[コメント] ファイト・クラブ(1999/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
結論として主人公のあほさ加減と行動力は教祖向き。例えで思い出されるのがロック・ミュージシャンとファンの関係か。ミュージシャン側で言わせて貰えばいかにして自分を偉大に見せるかは死活問題だ。具体的に判りやすい歌詞を書くと中身の無さがばれるので例えば下記のような詩になったりする。
「紫色の海を渡った男は誰だった?狼狽したガゼルは相手をするだろうけれど俺の望んでいる結末はここにはない。ああ、ガゼルは紫色の海は渡れない。ところであの男は誰だった?」
教祖的ロックバンドの歌詞っぽいのをでっち上げたが「しょうもない」思った人は家具を集めるし「なんか凄い」と思ったら信者になってバンドのセッションに付き合っちゃう人だろうなあ、と思う。
序盤の主人公には共感できる要素がある。流れに沿って何気なく生活していたらどんどん追い詰められていくあの感覚。主人公とブラピがいたら「オレは主人公に近い人間だ」って普通、思うだろ。「オレ、ブラピに感情移入しちゃってさー、あいつオレに似ているのよ」っていう奴がいたら確かにおめでたいビックな人だとは思う。
ところが最後になってアレだもの、いきなり感情移入していた相手が壊れた人だったってのはどうなんだ?この気持ちの持って行き場はどこに?私はだあれ?あ、映画を見ているのか、オレは。というように急にテンション落ちまくり。ピストルで自分を撃つ所なんかもう好きにしてください、あ、ビルが崩れていく、ふーん状態。
改良点としては「見ている人達も主人公も」最後まで事実に気がつかない方が良い。見終わって「結局、ブラピは何者だったんだ?!何故主人公が最後ピストル自殺した時ブラピが突然消えたんだ?」位がちょうど良い。で、10人に一人ぐらいが「ふっふっふ、気がつかなかったか?ブラピは主人公の幻で彼が二重人格だったのさ」「えー!なんんんでわかったんよ!」
「ブラピだけ影が無かったから」 「え」
とかね(ベタ言うな)
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