1995/米)この作品あたりからスパイク・リーは、テーマを丸ごと象徴的に扱うのをやめて、それぞれ個人の仲で何が起きてるのかを、探るようになった感じ。ので、映画に大きなカタルシスはなくなったけど(それは危険なものと考えたのかも)、いま起きていること、いま考えないといけないこと、って感じの臨場感が生まれた気がする。消防士、似合ってるし。[投票(1)]
★4僕のスウィング(2002/仏=日)チャボロ・シュミッド好きだからなー。その人本人が、ちょっとづつ口にする演奏へのコツは有難すぎてついDVDをポーズにしてギターと取り出してしまうじゃないか(笑)。日本もちょっと前には東京でも子供は草むらで転げ回ってイノコズチとか身体中にくっつけていたもんだけど、あれはスウィングだったのか・・・・・。[投票(1)]
★4死んでもいい(1992/日)雨が吹き込む情事、バスルールでの死闘、悲しげなネオン、ふてくされながら欲望を捨てない女、日常の街の風景の中の小さな殺意、裏切られる純愛、報われない努力・・・。そういった石井監督の常套的な駒が、実話という接着剤で、必然性をもつ位置に定着してゆく。石井映画が、世界の北野映画を孕ませたことは間違いないんだけどな・・・。[投票(1)]
★4セイ・エニシング(1989/米)自分を特別だと願ったりすることなく、ごく普通に善良でありたいと生きる人のなかに、じつは勇気や挑戦があるってことを見せた功績は大きいと思う。ベトナム戦争も遠くおわり、ピッピーも伝説になった80年代終わりに、悲劇や惨劇、ホラーやエロやグロに流れがちな好奇心に、目の前のものを気づかせてくれた、って感じ。[投票(1)]
★4ブラッド・ワーク(2002/米)うまいなー。イーストウッドの演出って、ほんとうにストーリーに観客を集中させるすごい力をもってると思う。すべてがさりげなくて、技巧がまったく気にならないもんね。しかも、配役を使うイーストウッドの個人的な動機と物語上の動機がぴったりなのね。少数民族としてのメキシカンのための映画でもありますね。[投票(1)]
★4白夜(1957/伊=仏)明らかに映画的な表現を探求したくて作った、って感じ。霧にとけた曖昧な街と、ゆれるな彼女の気持ち。くっきりと霧がはれると、そこは真っ白なでも冷たい世界で、現実に目覚めるしかない男の孤独がそこにある。物語と映像のテーマ的な共鳴をやってみたかったんじゃないかな。やっぱイタリアの映画美術ってすごいと思った。[投票(1)]
★4わすれな歌(2002/タイ)はっきり言ってへたくそな映画。編集は説明的だし。撮影のルックも構図の一貫性もない。演技も場当たり的でつながらない。ストーリーも予想出来まくり。なのに、なんか憎めず最後まで見守ってしまった(笑)。この監督は『シックスティナイン』撮った人ね。理不尽な出来事で思い通りにならない人生を愛している人だなきっと。[投票(1)]
★4悪魔のいけにえ(1974/米)ものすごく計算つくされているなー、と思いながら、しかし、画面に起こることの恐ろしさにビビりました。カメラの視点が、そこに居合わせた人の視線か、そこにカメラがあったらどう写るか、という役割で貫かれているので、全体を俯瞰するいわゆる神の視線がない。ないゆえに観客も全体を見えないので、激怖いのね。[投票(1)]
★4WASABI(2001/仏=日)ベッスンは、少女のイニシエーション物がホントに好きだなー。脚本書いているし。でも、思いのほか、まとまったメルヘンになっていて楽しめた。広末は、とても頑張っていたと思う。ていうか、日本で有名であろうジャン・レノに始めてであった少女がどうなるな、というのを計算したキャスティング。そこから演出が始まっているもんね。カメラが上手。[投票(1)]
★4もののけ姫(1997/日)アクションや自然の描写や個性的なキャラクターなどなど、それだけでも十分楽しいし、予定調和を許さない物語もすごく面白くて、一個の独特の世界のなかでたっぷり楽しめてめでたしめでたし。4点です。でも、自然と人間を対立するもの、とした出発的で、いくら物語を非予定調和にしても、二元論的な薄っぺらさはどうしようもなかったんだろうな、と思います。どんなワガママな人間だって、自然の一部なんだから。[投票(1)]
★4オーシャンと十一人の仲間(1960/米)しばらくフランク・シナトラとナット・キング・コールの全集を交互に何度も聞いていたら、なんとなく声からシナトラって邪悪な匂いがするのが分かって来た。で、これ観たんだけど、こいつ絶対悪いやつだよね。小心で剣呑なのが、演技を透けて出てる。楽しい映画がそのお陰でさらに面白く観られました!しかしシャーリー・マクレーン、カメのなのにきゃわいい![投票(1)]
★4戦場のピアニスト(2002/英=独=仏=ポーランド)タンスを持った男』以来のポランスキーの追っかけとしては『ナインス・ゲート』よりはよかった、という感じです。というのは、さすがのポランスキーも、その出来事を正視するのに精一杯と言う感じで。映画のなかでそれに深入りできないでいる、という印象でした。物語と距離があって温度が低い、という感じ。その距離が恐いといえば、恐いけど・・・。[投票(1)]