[コメント] エリン・ブロコビッチ(2000/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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もともとジュリア・ロバーツはあまり好きではないほうなのでアカデミー賞だーなんだー、と言われてても観るのをなんとなく遠まわしにしてきたのだが、時間が立つにつれどんどんジュリア演じるエリンに引き込まれていってしまった。 そして少しだけだが主人公を自分と自分の母親にダブらせてしまったかもしれない。
エリンはバツ2。しかも3人の子持ち。性格もカッとなりがちで言葉使いも乱暴、服装もハデハデ。でもすごく子供たちを愛してる。 もし実際にこういう人が周りにいたら私の偏見で「いい歳してそんな格好して仕事もなくての母親はろくに子供の面倒もみないんだろう」なんて絶対すぐ思う。弁護士事務所のおばちゃん達と一緒の考えであろう、実際。 この映画を見てそんな自分の考えがとても恥ずかしく、いやしく感じた。あーもうやんなっちゃうと自己嫌悪。
エリンは仕事がなく、お金もなく、満足に食事を取れなくても子供たちには不自由させまいと自分はコーヒー、夜のキッチンで缶詰を食べる。…こんな事は親だったらあたりまえの考えなのかなー?。私には子供がいないので実際には「親の気持ち」はよく分からないけれども、こういう所にどうしてもグッときてしまう。 自分の母親もそうだったからなのかもしれない。
早くして夫を亡くし女手ひとつでまだ小さい娘二人を育ててくれた私の母。私たちに不自由させまいと慣れない男社会の仕事場で一生懸命働いてる母。 そういう母をやはり小さい時から見てきたので、子供たちとの食事のシーン、仕事が忙しくなり留守がちな母親に対し、長男が頭では分かっているのに 寂しくてグズいてしまったりする態度にジンときてしまう。 (私も同じようなことをした。反抗的だったことも。) その長男が自分の仕事に対し、言葉少なくとも理解をしてくれた時は本当にうれしかっただろう。母親としてのエリンはとても魅力溢れる人だと感じた。
といってもエリンもやはり女。つらい時、苦しい時はやはり誰かに甘えたくなってしまう。そんな時にそばにいてくれたのがバイク乗りのジョージ。いかつい外見とは裏腹の子供好きな優しい男。そんな男につい甘えてしまう…。思うに今までのダンナ2人ともこんな成り行きだったような気がしないでもないが、女として見せるエリンの表情もキュート。(てか、ジュリアがキュート?) でも肝心なときには意気地になってしまうあたりがまたこのエリンそのものなんだろうなあ。 そうそう、末娘がはじめてしゃべったというエピソードはすごくよかった。ああ、こうやって子育てってしていくんだなあ、こういう事があるから本当に子供たちを愛していけるんだなあ、となんだか感動。
他人に注意されても自分がこう、と思ったことは決して曲げない、ついでにおっぱいで勝負のエリン。私も以前、人前に出る仕事を少しやっていたが(おっぱい勝負はしてません)人前で作り笑いをしていながらも内心ではそんな自分がやっぱりイヤで、他人の目を気にしてばかりで自分の信念もあったもんじゃない。エリンはわが道をガンガン進みまくるがやる事はきちんとやる。 そんなアグレッシブな彼女がとてもかっこよく見える。あ、あと正直なところ。何かあるにつれ昇給しろと言いまくるエリン。すてき(笑)。
初めはイヤイヤ付き合ってたエドも最後には立派な「パートナー」たぬきオヤジになり、いつのまにか周りの人間も変えていく。 この溢れるパワー。あやかりたい。
そして最後はエリンの人柄があってこそ、この裁判はうまくいったのだろう。(まさにダサイ靴を履いた女性弁護士とのエピソードでわかる) 見ごたえのあるサクセスストーリーだった。 実話だもんね!。
今の気分で言うならば「尊敬する人はエリン・ブロコビッチ」と答えてみちゃうかも。で、好きな女優は「ジュリア・ロバーツ」って言っちゃったりして。
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