[コメント] 穴(1960/仏)
「あなたにおすすめ」で見た。屈強のリアリズム。このボディブロウが確実に効いてきたところで、最後30分前にしてじわじわ盛り上がる。トリッキーでない衝撃のラスト。綿密な構成だ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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カメラ俯瞰から自動車の修理をしている男が振り返り自己紹介する。そんなさりげない始まり。最後のタイトルロールまで、音楽はいっさいない。女が出てくるのも1シーンだけ。男5人のドラマは終始寡黙。コンクリートを掘っていく単調なシーンが結構えんえんと続く。
始めの鏡を割って歯ブラシの柄につける潜望鏡。ベットの金具シャベル。スプーン柄のドライバー。と細部の描写も的確。ただ、びん2つの砂時計が30分計になるかは疑問。あれでは5分ともたないのではないか。映画を見ながらそれが気になって一生懸命暗算していた。この作品のように、きっちり見せてくれると、普段見過ごしてしまう細部をこちらもとことん要求してしまう。
囚人のモノをくすねる鉛管工たちの処理など見事なものでした。ラストも考える余地を残して余韻深い。「情けないヤツだ」の一言が効いている。今は刑務所ものはほとんどファンタジーになってしまった印象がある。この作品は違った。脱獄ものの名作である。
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