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ぽんしゅうさんのコメント: 点数順

★3潮騒(1975/日)「脱いでこそ女優」という70年代日本映画の断末魔的客寄せ主義はアイドルにまで裸を求め、健気にもセミヌードでそれに応える山口百恵に「昭和の芸能人」の心意気を見る。ワイヤーで吊られてお茶を濁す平成のアイドルたちよ!少しはお姉さんを見習え。[投票]
★3ふしぎな國 日本(1983/日)一番の収穫はデビュー当時からキラリと光った中井貴一のコメディセンス。それをもっと押し出せばよいものを、脇に回った60年代の喜劇黄金期のベテラン陣の笑いが80年代には通用しなかったのが悲しい。今観ると違って見えるかもしれないが・・・[投票]
★3伊豆の踊子(1974/日)可憐と言うよりは痩せぎすの少年顔で、あどけなさが残る山口百恵は踊子のイメージによく合っている。踊子を思うのぶ(一の宮あつこ)の言動に旅芸人の厳しさと切なさが滲む。撮影された時代のせいかロングショットが少ない分味わいに欠けるのが残念。[投票]
★3ビリケン(1996/日)再現された「大阪」の純度の高さには驚かされる。ビリケンと山口智子や学童保育の子供達とのかかわりがもう少し丁寧に描かれていたなら、数々の巨匠達がパリやローマやNYに自らの愛情と思いを託した傑作群に迫る都市映画に成っていたかもしれない。[投票]
★3風が踊る(1981/台湾)前作に続き脚本のつまらなさは相かわらず。ズームを多用するカメラも甘いと言うか、ルーズというか。まあ、子供のシーンなど観ていると、それがこの当時のホウ・シャオシエン監督の持ち味なのでしょうか。それにしても音楽の洪水には辟易です。 [投票]
★3連続殺人鬼 冷血(1984/日)シナリオの練りが足りず演出もそれをなぞるだけなので、各エピソードに引っかかりがなく流れていってしまう淡白な仕上がり。せっかくの面白い題材なのだから、もうすこしじっくり映画化して欲しかった。吉宮君子水原ゆう紀の健闘がせめてもの救い。[投票]
★3エルダー兄弟(1965/米)前半の犯人を捜しがタラタラしてて緊張感がなく、しかも悪役がずるいだけで強くないのが物足りない。だから四人兄弟の駆け引きはそれなりに面白いのに、それ以上に物語がふくらまず一本調子に終始する2時間はちょっとつらい。[投票]
★3パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち(2003/米)いくら無粋な私でもディズニー映画に残虐な海賊や、血しぶき飛び散る合戦シーンなど期待はしておりません。でも、海ぐらいはちゃんと観せて欲しかったのです。チマチマと繰り返される陸上アクションばかりで、海洋アクションはおざなり。どこが海賊映画だ![投票]
★3ハッド(1963/米)ジェームズ・ウォン・ハウがワイドスクリーンに切り取るモノクロの南部の光景には死臭が漂っている。確執から時代と風景の中にとり残され崩壊してゆく擬似家族のなかでパトリシア・ニールメルビン・ダグラスが見せる諦観が哀れで痛々しい。[投票]
★3ハタリ!(1962/米)絵に描いたような無骨脳天気ジョン・ウェイン一家と、これまたお決まりのインテリ豹変可愛い女エリザベス・マルティネリの他愛のない純愛話を、アニマルアクションの圧倒的なスピード感を散りばめて見せきってしまう豪腕ハワード・ホークス[投票]
★3太陽がいっぱい(1960/仏=伊)随所に散りばめられた「ボクもチョッとヌーベールバーグしてみました」的ルネ・クレマンのスケベ心が、かえってサスペンスとしての緊張感を薄めてしまった。全篇ラストシーンのタッチで撮っていれば、もっとシャキッとした作品になったはずだ。[投票]
★3傷だらけの栄光(1956/米)ロッキー(ポール・ニューマン)の幼い心の傷と無知が生み出す悪ガキぶりは徹底していて潔く共感すら生まれ、おとなしい顔して気丈な妻ノーマ(ビア・アンジェリ)も印象に残る。ロバート・ワイズ監督の移民に対する真摯なまなざしの賜物。[投票]
★3女教師 甘い生活(1973/日)ヤセギスの市川亜矢子先生が裸でクネクネ動くと爬虫類みたいで気分もナニも萎える。[投票]
★3借王〈シャッキング〉 THE MOVIE 2000(2000/日)奇をてらうことなく、かといって決して退屈させない香月秀之の脚本は、いつものことながらそつがなく安心して最後まで楽しめる。息抜きエンターテインメントはこうあって欲しい。夏樹陽子婆ちゃんがキュートです。[投票]
★3血槍富士(1955/日)当時の消耗品的時代劇全盛の中で確かに一つの境地を成した作品には見えるが、今となっては温厚人間爆発型や身分差曖昧型や子供置去り型の名作は数知れず、その中ではやはり古臭くてかすんでしまう。妙にモダンで場違いな小杉太一郎の音楽だけが耳に残る。[投票]
★3青春の夢いまいづこ(1932/日)「社会的な主従関係と友情」という問題意識を持った深みのある青春物語になりそうな設定なのだが、当時の機材を使って画だけでその細やかな心の動きや人間関係の機微を表現するのはさすがにきびしい。ハードとしてのキャメラと無声映画の限界を感じる。[投票]
★3お茶漬の味(1952/日)淡々と繰り広げられるユーモラスな化かし合いは楽しく微笑ましいが、あまりにも安易なポピュリズム的結末に小津安二郎といえども松竹大船のエースとして商業主義のしがらみから完全に脱して作品を作ることは難しかったのだろうなと想像する。[投票]
★3戸田家の兄妹(1941/日)なに不自由なく育ったお嬢さん達が、自然に発散する人間臭い嫌らしさに小津監督の辛らつな観察眼を感じるが、後年の作品のほどの奥深さが無いのがちょっともの足りない。お坊ちゃん佐分利信には、だったら始めからそうしろよ!と言いたい。[投票]
★3男はつらいよ 寅次郎の休日(1990/日)大人と子供の境界を、幸せと不幸せの境界を、行きつ戻りつしながらみんな生きているのだと言いたいのだろうが、それがチョッと説教臭く感じるのは、各パートはそれなりに面白いのに後藤久美子を軸にした全体のまとまりが悪いからだろう。[投票]
★3その夜の妻(1930/日)いかにショットを積み重ね、ワンショットの中の被写体の重層感を演出しても無音の壁は厚かった。岡田時彦の「軟」と山本冬郷の「剛」、そして八雲恵美子の「優」のキャラクターが素晴らしいだけにもう一息の映画的パッションが欲しかった。[投票]