SODOMさんのコメント: 更新順
悪魔のいけにえ2(1986/米) | 無理矢理こういう設定に変えた所が安易という感じもしなくはない。でもそれ以上に押し通すってのも結構大変だろうな。「上手に良く纏められた映画なんてチェーンソーで滅多斬りだ!」とでも言いたげなフーパー節が心地よい。 | [投票] | |
それでもボクはやってない(2007/日) | 劇的な要素を排した割には誇張された台詞廻しだなぁ、と思った。やっぱ製作がフジテレビだけあってストーリーも設定も全て形骸化してる。そんな中、主演の加瀬亮だけが自然体。彼の内に秘めた独特な悲壮感はこの映画の内容に最も定着してる。しかし、題材の所為もあってかいささか硬直気味の演出だった。思いの外突き破るものが無い。 | [投票(3)] | |
トゥモロー・ワールド(2006/米) | 今の時代の混迷をしたたかなメッセージで描いたSF映画として評価したい。スピルバーグが『宇宙戦争』で本当にやりたかった事はこれじゃないのか?。多くで賞賛されるカメラワークや長廻し映像も確かに凄いがそれ以前に内容が頗る今日的で素晴らしい。絶望と希望が綯い交ぜにされたラストは詩情すら感じさせる。 | [投票(3)] | |
マイライフ・アズ・ア・ドッグ(1985/スウェーデン) | 適度にエグい挿話もあるが、全体を通して見るとイングマル少年が体験した不幸も貧困も劣等感も結局生きる上では必要不可欠なものであって、そういう自覚が今の日本には無さ過ぎる。「僕の人生はあの犬に比べればまだマシだ」という思いを決して忘れてはならない。 | [投票(1)] | |
マリア・ブラウンの結婚(1979/独) | [ネタバレ?(Y3:N1)] 倫理を重んじる為にハッピーエンドを避けようとする映画なら良く見掛けるが、この映画の場合は、本来ならハッピーに終わるはずの物語をどうにかしてバッドエンドに変えてやるぞ!という監督の意地の悪さが随所に感じられる。ラストの「不運」な爆発事故こそあらゆる倫理を踏み躙る【ファスビンダー】の面目躍如。 | [投票(1)] | |
ランブル・フィッシュ(1983/米) | 斬新な映像とは裏腹に中身が恐ろしく古風な青春映画。コッポラ作品としては薄味か。それはマット・ディロン程度の役者がブランドやハックマンと比肩する位のオーラを持ち合わせていない事からも見受けられる。多数の役者が入り乱れる乱闘シーンにしてもエラく古臭い。全体を通して懐古趣味が横溢している。 | [投票(1)] | |
グラディエーター(2000/米) | 硬派な歴史劇として見た場合、この映画は失敗である。時代考証も糞もない。だが、荒唐無稽なアクション映画として割り切ればこれ程燃える映画は無い。競技場での戦いは、少年ジャンプ愛読者なら絶対燃えるはず。今、映画界に必要なのは少女萌え〜ではなく男の戦い燃え!だと思います。マキシマスのような強い男になりたいです。 | [投票] | |
松ヶ根乱射事件(2006/日) | 恐らく山下敦弘から見た90年代っていうのは、バブル全盛時以降、覆い隠されてあった「醜悪さ」が何かの拍子で暴かれるという危険性から人間関係が徐々に崩壊していくイメージだったんだろう。その「因子」がネズミだったり金の延べ棒だったり生首だったり私生児だったり、実体の掴めないものばかりで余計に主人公の苛立ちを助長させる。 [review] | [投票(6)] | |
ラルジャン(1983/スイス=仏) | この主人公がとことん悪の道を極める「必然性」が前半部分、しつこい位に描かれてあるので、どんな残酷な犯罪を犯しても観る者は納得せざるを得ない・・・。その辺がトリッキーで面白い。 | [投票] | |
ミュンヘン(2005/米) | ヤサ男が報復の旅を通して一人前の父親として成長していく叙事詩みたいなもん。スピルバーグの冷めた描写は本作で一つの到達点を迎えた。これまでの「どうだい?凄いだろ?」みたいな押し付けがましさが無くスッキリ観られる。抑揚の無い、どちらかと言えば地味な演出が却って効果的だった。 | [投票(2)] | |
イノセンス(2004/日) | 理屈、理屈、理屈! この監督のアニメは「理屈」が良く似合う。曖昧なテーマを曖昧な台詞で説明。説明の洪水みたいな映画。テーマを直接的にキャラクターに言わせる辺りは黒沢明の「勝ったのは百姓たちだ!わしらではない!」とか「私は人間を許す事は出来ない!」とか「戦争はよくない!」なんかにも通じる。 [review] | [投票(3)] | |
マルホランド・ドライブ(2001/米=仏) | なにやら呪術のような文句を手当たり次第並べて映像化した感じ。これはこれで集大成なんだろーが、前作『ロスト・ハイウェイ』にも増してストーリーをいちいち細工しながら悪趣味性を晒すスタンスが個人的に受け付けない。例えば箱の超ズーム・アップなんてセンスの欠片も無いし、お得意の反復映像もマンネリ気味で自己模倣の域すら伺える。 | [投票] | |
ソナチネ(1993/日) | たけしの映画はここからあざとくなった気がするんですが・・。全編、静止画に近づけようとする試みは確かに画期的だが、沖縄の風土を舞台にした「いかにも」な設定があまり好みじゃない。森田の『ときめきに死す』に比べてセンチメンタルな叙情が鼻に突く。『その男、凶暴〜』でも妹のエピソードだけが不自然だったが、女は不要だろう。 | [投票(1)] | |
家族ゲーム(1983/日) | 終始無表情の松田優作が時折見せる暴力性。彼は「家族」という束縛を破壊する為にやって来た闇の救世主なのだ。 | [投票] | |
カポネ大いに泣く(1985/日) | もう清順さんの力不足ばかりが目立つ悲惨な出来。持ち味だったかつての映像センスは片鱗も無くなった。これぞ究極の拷問映画。別に奥山和由を糾弾するつもりは無いけどね。映画全体を支配する常軌を逸した散漫さがある意味凄い。 | [投票] | |
ロスト・ハイウェイ(1997/米) | 中年男の性欲、倒錯をアートっぽく映像化した点では『アイズ ワイド シャット』に通じるものがある。しかしキューブリックの方がじっくり人間の生態をドキュメントする面白味というか、冒険心があるのに対し、リンチはストーリーそのものを茶化したりイメージを優先させる事だけに固執し過ぎた。破綻の美学も感じさせないダル映画。 | [投票] | |
スティーブ・マーティンの 四つ数えろ(1982/米) | 爆笑! スティーヴ・マーティンが色んなハードボイルド映画の主役になり切る。こういうクラシック映画へのオマージュがたくさんあるコメディは好きだ。全体的なノリは鈴木清順っぽい(笑)。 | [投票] | |
アメリ(2001/仏) | フランス人って自己満足ばっかりだな。悪い見方かも知れないがこんな女が現実で苦悩する姿を見ても同情できない。それ以前に映像がケバいので集中力が途切れて観る気力が失せてくる。映画館で観て初めて途中で寝た映画・・・と記憶している。ロキノンとか渋谷陽一とかのオシャレ雑誌が好きな人向け。 | [投票(1)] | |
ロバート・アルトマンの イメージズ(1972/英) | ストーリーも映像も混み入ってて何を描きたかったのかよーわからん。『サイコ』みたいなどんでん返しも無く非常に淡白な出来。不気味な音楽が印象的。 | [投票] | |
ハスラー 2(1986/米) | 邦題をもっと工夫してくれ〜! 原題のまま『ザ・カラー・オブ・マネー』にした方がずっと粋でカッコいいぞ。日本の観客はトム・クルーズ好きが多いから肩透かしを喰らったのかも知れんし、或いは名作『ハスラー』の続編というリスクがあまりにも大きかったので評価が今一のようだが、僕なんかは寧ろ一作目より面白かったぞ! [review] | [投票(5)] |