「すべての動物のこどもは母親を愛するようにインプリンティングされているが、 母親がこどもを愛せるとは限らない」という説を私は支持する者である。ボイス母さまが書いておられるように「子供が親を愛せなくても、親は子供を愛する」のは理想ではあるが、実際にはこどもを愛さない親はいても、親を愛したくない愛そうとしないこどもは存在しないのではないか。愛そうとして失敗するこどもはいるが、そういう場合は親がこどもを愛することができない場合に限られるのではないか。

愛されないこどもは自分自身でその状況を克服しなくては人生が開けていかないというのは、私が40年もかけて見つけた真実であると信じるので、このどこまで行っても他力本願なロボットに嫌悪を覚えこそすれ感情移入は決してできない。主人公の他力本願に腹が立つということで言うと『ダンサー・イン・ザ・ダーク』と双璧ですね。

だいたい、条件付きでしかこどもを愛することができない親なんかさっさと捨てなくてはこどもの未来はないし、条件付きなら親がこどもを愛してくれると思うのはとんだ勘違いなのに、なんでこーなるの？　デイヴィッドがロボットだからお莫迦なの？

あー、思い出しただけでもムカつく映画でありまする。 ２時間強をある程度観せる力はあるということで１点にはしません。