★5 | 風の歌が聴きたい(1998/日) | あれれ?こんなにコメント少ないの…。しかも評価も今ひとつ…。うーん…。最後がやや間延びしたものの、非常によかったと思ったのだが。彼らがごく真っ当に「普通」の生活を、一生懸命生きる姿に感動した。両親をはじめ、周囲の人たちが、二人をあたたかく見守る姿勢にもじん…とする。特に中江有里がすばらしい。中学生から出産するまでを違和感なく見事に演じきった。 | [投票] |
★5 | 時をかける少女(1983/日) | 今頃観るのは、かなり時代遅れ…。それでも色褪せない輝きを感じた。原田知世のふわふわした存在感が、大林監督の作品世界に、とけ込んだ。物語の筋をほとんど知らなかったので、後半の展開はけっこう意外で引き込まれた。「青春」が時の狭間を駆け抜けて、「恋」を置き去りにしていく。 けれども時は向こうからやってくる。「光」とともに…。あなたを…忘れない。 | [投票(4)] |
★4 | 異人たちとの夏(1988/日) | 暖かくて懐かしくて泣きたいくらいの郷愁。見ているこちらも、主人公と同化して、戻らないはずの日々にいつまでも浸っていたかった。揺らめきの夏。さまよった夏。癒され傷ついた夏。さようなら…。 [review] | [投票(7)] |
★5 | 青春デンデケデケデケ(1992/日) | いい作品と聞いての鑑賞だったが、期待を大幅に上回る出来だ。こんなことってめったにないだけに、すばらしい! 登場人物が脇役にいたるまで、みな躍動感に満ちている。青春のすべてがここに詰まっている。
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★4 | 二十才の微熱(1992/日) | まずは袴田吉彦と片岡礼子の「若さ」にびっくり。ふたりの原点が、ここにあることを思えば、後の成長ぶりが感じられる。二十歳の不器用でもどかしくもある内面が、瑞々しくも、また「重苦しく」響いてくる。出口の見えない現実に、彷徨い、すれ違い、交錯する彼らの「叫び」が、青春の空間を駆け巡る。しかし、その声は、「願い」が込められたまま、空間の外へと突き抜けはしない。「青春」とはそんなものかもしれない。 | [投票(1)] |
★5 | 人でなしの恋(1995/日) | わずか原作数十ページの作品を上手に膨らませて、乱歩の妖しい独特の世界が見事に映像化されている。結末を忘れていたこともあり、最後は本当にどきどきした。まさに「人でなしの恋」。 | [投票(2)] |
★4 | はるか、ノスタルジィ(1993/日) | 叙情的でしっとりした作品だ。メロドラマ的な物語が、久石譲の音楽とあいまって、ゆったりと流れていく。『姉妹坂』での音楽の使われ方に、度肝を抜かれただけに、本作品は、ごくまっとうで抑制が効いていて、よかったと思う。勝野洋の過去がだんだんと明らかになるにつれて、見入ってしまった。過去の主人公が現在へと来るSF的設定が、 この監督らしい。尾美としのりは、相変わらず、意味不明なところがあるなあ。 | [投票(1)] |
★4 | 転校生(1982/日) | 実際こんなことが起こったら大変だし、ありえないが、もしそうなったら、という妄想を、作品にしてしまうパワーはすごいし、楽しい。何で、あれだけで、入れ替わってしまうの?という疑問を置いとけば、設定は非常におもしろいし、男女が入れ替わってからの、ふたりの演技は、確かに見もの。特に小林聡美の体当たりの演技は、すばらしいの一言。ただ、不満があるとすれば…
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★3 | 姉妹坂(1985/日) | 四姉妹は豪華キャストだし、パッケージから、傑作かもしれないとひそかに期待したのに…。あれれ…? 一昔前のメロドラマが、音楽といい演出といい、恥ずかしいほど過剰に展開する。真剣な場面で、逆に笑ってしまうところもあった。これはわざと過剰にやっているのか?大林宣彦は確信犯的に、過剰にしたに違いない。そうでないとここまでできない。沢口靖子の美しさは、文句のつけようがない。よってプラス1点。 | [投票] |
★4 | 暗いところで待ち合わせ(2006/日) | 作品全体の、驚くほどの緊密度と静謐さに、時に息苦しくなるほどだ。田中麗奈は難しい役どころを見事に演じ切ったと思う。すばらしい。物語は最後まで、謎を抱えながら、丁寧に結末へと向かっていく。ページを丁寧にめくっていくように、日常のかけがえのない瞬間が、じわじわと効いてくる。言葉はなくとも通じるものがたくさんある。心温かくなる作品だ。
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★5 | 美しい夏キリシマ(2003/日) | 目が離せなくなるとは、このことだ。キリシマの夏の日常が、心に傷を負った少年の視点を中心に、静謐な雰囲気のなか、実に淡々と描かれる。「戦争」を肯定も否定もすることなく、ただありのままを描いて、観るものに逆に突きつける。ゆったりした空気のなかにある、ピンと張り詰めたもの。一糸乱れぬ緊密な美しさがここにある。完璧だ。『ワンダフルライフ』で注目の小田エリカはじめ、女優がみな美しい。 [review] | [投票(3)] |