太陽と戦慄さんのコメント: 更新順
PERFECT DAYS(2023/日=独) | ヴェンダースさんにありがとうと伝えたい。 [review] | [投票(1)] | |
影武者(1980/日) | 面白くなりそうな設定ではあるのに、各キャラを立たせることを放棄したかのような覇気に欠ける演出が黒澤らしくもなく、弛緩した空気が全編を支配。中途半端にモノクロ時代の残滓を感じる部分もあるのが、かえって衰えを際立たせてしまっていて物悲しい。 [review] | [投票(2)] | |
アリスの恋(1974/米) | 友達みたいな関係性の母子とイカれた周辺人物たち。ハッピーエンド風だが実際はそうとも思えないような帰結。敵対してた相手と仲良くなる展開も、それぞれのマトモじゃなさが際立つような描き方で妙に可笑しい。女性映画を撮ってもスコセッシはスコセッシ。 | [投票(1)] | |
首(2023/日) | ヒョロい風貌でイキりまくる加瀬亮の怪演が面白すぎるのだが、与えられた役割を十全にこなす木村祐一や中村獅童も適材適所なキャスティング。命の軽さ、それをギャグとして描く不謹慎さ。呆気なくもキレのあるラスト。大作時代劇でも北野武の持ち味は健在。 | [投票(2)] | |
アラビアのロレンス(1962/米) | やや変わり者って程度の飄々とした好青年ロレンスが別人のような形相に変貌していく過程をたっぷりと時間かけて描く。その狂気と屈折を表現しきったピーター・オトゥールの名演。清濁の両側にスポットを当てた、単純ではない人物造形が物語に深みを与える。 [review] | [投票(4)] | |
トラック野郎・望郷一番星(1976/日) | 梅宮辰夫が野生のクマみたいで迫力ありすぎ。殴り合いの最中にカチコチの冷凍状態になってしまう文太と辰ちゃん。登場人物も全員アホなら演出もアホだ。ガキを引き連れてのトルコ風呂は今の倫理観だと完全アウトな表現だろう。ある意味貴重な映像と言える。 | [投票(1)] | |
ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013/米) | ショーマストゴーオンの精神ここにあり。 [review] | [投票(2)] | |
三人の名付親(1948/米) | 砂漠での過酷なサバイバルを描く一方で、男3人が慣れない育児に奮闘する場面ではホノボノ感が漂う。尊大な役が多いジョン・ウェインのチャーミングな一面を垣間見ることができる良さがある。聖書の扱いも面白く、話を転がすアイテムとしてうまく機能してる。 | [投票] | |
長い灰色の線(1954/米) | 豪快に皿を割るパワー、一言も喋らないオハラという極端なキャラ描写が楽しい序盤が結果的には一番良かった。それなりに感傷を誘う場面はあるものの、物語に思い入れを抱ける要素は絶無。彼らが生きた時代の価値観と、現代のそれとの隔絶ばかりを感じる。 | [投票(2)] | |
ピンクカット 太く愛して深く愛して(1983/日) | 特異なシチュエーションを活かしたエロや笑いがもっとあってもよさそうなもんなのに、そのへん工夫した形跡はあまり見られずダラダラと展開。森田芳光はロマンポルノで何をやりたかったのだろうと思う。 [review] | [投票] | |
サブウェイ(1984/仏) | つかみどころのないストーリー展開がシュールや荒唐無稽に突き抜けることもなく、ただ散漫なだけの印象。主要人物のキャラクター描写も薄味で面白味がまったくない。地下鉄構内という舞台の魅力とイザベル・アジャーニの美貌をもってしても救えない退屈さだ。 | [投票] | |
バービー(2023/米) | ピンクが強調された作り物感溢れるポップな背景。その非現実世界の中で生身の人間が人形を演じる異様さ含め妙な味わいはある。歌やダンスのシーンが豊富なのも嬉しく、充分楽しめる出来だが不満も多い。 [review] | [投票(2)] | |
エル(1952/メキシコ) | 異性への過剰な崇拝が憎悪として表出してしまう、恋愛における普遍的な人の業。妻の貞節は後の『昼顔』などにも受け継がれていくテーマ。これに対するブニュエルの屈折した拘りが興味深い。シュール控えめの正攻法な作りなだけに終盤の幻覚表現は際立ってる。 | [投票] | |
続 夕陽のガンマン 地獄の決斗(1966/伊) | 冗長とは思うが切るのが勿体ない良いシーンばかりなのも確か。欲にまみれた信用ならない男たちの手を組んだり裏切ったりが生み出すドラマの中で、一切崩れないイーストウッドのカリスマ的存在感。濃い顔面アップとモリコーネの音楽の相乗効果でムードは満点。 | [投票] | |
パンダ・コパンダ 雨ふりサーカスの巻(1973/日) | サーカスとか雨とか暴走する列車とか、映画的に楽しい要素満載で全編見せ場しかない。1作目より更に素晴らしい出来。水没した街の描写、少女にして母でもあるという主人公の設定など、宮崎駿のブレない趣味を感じる。パンダの大小差が極端なのも可愛い。 | [投票(2)] | |
もののけ姫(1997/日) | 登場人物の行動原理が不明瞭・・・なのは以降の作品もだが、本作は堅苦しい作りで退屈。黒澤時代劇にも通じる世界観は悪くないものの、ギラギラ感や泥臭さが皆無な宮崎には物足りなさを感じる。この人が扱う自然との共生みたいなテーマはあまり響いてこない。 | [投票(1)] | |
Never Goin’ Back / ネバー・ゴーイン・バック(2018/米) | 女子2人の友情を描いた青春映画としては『ブックスマート』より遥かに不良度が高く、且つここまでやるかってぐらい下品。鈴木則文かと思った。作品の出来は並かなと思って見てたが、後半のハンバーガー屋シークエンスで生み出される笑いはなかなかの爆発力。 | [投票] | |
草原の輝き(1961/米) | 親からの抑圧による鬱屈を恋する2人が各々に背負ってしまったことによる不幸なすれ違い。貞操観念を過度に植え付けられてきたナタリー・ウッドが壊れていくプロセスには説得力を感じる。彼女の錯乱演技と美しい撮影が鬼気迫る印象を与える滝のシーンが凄い。 | [投票(1)] | |
レッド・ロケット(2021/米) | 現状からの脱却願望と少女への欲望に突き動かされたクズ男を、悲惨さの中にもどこか可笑しさを見出すような語り口で描くところが町田康の小説にも通じる素晴らしさ。底抜けにダメな奴というのはどこか憎めない愛嬌がある。ストロベリーもエロくて最高。 [review] | [投票(1)] | |
ぺトラ・フォン・カントの苦い涙(1972/独) | 憎悪と表裏一体の激しすぎる愛情。女主人公ペトラが一人の女に執着するあまり精神崩壊していく様子が、電話を待つシーンを筆頭にとことん痛々しく描かれインパクトが凄い。喋らない使用人の存在も謎めいており、彼女にズームしていくカメラワークがまた異様。 | [投票(1)] |