[POV: a Point of View]
物語の迷宮に迷い込んだら・・・ミステリ映画の醍醐味
ミステリファンとしては、良質のミステリ小説を、映像で存分に味わいたいという願いがあります。ミステリファンのためのミステリ映画。A:これぞミステリの醍醐味!! ほぼ100%満足。B:良質のミステリ映画。おおかた満足。C:可もなく不可もなく。まあ、こんなもんでしょ。D:期待外れ。がっくり!! 原作(があれば)を全く生かせてない。E:この鈍い頭では理解不能。ついていけなかった。
B | 記憶の扉(1994/伊=仏) | 究極のミステリだ。反則すれすれ(反則か?)の超絶技巧。一体何が起こったんだ、と訳が分からないうちに物語はエンディングにいってしまい、唖然とした。ジェラール・ドパルデューとロマン・ポランスキーの二人の駆け引きが、白熱して目が離せない。普通なら単調な構図になるはずだが、そうならないのは、二人の魅力と監督のなせる力であろう。 | 投票(1) | |
B | 獄門島(1977/日) | 原作の雰囲気も見事に再現され、石坂浩二の金田一も風格が備わり、シリーズも円熟の境地に達した感がある。映像と原作の雰囲気が、これほど違和感なく受け入れられるシリーズ作品は、稀有だと思うし、抜群の安定感には目を見張るものがある。 しかし、だ。見終わっての感想は、「憤り」。 [review] | 投票(1) | |
B | メルシー・ラ・ヴィ(1991/仏) | 色調の統一された映像が美しく、少女二人の存在感もあいまって、前半まではもしかして傑作か?と胸が高鳴ったが、後半になるにつれて物語の道程が変容をきたして現実と虚構の入り混じった展開においてきぼりにされた。印象深い作品であることは間違いなく、また鑑賞してみたいと感じた。 | 投票(1) | |
B | めまい(1958/米) | 終わってみれば、シンプルな謎とトリックで、最後まで引っ張る手腕はさすが。『裏窓』といい、 見せ方がうまいと感じた。前半最後もびっくりしたし、後半も意外だった。キム・ノバクもだんだん美しく見えてきた。が、ラストの終わり方に唯一、不満が残ってしまった。あと付け加えるとすれば、女友達のミッジが、かわいそう。中途半端な役柄で終わってしまったのが残念。この邦題は大変好きだが。 | 投票(6) | |
C | 天河伝説殺人事件(1991/日) | 榎木孝明の浅見光彦はしっくりとくるが、原作の圧縮版という感じで、やむを得ないとはいえ、内容をもっと深く掘り下げてほしかった。事件ファイル1と銘打ってあったのに映画でこれ一作きりとは残念だ。 | 投票(1) | |
C | 病院坂の首縊りの家(1979/日) | 一連の横溝作品の中では、最もインパクトに欠ける作品。力がなく、つかみ所がないだけに、逆に、滅びゆく物悲しさ、寂しさといったものは、うまく出せているのかもしれないし、そういう意味では見るべきところもあると思う。しかし、人物関係が、ややこしくて、映画を見ただけでは、よっぽど頭いい人じゃないと理解できないよ。横溝作品の特徴ではあるのだけれど。 | 投票(1) | |
C | 八つ墓村(1996/日) | この八つ墓村の主人公は久弥であって金田一ではない。だから金田一を主人公にしてしまうと原作の良い部分をかなり犠牲にせざるを得なくなってしまう。久弥の視点から物語を見ないと、芯がすっぽりと抜け落ちてしまう。そういう意味では渥美清の金田一の方が、捉え方としては良い。しかし、豊川悦司 の金田一は、飄々としすぎて、合っているんだか合ってないんだか…。いずれにせよ、原作に忠実な八つ墓村の映画化を望む。 | 投票(1) | |
C | 悪霊島(1981/日) | 原作は横溝作品の全盛期に比べると衰えは隠せない。構想は一見すると壮大だが、『病院坂』と同様「長くしただけ」という印象が強く、息切れしている感がある。映画の出来はといえば、水準をクリアしているとはいいがたい。原作にしろ、映画にしろ、もっと削ぎ落としても良いと思うのだが。市川監督の一連のシリーズと比べると、構成といい、金田一のはまり具合といい、見劣りしてしまうのは否めない。 | 投票(1) | |
C | クッキー・フォーチュン(1999/米) | どの登場人物にも感情移入できず、焦点が定まらなかった。最後は怖いが、テンポがスローで見ていて退屈に感じた。 | 投票(1) | |
C | 八つ墓村(1977/日) | 映画の出来はともかく、原作の浪漫溢れる展開とは程遠い仕上がりにかなり不満。原作に関して言えば、横溝作品では、ベスト3に入れたいくらい好きな作品。愛着があるだけに、いまだ満足できる映画化はない。断じて、こんなにホラーじみた話ではないし、怖い場面を思いっきり怖く見せつけているのが気に入らない。小川真由美のあの濃い不気味な化粧は、本当に怖かった。 | 投票(1) | |
D | 雪の断章 情熱(1985/日) | 原作に思い入れがあっただけに、原作の雰囲気が見事に失われていたのでガックリ。原作に関係なく、映画だけ見たら、ソコソコ見れるのかもしれないが、全体的に暗くて、途中からこんなはずじゃないと言い聞かせながら見ていた。もっと少女の気持ちに踏み込んで欲しかった。 | 投票(1) | |
E | ミリオンダラー・ホテル(2000/独=米) | ごめんなさい。出直してきます…。高尚すぎるのか全くといっていいほど入り込めなかった。作品のもつある種独特の雰囲気は分かるのだが、登場人物の心情が全然理解できず、内輪で盛り上がっているだけで、一人蚊帳の外に取り残された感じ。見るのがつらかった映画ということでは現時点で一番だ。 | 投票(4) |
ミステリの枠に収まらない映画も含まれているかもしれませんが、個人的にミステリスピリットを感じたものをあげてみました。まだまだ面白いミステリ映画は、たくさんあると思います。お勧めのミステリ映画があれば、教えてください。
この映画が好きな人達このPOVを気に入った人達 (7 人) | mimiうさぎ ニュー人生ゲーム Pino☆ pom curuze ゆーこ and One thing Kavalier ねこすけ |