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けにろんさんのコメント: 投票数順

★3フラッド(1998/米)敵味方がぐっちゃぐちゃになっていく展開と徐々に水没していく町並の迫り来る危機感とが相乗効果を醸し出して良い。しかし、水中から突き出す電柱や回転看板の突端等の絵として妙味がありそうな風景が夜間シーンばかりの為に今いち活かされてないのが惜しい。[投票]
★3バイオハザード(2002/英=独=米)原ゲームテイストを踏襲した洋館から研究所への入口設定にはかなり心躍る。『マタンゴ』や『ゴケミドロ』を彷彿させる終末ラストも久々の決まり具合。だが対AI攻防後の中盤のゾンビ展開に関して目新しいものはない。終始シミーズ姿のミラは目の保養。[投票]
★3冒険王(1996/香港)ストーリーや設定が『インディ・ジョーンズ』まんまなのはそんなもんだと諦めもつくが、ワイヤーや特殊効果に依存し過ぎなリンチェイのアクションは最早アホ臭いとしか思えない。冒頭の無意味に大がかりなハリボテは逸脱の予感を孕み期待させたのだが。[投票]
★2ズーランダー(2001/独=米=豪)内輪でやってる感が強固に過ぎて不愉快だ。大体肝心のキメ顔ってのが丸っきり面白くないし、パロディやるなら徹底的にやってほしいのに学芸会レベルの茶番でシラける。構成も敵役と仲良くなっちまうのが早過ぎて手緩い。ガソリンスタンドの場面だけは笑った。[投票]
★3ある貴婦人の肖像(1996/英=米)強固な意志が有りそで無いよな成り行きに流されるヒロイン像であるし物語もドラマティックな展開がある訳でもない。自我の萌芽が糞詰まり的に感じるのは時代の抑圧が十全に描かれてないからかも知れない。曲者揃いの配役と歴史を滲ませる美術は見所満載だ。[投票]
★4ザ・メキシカン(2001/米)緩い音楽と主役の2人が浮ついて(特にジュリア)恋人同士に見えないのが難点だが、「銃」をめぐっての争奪戦は拡散しまくり次々に魅力的な中年男たちが登場。旧来の物語にタランティーノがこじ開けた風穴を通り抜ける方法論には可能性が感じられる。[投票]
★3瞳が忘れない ブリンク(1994/米)ワンアイデアの中級サスペンスも手堅い職人監督にスピノッティ級の撮影を掛け合わせると上出来のサスペンスになる。ストウは人形みたく趣味でないが幻視するキャラとして表情の硬さが寄与し哀切さを醸し出す。他の地味キャストも世界観に適合してる。[投票]
★3愛の新世界(1994/日)女性讃歌という概念自体が言わずもがなな時代にそれをやって耐え難い時代錯誤感に被われてしまったし、男達にも虚無が足りない。映画とアラーキーの写真との親和性も低い。それでも「今夜は踊ろう」で夜明けの街を疾走するアナクロには一応ほだされる。[投票]
★2建築家の腹(1987/英=伊)何でもかんでもモノマニアックに左右対称にするアイデアが主人公の精神的葛藤とリンクしてる訳でもないのでアイデア倒れとしか見えない。映画的ハッタリの欠如した演出のもとでヴィエルニ撮影は完璧の域といっていいのに小賢しくしか見えないのが気の毒。[投票]
★4あした来る人(1955/日)これ程さばけた調子でお互いを切り合えれば気の重い人間関係も簡単だろう。川島のニヒリスティックな諦観の最良系での表出であり50年代に作られたことが驚愕。豊饒なプロットと最後の最後まで先が読めない展開を絶妙のテンポで織りなす傑作人間模様。[投票]
★2続・青い体験(1974/伊)どうにも慎みというものがイタリアン小僧には無いので、生さぬ恋の暗い情念などが発生しようもなく、大体モモ如きボンクラが両手に花の美味し過ぎる環境に置かれるのは映画とはいえ理不尽に過ぎる。その物語的怠惰をふやけたサンペリ演出が増幅する。[投票]
★2愛のほほえみ(1974/伊)アラン・ドロンみたいな憂愁を帯びたアレッサンドロ坊やの風情が余りに女性受けしそうで斜に構える。そんな自分の偏狭さを知らされる点でも苦い映画だ。大金持ちの御曹司って設定が又面白くなく母親でなく親爺を慕う気持ちってのも感情移入しにくい。[投票]
★3アウトロー(1976/米)60年代末にペキンパーにより一旦葬り去られたジャンルをペンブルックスが復権を試み敗退した翌年に徒花の如く製作されたイーストウッド初期監督作中の最良作。十分な片隅感を横溢させながら引かれ者の小唄的ヘタな気負いが無いのがいい。[投票]
★4逃亡者(1990/米)弁護士・FBI捜査官・主婦と主要な3人の女性がチミノ流に逸脱の気配を纏わせるがラウレンティスに抑え込まれたのだろう。結果、テンポが良く切れ味も予想以上の好篇となった。世間から徐々に忘れられつつあった男達が熟成されて滋味を醸し出す。[投票]
★2マイ・スウィート・シェフィールド(1998/英)荒野の高圧線のペンキ塗りという絵画の旨みまずありきが見え見えで、肝心のドラマはダラに煮え切らぬまま垂れ流される。何より年の差ある男と女の話なのにポスルスウェイト親爺に若い女が惚れるような何も見いだせず参考資料としての価値がないでやんす。[投票]
★5トパーズ(1992/日)スノビズムの権化のようだった村上龍の脳内最奥部に潜む持たざる女子へのシンパシー。それが真摯で直截な孤独表現を纏い出てきたのが全く予想外だ。醒めたバイオレンスとハードなSM描写も媚びていないが、二階堂ミホの全存在でのリアリティこそ肝。[投票]
★3ディープ・インパクト(1998/米)プロットごとの描写は過不足なく切れ良い描写も多々あるが、行間を埋めきれてない。カタストロフィの全体像の3割位しか描き切れないようなもどかしさ。マスな状況を鳥瞰で描くことが不得手な女性の特質がモロ出た。良いキャスティングだが全般使い捨て気味。[投票]
★3デイライト(1996/米)久方ぶりに現れた正統派パニック映画の芳香。しかし見るうち次第に芽生えた疑念が確信へ変わる…パクリやん。しかし演出はシュア、がキャラもプロットもまんま。しかし演出は骨太、が臆面なく恥知らず。揺れ惑うにせよスタローンだからの1点で済崩し。[投票]
★3インディラ(1996/インド)世紀末に世界に連鎖した女権運動の一端として捉まえねば埋没してしまう多くの女性監督による凡作の1つ。主人公は案外に受動的に思え熾烈な意志力は感じ取れなかった。インド大衆映画の枠組内で作られた点は評価するが題材が題材だけにダンスはやはり違和感。[投票]
★4インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア(1994/米)バンパイアが日常に介在する18世紀の退廃と闇と死の匂いが肝要だが、そこは、まあ欠点も無く美術も豪奢だ。ただ、やっぱ違和感は配役。ピットバンデラスは根っからやおいの匂いが皆無。能天気クルーズのみが異様な輝きを放つが闇も遠ざかる。[投票]