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スティーヴ・ゴリンの映画ファンのコメント

スリーパーズ(1996/米) マルコヴィッチの穴(1999/米) もういちど殺して キル・ミー・アゲイン(1989/米) ケース39(2009/米=カナダ) ある貴婦人の肖像(1996/英=米) キャンディマン(1992/米) スポットライト 世紀のスクープ(2015/米) カリフォルニア(1993/米) アウトロー・キング 〜スコットランドの英雄〜(2018/英=米) 偶然の恋人(2000/米) 50回目のファースト・キス(2004/米) ベティ・サイズモア(2000/米) あぁ、結婚生活(2007/米=カナダ) COMET コメット(2014/米) トリプル9 裏切りのコード(2016/米) ワイルド・アット・ハート(1990/米) ジャック・ルビー(1992/米) ある少年の告白(2018/米) だれもがクジラを愛してる。(2012/米=英) スティルウォーター(2021/米) ブルー・イグアナ(1988/米) レヴェナント:蘇えりし者(2015/米) ドント・ウォーリー(2018/米) レッドロック 裏切りの銃弾(1992/米) エターナル・サンシャイン(2004/米) バベル(2006/仏=米=メキシコ) ゲーム(1997/米) シークレット・嵐の夜に(1997/米) ランド・オブ・ウーマン 優しい雨の降る街で(2007/米) リターン・トゥ・パラダイス(1998/米) 国家誘拐(2007/米) ザ・クリーナー 消された殺人(2007/米) フレンチ・ラン(2016/英=仏=米) 刑事エデン 追跡者(1992/米) それでも、愛してる(2011/米)が好きな人ファンを表示する

けにろんのコメント************

★3スリーパーズ(1996/米)少年時代とその後の青年期を描いた映画は多くあり、大抵は少年期が屹立してしまうのだが本作はそこが予定調和なのに対し、後半に一直線に進まぬ展開が歪な多層感を映画に加味する。ワンショットでデ・ニーロホフマンが対峙するだけでも一見の価値。[投票]
★4マルコヴィッチの穴(1999/米)微妙な臨界線上に位置しているのだが見透かされたような余裕で支持せざるを得ない側に落として見せられた気がする。ボロを出すかと思っても切り抜けてしまう奥の深さはゴダールみたいだ。「人形使い」もマルコヴィッチも本気じゃない…のが又良い。[投票(1)]
★3ある貴婦人の肖像(1996/英=米)強固な意志が有りそで無いよな成り行きに流されるヒロイン像であるし物語もドラマティックな展開がある訳でもない。自我の萌芽が糞詰まり的に感じるのは時代の抑圧が十全に描かれてないからかも知れない。曲者揃いの配役と歴史を滲ませる美術は見所満載だ。[投票]
★5スポットライト 世紀のスクープ(2015/米)新任局長の一声で事が転がり出す訳でシュレイバーの穏当な物腰が監督マッカーシーの声高に叫ばない正義への信念を代弁する。さすれば元よりの能力集団は自走するだろう。理想的組織論だ。タカヤナギの硬質なカメラも世界を揺ぎ無いものにしてる。[投票(3)]
★3ベティ・サイズモア(2000/米)レニーを見に行ったのに今更ながらフリーマンに魅せられてしまった。がしかし、ショック状態という設定にせよ思い込みの激しさに真実味が感じらず、最初こそハードな描写もあったが追う2人が良い人すぎて対比が効いてない。要はブレてるんですなあ。[投票(1)]
★3COMET コメット(2014/米)関係が破綻してゆく2人の内実は多分に表層的だし、しっくり状態の時期もスルーされてるので沁みずに只管に重い。それ故に仕掛けられたギミックだが、けっこうにこれ見よがしでゴンドリージョーンズクラスのそれと比べてこなれてなくてしんどい。[投票]
★5ワイルド・アット・ハート(1990/米)極楽恋愛道を往く2人の地獄巡りは「ラブ・ミー・テンダー」で強引に帳尻を合わせたが屹立してるのは地獄の方であった。怖いヤーさんが退いた後を締めるイザベラデフォーの変態的存在感。マッチの炎とバダラメンティの音楽。そのイカした除法。[投票(2)]
★5レヴェナント:蘇えりし者(2015/米)復讐を描いてるのだが、それは終盤にしか機能しない。彼が臨死からほうほうの体で生還するのは根源的な生存本能に依り、人間はそうやって種を維持してきたのだという節理を描く。過酷な自然は牙をむき、亡き妻は追憶の中で微笑む。それ以上でも以下でもない。[投票(2)]
★4レッドロック 裏切りの銃弾(1992/米)グッド・バッド・ガイな主人公に対して他は皆ベリー・バッドというシンプルな設計が慾得絵巻の物語強度を増幅させた。四つ巴の演技合戦でケイジが正に適役でホッパーがサビを効かせる。ひなびた町のムードも巧妙で世界を充足させている埋もれた佳作。[投票]
★5エターナル・サンシャイン(2004/米)失われたものに対する記憶は切ない追憶としてなら永遠に煌めき続けるとしても、それを引き戻すにはリアルな現実に直面しないといけない。カウフマンの脳天気なだけじゃない現実認識と圧倒的構成力。演出と撮影も精緻を極める。[投票(13)]
★4バベル(2006/仏=米=メキシコ)日本とモロッコの挿話が数枚の写真でしかリンクしない等、構成の強度は脆いし新味も乏しい。しかし、一見今更の喪失や鎮魂の中から最終的に抽出されるのは子供に対する大人達の思いと次世代への希望に思える。予想外の真っ当さに撃たれた。[投票(4)]
★4ゲーム(1997/米)この監督ならラストはきっとこうなるという予見を完全にはぐらかされた。ピシッと膝打ちそうこなくっちゃと思う。後で考えてみりゃあこういう裏切り方以外にどう終わっても予定調和と感じただろう。裏の裏の衒いなさが通用するフィンチャーの現代御伽噺。[投票]
★4刑事エデン 追跡者(1992/米)原理主義的な戒律がもたらす慎みと静謐トーンが映画を規定する。物語は当然に破綻を許されず越境は終に遂げられることはない。メラニーに仮託した観る者の戸惑いと馴染み難さはそれでもやがて融解しゆくだろう。ルメット後期の好調の掉尾を飾る佳作。[投票]