[コメント] JSA(2000/韓国)
だからこそ切ない。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
「あんたさえ余計なことをしなけりゃ最悪の事態は避けられたんじゃないのか?>ソフィー」 という、筋立てに対する根本的なツッコミはさておき…
あまりにも美しい友情の物語に涙しながらも、ひねくれた頭には「所詮これは"南"で作られた"映画"にすぎない」という考えが何度もよぎった。
登場する「北の同胞」が人間的であればあるほど、裏腹に「南の映画」であることが顕わになってしまうという矛盾。
実際、ソン・ガンホとシン・ハギュンが演じる北朝鮮軍の兵士は理想的過ぎるほどに人間味溢れる存在として描かれている。そこにあるのは「そうであってほしい」という南の人間の一方的な願いでしかない。
しかし、その願いこそがあまりにも切ない。
パク・チャヌク監督が「制作段階で北朝鮮からのアプローチはありましたか?」という質問に対して、「もしも協力が可能な関係が存在していれば、この映画を作る必要性は無かったでしょう。」と答えている。
この答えが全てを表していると思う。
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