コメンテータ
ランキング
HELP

tredairさんのあらすじ: 点数順

★4ヒア・マイ・ソング(1991/英=アイルランド)イギリス・リバプールの小さなミュージックホール。若きコンサートプロモーターのミッキーは、脱税で現在はお尋ね者の幻のオペラ歌手、ジョゼフ・ロックの復活コンサートを企画する。けれども当日やって来たロックはニセモノで、そのために、彼は仕事もプライドも恋人も失ってしまう。本物のロックを探すため、そして失った全てを取り戻すため、ミッキーは故郷のアイルランドへあてどない旅に出る…。 [more][投票(3)]
★4陽炎座(1981/日)大正時代の東京。病院へ見舞いに行く途中だという品子と石段で出会った劇作家の松崎は、その後も何度か偶然としてはできすぎの出会いを重ね恋におちる。 やがて、その品子は自分のパトロンである玉脇の後妻だと知り、また、やはり石段で遭遇したイネが、すでにその時は死んでいたはずの玉脇の先妻であることも知る。 品子の恋文に導かれて金沢へ向かった松崎は、和田というアナーキストに出会い、人形を通して裏返しの世界を教えられる…。 じゅうぶんエンターテイメントだと思っていた『ツィゴイネルワイゼン』を難解だ芸術だと評された清順が(やや立腹し)「本当に難解で芸術的な作品を撮ってやる!」と挑んだという説もある139分。[投票(2)]
★4ブルジョワジーの秘かな愉しみ(1972/仏)セネシャル夫妻の夕食に招かれたミランダ共和国大使、セビノ夫妻、フロレンセの4人。けれども日程の間違いからセネシャル家では何の支度もされていなく、一同はレストランへ。けれどここでも…。別の日も、あくる日も、そのまた次の日も、どうにも気持ちよく食事をとれないブルジョアたち。そしてそこに、麻薬取引や現実と夢のあいまいな境界線までもが交差してきて…。あの手この手の「食べられない理由」の中には、ブニュエル自らもしくは友人が実際に体験した例もあるという。脈絡もなく夢の話をしたくなる(copyright:太陽と戦慄様)102分。[投票(2)]
★4シェフとギャルソン、リストランテの夜(1996/米)イタリアからアメリカンドリームを夢見て渡米してきた兄弟。ふたりはニュージャージーの田舎町で、小さなイタリアンレストランを開業している。英語はちょっと苦手だけれど抜群の料理の腕を持つ兄(プリモ)は、天才であればこそ祖国の本格イタリア料理に固執。決してアメリカ人に迎合した料理は作らない主義。けれどもそれでは味音痴のアメリカ人に受け入れてもらえるはずもなく、店の経営は悪化するばかり。そんな経営難の状況にいつも頭を悩ませているのは経営担当の弟(セコンド)。彼は英語も堪能で調子がよく、そんな兄の頑固さに腹を立てつつも、それでもやはり彼の才能を信じている…。おいしそうな食べ物が次々に出てくる暖色系の109分。[投票(2)]
★4エル(1952/メキシコ)敬虔なカトリック教徒で一見とても紳士的、40過ぎても女を知らない大金持ちのフランシスコ・ガルバン。彼はある日、素晴らしい足を持つグロリア(ちなみに、婚約者も持ってます)に一目ぼれし…。「元祖ストーカーもの」と言うべきか「ドメスティックヴァイオレンスもの」と言うべきか。嫉妬心や独占欲が強いあまり、最愛の女性に対する疑念に取り憑かれ妄想に苛まれる、寂しくおかしいパラノイアの物語。92分。ブニュエルにとっては「たぶん、どの映画よりも自分を表現している。」そうで、「彼は自分の精神と原則に忠実な男だ。」とも語っている。[投票(2)]
★4I love ペッカー(1998/米)ペッカーは、ママにもらった安物のカメラで、やはり親友が万引きしてくれたフィルムを使い、地元ボルチモアの愛すべき(自覚はないようだがかなり変な)人々の写真を撮ることに夢中。家族とも仲よしだし恋人の仕事ジャンキー、シェリーともラヴラヴだし、ご機嫌な毎日だ。ところがある日、バイト先の店を使ってその写真を展示したところ、ニューヨークのアートディーラーの目に留まり一躍アート界の新鋭?へと祭りあげられてしまう…。ジョン・ウォーターズの半自伝とも言われる(…って、これが自伝だったらちょっとアレだよな、な)87分。舞台となるボルチモアは監督の生まれ故郷で、彼の熱狂的なファンのあいだではニューヨークよりもありがたがられている。なんてね。[投票(2)]
★4ストリート・オブ・ノー・リターン(1989/仏=ポルトガル=米)フランスにおいては「戦後アメリカの三大巨匠の一人」とも称されているらしいサミュエル・フラーの遺作。黒人と白人の人種対立が激化する架空の港町を舞台に、数年前の事件が原因でホームレスとなった元・大人気シンガーが繰り広げる愛と復讐の物語。シルエットと声のみでフラー本人も出演している他、看護婦役として妻が、唯一の子役として実の娘が出演しているという、ある意味で二重の「ファミリー」が登場するアクション活劇メロドラマ。 フラー曰わく「メロドラマとはアクションのあるドラマのことだ。」とのこと。[投票(1)]
★4ミスティック・ピザ(1988/米)コネチカット州の小さな漁港町、ミスティック。秘伝のソースが自慢のピザ屋「ミスティックピザ」でバイトするのは、セクシーが売りで玉の輿ねらいのデイジー(ロバーツ)、式から逃げだしそのまま結婚延期中のジョジョ(テイラー)、優等生ながらイケナイ恋をしてしまうキャット(ギッシュ)の仲良し3人組。ポーランド系アメリカ人であるという裏テーマも持つ?3人が織りなす恋の行方やいかに…。 ジュリア・ロバーツリリ・テイラーにとっては本格的な主演デビュー作であり、マット・デイモンにとっても(1シーンのみ出演の)正真正銘のデビュー作。公開時の「ぜぇ〜ったいHAPPY(し・あ・わ・せ)になりたい!」というコピーが少々恥ずかしかった103分。 [投票(1)]
★4幼なじみ(1998/仏)様々な文化的背景を持つ人々や労働者でにぎわう港町、マルセイユ。16歳のクリムは、幼いときからいつも一緒だった黒い肌のベベと自然に恋におちる。けれど、ふたりで暮らしはじめたばかりのある日、近所でサラエボ移民の女性を被害者としたレイプ事件が起こり…。自ら生まれ育ったマルセイユのエスタック(フランス屈指の工場地帯)にこだわり、そこを舞台とし、かつ同じ俳優ばかりを使っての作品を撮り続けるゲディギアン監督。同じ土地と同じ役者へのこだわりに共感したのか、パンフレットには寅さんシリーズでおなじみの山田洋次から「我が友へ」という熱いメッセージが寄せられている。ピアノのおだやかな音色に包まれた113分。[投票(1)]
★4黄金時代(1930/仏)自由の幻想』同様に、場面ごとにある「ちょっとしたもの」が次の場面につながる連想形式。つまり、大きな流れとなる話などありゃしない、(それを含めて)ブニュエル風味満載のモノクロ60分。 [more][投票(1)]
★4嵐が丘(1953/メキシコ)エミリ・ブロンテによる怒濤の恋愛小説「嵐が丘」を、名前から舞台からラテン色に染めあげ(ヒースクリフとキャサリンはアレハンドロとカタリナに、ヒースの丘はメキシコの砂漠に、といった基本事項はもちろん、細部に渡るラテン風味にもご注目!)、かつ、登場人物の暴力的なほどの愛や憎しみ、葛藤をさらに増強させた86分。「すべてを破壊させる狂気の愛」を撮りたかったブニュエルにとって、ウィリアム・ワイラー版はどうもお気に召さなかったらしい…。自分のものを撮り終えた数年後に鑑賞し、「私の映画の方が小説の精神という観点からすれば、ずっと出来がよいと思う。」と豪語している。[投票(1)]
★4吐きだめのヒーロー(1987/米)1969年、アメリカ。バンで旅するヒッピー夫婦がチンピラたちのトラブルに巻き込まれ殺害されてしまう。逃げのびた彼らの幼い息子はホームレスの女リアに拾われ、Wild thing(なぜか邦訳だとワイルドマンに…)と呼ばれ成長。育ての親であるリアが亡くなった後は、両親を殺害したチンピラ(現在は出世して裏の大ボス)が牛耳るスラム街で、伝説の主として隠遁生活を送っている。「お前、Wild thingを知ってるか?」「すげー、強いんだろ?」「てゆーか、とんでもなくおっかねぇらしいぞ」「歯向かうと簡単にヤられちゃうって聞いたぜ!?」「でも最近この街に越してきた白人女を救ったって噂もあるぜ?」無法地帯のヒーローファンタジー、92分。[投票]
★4ディックの奇妙な日々(1986/米)ヒット作はあるものの長いスランプに陥っているSF作家、ディック。あんなこんな理由から間借りすることになった家には、やたらと「カモーン!」な女主人&その娘がいて何かと彼を誘惑してくる。おまけに最愛のダイアンときたらイマイチつれないし編集者からは作品のダメだしばかりだし…。フィリップ・K・ディックが大好きだというゲイリー・ウォルコウが、制作はもちろん監督、脚本もこなした86分のファンタジー。1987年のアメリカン・フィルム・フェスティバル、グランプリ受賞作品。[投票]
★4春桜 ジャパネスク(1993/日)桜の大樹をトラックの荷台に積み、その木々を移植するための場を探し旅する男。彼はある日、桜模様の着物を身にまとった美しい盲目の女と出会う。自分と同様「桜を追う旅の途中だ。」と話すその女を拾い一緒に旅を続けるうち、男はだんだん彼女の妖気にはまってゆくのだが…。全編これでもか!と言うほど桜の意匠で埋め尽くされた、清順にしては珍しいオールロケ作品。2003年の一般公開までは、かつてラフォーレ原宿で開催されたという「鈴木清順展」でのみの公開であったとのこと。風吹ジュン&伊武雅刀フリークには(出ずっぱりなので)たぶんたまらないであろう、80分のビデオ作品。[投票]
★4ロックンロール(1973/英)ロンドンのサッカー場に10万人の観客を集めた、ひたすらヒット曲連発のライヴドキュメンタリー。米国から英国へ大移動した The kings of Rock'n'Rollによるパフォーマンス合戦:チャック・ベリーのダックウォーク、ジェリー・リールイスのパンピンピアノ、リトル・リチャードのストリップショーなどなど。ゲストとしてミック・ジャガーも登場します。[投票]
★4スサーナ(1950/メキシコ)ある嵐の夜、女子刑務所から脱走した一人の若く美しい女、スサーナ。彼女は農場を経営する、信心深い仲よし一家にまんまと入り込み、「純真」という意味を持つその名には全くふさわしくない行為を繰り広げてゆく…。ブニュエルはこの物語を「とても道徳的だ。」と言い、「たぶん、観客は物語の特に終わりの部分を、真剣に考えるだろう。」とまで語っているが、それが本心かどうかは判断しかねるそんな映画。ぜひ、ご自分で見て判断してください…。[投票]
★4この庭に死す(1955/仏=メキシコ)ダイヤモンドを埋蔵する南米某国某村には、一攫千金を夢見る男たちや彼らを相手とする商売人や山師がたんまり。が、ある日、政府軍が鉱山の独占政策を宣言したことで村中は騒然となり…。流れ者のシャーク、商売女のジン、ジンにぞっこんの老やもめカスタンと口の不自由なその娘マリア、カリスマ性のかけらもないリサルディ神父などなど。この先の彼らの運命は、はてさてどうなってゆくのでしょうか。ブニュエルの話によると、後半いきなりサバイバルに突入するこの映画は、「裏・皆殺しの天使」でもあるそうです。[投票]
★4ビッグ・タイム(1988/米)劇場で働く男としてのドラマ部分と、トム・ウェイツ本人としてのライヴ場面を巧みに融合させた不思議な音楽映画。ライヴ場面には観客がいっさい映っていないのだが、それは「映画が撮影された当時の年月」をフィルムに残さないための策だったとか。[投票]
★4がんばれ!スヌーピー大旋風(1977/米)サマーキャンプに出かけたチャーリーたち一同。スヌーピーもウッドストックと一緒に(イージーライダー気分で)バイクで後を追いかける。やがて全員は合流し、そこで出会ったイジワル3人組に妨害されつつも様々なレースに挑戦する…。劇場公開時のタイトルは「がんばれ!スヌーピー」のみで、残念ながら地方での拡大公開はなされなかったとのこと。スヌーピーの劇場長編第3作にして初の映画用完全オリジナル。さりげなく当時の世相も反映させた75分。[投票]
★4ガールファイト(2000/米)学校にも家庭にも居場所を見いだせず閉塞状態にあったブルックリン在住の女子高生、ダイアナ。弟の月謝を払いに行ったことでボクシングと出会い、たちまちその世界に魅了される。少々偏屈なトレーナー、ヘクターにようやくコーチを受けるようになったダイアナは、熱心にトレーニングを重ねるうち心身共に成長を遂げてゆくが…。日系アメリカ人カリン・クサマによる、ヒスパニックの映画。印象的なフラメンコのリズムではじまる110分。[投票]