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[POV: a Point of View]
40年のバカ騒ぎ
追悼 原田芳雄

共闘者としての5人の監督。A:藤田敏八 B:黒木和雄 C:鈴木清順 D:若松孝二 E:阪本順治
C★0穴の牙(1979/日)
D★5水のないプール(1982/日)何かの切欠で人はアンチモラルな非日常へ躊躇無く簡単に越境してしまう。冷たい汗とクロロホルムの夏の倦怠。撮りようでは救い無き話を、まったりした独特のユーモア感覚で巧くカバーリング。虚無だが真摯な内田のキャラと大野の音楽もサポートした。投票(2)
D★3寝盗られ宗介(1992/日)演出も役者も皆時宜を得た安定感はあるが、どうも原田芳雄の芝居からしてルーティーンでインパクトがない。余裕かまし過ぎで切実味がないので、最後にしても余りハッピーな気持ちにもなれない。だいたいこのつか的M世界が正直ようわからんのもある。投票
D★2われに撃つ用意あり READY TO SHOOT(1990/日)過去に縋るしかない敗残者たちが1人の少女の為に今一度戦うわけだが、若松には余りに真っ当すぎるドラマトゥルギーで、何を間違ったかダサい情緒に支配された救いがたい展開。論理に基づいた筈の闘争の行き着く果てがこうも濡れてたのでは、三文ド演歌。投票
D★0キスより簡単(1989/日)
D★0キスより簡単2 漂流篇(1991/日)
D★0シンガポール・スリング(1993/日)
E★5ビリケン(1996/日)所詮は収束しないものを体裁だけで辻褄を合わせるテキトーさが穴かも知れぬが、この新世界ワールドが好きなんやからしゃーないとしか言えまへんのや。脇のキャスティングが抜群で特に岸部に感嘆。浜村淳は『ガキ帝国』の上岡龍太郎をも凌駕した。投票(1)
E★4座頭市 THE LAST(2010/日)渡世の非情と無縁の優しき「市」の造形に香取のがむしゃらで無垢な様が合っており、対峙する仲代豊原ARATA達の巧緻な悪との噛み合いに大いなる醍醐味があり、全体を統べる阪本の冷めた無常観が一貫したトーンを維持している。投票
E★3どついたるねん(1989/日)赤井という飛び道具のリアリズムに拮抗し得るドラマトゥルギーがあったかというと期待はずれだった。映画の理想郷を形成するに、逸脱する術を知ってそうな原田麿起用でさえ虚構性を増長する。そして、ファイトシーンの温さは痛々しい。投票(1)
E★3KT(2002/日=韓国)三島に心酔し石原を引用する極右将校が必ずしもファナティックである必要はないとは思うが、無用に内省的に過ぎ敢えて史実に挿入する蓋然性が希薄。そして何より主権を蹂躙されても弱腰外交な日本の官・軍・民をこそポリティカルに撃って欲しかった。投票
E★3亡国のイージス(2005/日)ぶれない思想軸を持つのは北鮮工作員(中井)とダイス工作員(勝地涼)のみであり、ポーズにせよ日本国体の現状を撃つと言うのなら、グダグダ言わずに東京都内にミザイルをブチ込め!2人のインサートされる背景描写だけはそれなりに切実味があった。投票(2)
E★3大鹿村騒動記(2011/日)時宜を得た老キャスト連が醸す好コラボのまったり感に身を委ねてたゆたう至福はあるが、まったり過ぎてドラマチックな感興も無いのが物足りない。脇ストーリーに至っては、どれも半端な付け焼刃。故原田の声質は大好きなのだが歌舞伎に不向きなのも難。投票(3)
E★0鉄拳 TEKKEN(1990/日)
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