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水那岐さんのコメント: 点数順

★2サンシャイン 2057(2007/米)2001年宇宙の旅』の昔から、近未来宇宙SFはテーマから外れた、人間の欲望に操られるサバイバルに大半の時間を費やされる。その裏にはキリスト教哲学に裏打ちされた「原罪」思想がのぞく。それが問題というよりは、それを求める監督の頭脳が問題だ。今時時代遅れのサブリミナル効果で何をしようというのだろう? [review][投票(1)]
★2サウスバウンド(2007/日)小学生でも判るアナーキズム講座。果たしてその真偽は? [review][投票(1)]
★2女は二度生まれる(1961/日)池野成の不安感を誘う劇伴に引きずられて、若尾がありとある男の間を川魚よろしく泳ぎまくる。未だ残る戦争の臭いをものともせず…。しかし妙にダレた演出のキレの悪さは、川島雄三らしくもない。 [review][投票(1)]
★2高校生心中 純愛(1971/日)普通でない高校生同士ですら、お互いに心中を誓い合うためには、性格破綻者に囲まれたこれほどまでの不幸のドラマに身を晒しあわねばならないのか。事に及ぶ前に雪合戦に戯れるシーンは、『泥だらけの純情』の亜流であることの暴露と映った。[投票(1)]
★2樹氷悲歌〈エレジー〉(1971/日)誰一人悪人はいないのに起こってしまう悲劇のナイアガラ現象。こういうのが一番タチが悪い。そんな話に、関根は脱ぎっぷりがいいからとポロリ・サービスまでつける。こうなると製作者は鬼畜か、と言いたくなってしまう。 [review][投票(1)]
★2高校生ブルース(1970/日)当時のセックス観の甘ったるさが、センセーショナルな音楽で妙な具合に彩られ、関根恵子が能面の無表情さで性戯に溺れる。これも70年代フリーセックスブームの落とし子か。 [review][投票(1)]
★2ガメラ対宇宙怪獣バイラス(1968/日)既に斜陽の趣を匂わせていた大映、その最後の輝きすら潰えようとしていた経過はこのフィルムの中に刻み込まれている。 [review][投票(1)]
★2ダメジン(2006/日)全体的に空気が重く、笑うに笑えないダークな雰囲気が漂う。三木監督の『どですかでん』というイメージが濃厚。彼はオリジナルより原作付き(にして原作をナメ切っている)作品の方が良いように思われる。音楽はポップな中にも哀愁がにじみ出ていて秀逸。[投票(1)]
★2クリムト(2006/オーストリア=仏=独=英)美醜に対する幼稚な問答の繰り返しと、最早古ぼけてしまった前衛と、ペシミズムと衒学趣味に彩られた「宿命の女」探しの貧相な迷路でできたフィルム。ここからは何も生まれるものはない。クリムトのプロフィールはこんな安っぽいものではない筈だ。[投票(1)]
★2海でのはなし。(2006/日)スピッツありきの物語なのだろうが、それぞれのナンバーが場面に結びついていないし、むしろ明らかにされる重いファクトが中和されてしまう軽薄さを感じる。 [review][投票(1)]
★2天使の卵(2006/日)冨樫森のシスターコンプレックス・「ピュア」(というか夢精臭い)少年ものも、『ごめん』『鉄人28号』までは許したがいい加減イライラしてきた。あんたにはそれしかないんかい!? [review][投票(1)]
★2浪華悲歌(1936/日)未熟な照明技術とカメラのためか、画面上にある人物が誰で、何をしているかの判断が困難なのは仕方がないにせよ、ここぞとばかりに放たれる「名台詞」の不発に繋がっているようでは致命的。大阪弁で会話を律したのは当時としては画期的なのだろうが、それが作品の唯一の取り柄ではおよそ成功作とは言い難い、凡庸なトラジディ。[投票(1)]
★2ガス燈(1944/米)バーグマンの端正な美貌だけで2時間弱を耽溺し続けられるほど単純ではない。まして彼女の魅力は知的な容貌と演技であり、朦朧としてボワイエの甘言に乗せられて徘徊する彼女には魅力のカケラも無い。残念ながら愚作の烙印を押さざるを得ない。[投票(1)]
★2シルバー假面(2006/日)毎回の怪人の出現に、必然性も何もない。殺陣は全く見栄えがしない。森鴎外、エリス、ヒトラー、乱歩など有名人の登場に奇を衒う以上の意味が見出せない。そもそも何故大正時代なのかに満足できる解答が見つからない。実相寺は「同じ内容になるならリメイクする意味がない」と語ったと言うが、こんな製作意図不明な作品なら作らぬに越したことはない。 [review][投票(1)]
★2マルチュク青春通り(2004/韓国)ブルース・リー狂いのダメ高校生の青春哀歌といったところだが、何ら特筆すべき出来事が起こることもなく、得るところのない映画だった。女学生役のハン・ガインの尋常でない可憐さが唯一の見所か。それにしてもさすがは軍政下の韓国であり、体罰の酷さはわが国のかつての兵学校並だ。[投票(1)]
★2浮雲(1955/日)浮気は男の甲斐性だ、とばかりに、女を恋人の眼前でとっかえひっかえして恥じざる男と、そんな男に悪態つきながら地獄の果てまで付いてゆく粘着女の泥濘大浪漫。こういうカップルができるのは…。 [review][投票(1)]
★2儀式(1971/日)佐藤慶の怪演は忘れ難い。しかし一種の恐怖譚としての家父長制日本批判は、微温的で真の戦慄には至りようもない。クーデターを目論む青年警官、花嫁なしに強行される結婚式、みな想像の上の貧弱なカリカチュアに過ぎない。[投票(1)]
★2めし(1951/日)きわめて前時代的な家庭「微震」劇。現在であれば話の中盤位にさしかかれば、離婚しか待っていないのは目に見えているのに、子供というカスガイすら持たぬ夫婦は再び同じ鞘に戻ってしまう。それにしても、原節子という日本人離れしすぎた女優を、平凡な長屋のおかみにキャスティングしたのは誰なのだろう。現実感に欠けることこの上ない。[投票(1)]
★2SHINOBI(2005/日)双方の忍者たちのエスニックな風体とヘアスタイルは面白いが、生のダイナミズムや愛情への激しい渇望はなく、さらりと流されてしまっているあたり物足りない。そのぶん鬼気迫る戦闘が描かれていたなら文句はないのだが…。悲劇は人間そのものへの深い洞察抜きには成立し得ない。できてもロミオ&ジュリエットの下手な剽窃に留まる。[投票(1)]
★2鞍馬天狗 角兵衛獅子(1951/日)強いのか、はたまた滅法弱いのか判らない「天狗のおじさん」。いくら優しくとも、こんな情けない正義の味方に当時の子供は満足したのだろうか。脚本と編集の徹底した下手さに理由があり、アラカンは熱演していただろうことは判るのだが…。 [review][投票(1)]