★4 | FULL METAL 極道(1997/日) | ヤクザ・SF・復讐・コメディ・アクション・エロと色んな要素テンコ盛りだが、どれか一つが突出してる訳じゃなくて全編にバランス良く配置されてる。馬鹿馬鹿しさをギリギリの所で踏ん張らせて、ストーリーに一貫して流れている哀切感を見事に抽出した監督の才気煥発な一品。うじきつよしとシーザー武志の壮絶被弾シーンは漢印の◎だ。 | [投票] |
★3 | 冷血の罠(1998/日) | 眠りを知らない超繁華街からほんの2、300mの距離がダークゾーンになってしまうという、犯罪者の目から見た都市部の盲点。246の歩道橋渡ったその奥は…。ビデオカメラをフル活用した自己破滅型プロファイリングってのもなかなか題材としては面白い。でも人間の嫌な部分ばかりをひたすらテンション低いまま見せられてもチト辛い。 | [投票] |
★3 | 中国の鳥人(1998/日) | 眼下に雲海という高低さを強調させた中国の深山幽谷ぶりがやはり素晴らしい。本来なら景観を損ねる筈の濁流さえも秘境という名の特権で美しくも感じ、ちょっと泳ぎたくなってしまう。ほら、CG亀ちゃんも気持ちよさそうに泳いでいたではないか。ただ飛ぶ事についてはどうだろう。飛ぶ夢は見た事無いが、暗〜い穴に落ちる夢は良く見た。 | [投票] |
★3 | エンジェル・ダスト(1994/日) | 「逆洗脳」がもたらす厄介な連続殺人事件というのはなかなか面白いし、都市部の歪みの様なものを切り取った映像や不安感増強系の音楽や口笛などの効果音は今観ても相当イケてる。ただ、正直全部は理解出来なかった。たぶん理解できたとしてもあまり好みのもんじゃない気がする。IQ高すぎ人間の狂気の果ての孤独感と言われても・・・。 | [投票] |
★4 | チャカ・LONELY HITMAN(1998/日) | これでもかと直球勝負に拘ったセンチメンタルヤクザ映画だ。ヤクザものにセンチメンタリズムは重要だと思うし、俺的には感傷ってもんがあればあるほど感傷後(鑑賞後)の余韻に浸れるから好き。一時もこちらの予想を覆す展開は無いが、新宿の寂れた病院で芽生えた二人の恋。この病院が様々な人間模様を写し出す鏡箱としても作用してる。 | [投票] |
★3 | マリアの胃袋(1990/日) | ホラー映画として、また単に映画としても2点は当然のごとき作品かもしれないが、なんか「サイパンでも行って、まあ適当に遊びながら撮りますか。とりあえずA班はバンザイクリフでも見てくるからB班今日は頼んます」みたいなユル〜いリゾート感覚が全編を支配してる。結構この時代の気分が表出されてて意外と楽しめた。オマケの3点。 | [投票] |
★4 | 日本黒社会(1999/日) | この監督お得意のチャイナマフィア・中華料理屋・ちょんの間・上海の御伽噺・新宿の路地裏等のアジアンキーワードに、これまたお得意のエログロ感覚が高レベルで融合。そしてそこにアウトロー達のどうしようもない青春をぶち込み、ファンタジー気味に流れていく逃避行として昇華させてる。トルエン王・哀川の行く末も何気に見事だった。 | [投票] |
★3 | コールガール(1971/米) | NYの街並みは昼夜問わずのグッドショットがチラホラ。大都会で生きる事のある意味代償としての孤独感も、娼婦という職業の観点から描かれると非常に解りやすいというか想像し易い。だがその孤独感・愛に目覚めた感を、映像や主人公2人の絡みで十分伝わって来るのに、セラピストとの長ったらしい会話で表そうとしてるのが説明過剰だ。 | [投票] |
★3 | スリ(2000/日) | 元世界チャンプ・川島の存在が曖昧で説明不足。原田との確執という点で重要な役だと思うのだが…。拳が商売道具だったプロボクサーが映画の中とはいえ、人の拳(指)を踏みにじる役つーのは本人はどうも思わなかったんだろうか。話の本筋とは別にちょっと気になったな。川島のボクシングスタイルは好きだったんだが。ちょっとねぇ。 [review] | [投票] |
★3 | 盗聴作戦(1971/米) | 邦題がセンスないというか勘違いしちゃうな。これでは“被”を入れないと…。ウイットに富んだ強奪計画とは言えなかったのはまあいいとして、ラストの落とし方はいかにもS・ルメットで、娯楽オンリーでは終わらせない感じが結構好み。ただしちょっと分かりにくいが。C・ウォーケンのデビュー作でもあり、今風のいい男っぽかったよ。 | [投票] |
★3 | デモンズ4(1991/伊) | 焦らしに焦らした展開で前半は全く話が掴めない。だが後半に於ける怒涛の収束感を期待して見続けた結果、「おう、そろそろ来るか」ってところでガックシする可能性あり。監督の美術やライティング・悪魔ネタに対する拘りは充分感じるが、そっちに懲りすぎで、ホラー映画本来の怖さが足りない。120分ビッチシあるのもちょっと長い。 | [投票] |
★4 | デモン・シード(1977/米) | コンピューターの反乱というと大規模なパニックを予想させるが、この超絶コンピューター“プロテウス4”は、人妻を家に監禁してあれこれおイタしまくったと思ったら、「私の子供を産むのだ」との涙ぐましい要望。人間味溢れる人工知能としては指折りの存在だ。神経質な監視カメラの動き・片腕マシンのマニアックな手つきも彼の性格か。 | [投票] |
★3 | 地震列島(1980/日) | やけに局地的ながら地震災害の特撮はかなり熱のこもった出来じゃないか。熱がこもり過ぎたのか「おや?それってミサイル攻撃食らってんのか!?」みたいな過激な連続爆発もチラホラ見受けられたが…。まあでもマンションのタイルが崩れ落ちる様や水没した地下鉄車両に浮遊する死体等は結構リアル。メロドラマ部も長いが嫌いじゃない。 | [投票] |
★3 | 「女の小箱」より 夫が見た(1964/日) | 崖っぷちに追いやられた先に見る、血に染められた究極の純愛ってとこか。構造的には追いつめられた二人によって追いやられるべくして追いやられた二人、という救いようのない二重構造。でも、若尾文子の恋愛感情・田宮二郎の心変わりに今一ピンとこなかったな。それよりも、場の空気を一瞬にして覆した岸田今日子こそが最も純愛だった。 | [投票] |
★4 | ち・ん・ぴ・ら(1984/日) | 80年代中盤辺りといえば風俗的には相当ダサダサで、邦画にしても今観ればやっぱダサいの多いけど、この恭平とジョニーのコンビはダサカッコイイ!いや、もう愛しいです。軽薄短小(死語)を地で行く二人のチンピラのあっと驚く華麗?なる賭け。柴田恭平はあぶ刑事のユージよりこっちの方が好きかも。音楽もまたダサカッコイイんです。 | [投票] |
★3 | 0課の女 赤い手錠(1974/日) | 話はあってない様なものだが展開はかなりブっ飛んでる。特に警察連中の全くお構い無しな拷問は、あのジグソウに肉迫しとる!万力締めにホース水責め、仕上げはバーナーで焼き入れたるわ!っていいのか警察!トータルで見ると、体温低そうな杉本が、壮絶咆哮な室田・下品この上ない郷など脇役陣のバイタリティに若干食われてるかな。 | [投票] |
★3 | SCORE(1995/日) | 「レザボアドッグス」「ハード・ターゲット」「ブレードランナー」「ダーティーハリー」etc…。ここまであからさまにパクった方が、変にこそこそパクるより全然マシ!監督の南方指向なバタ臭さも、展開の安さを少しは救ってる。「マガジンいくつ持ってんだ!」と野暮なことは言わず、銃弾の雨あられ&小沢仁志の男っぷりに感じるべきだ。 | [投票] |
★3 | 双生児(1999/日) | 話的にはだいぶどうでもいいと言うか誰でも思いつきそうな感じだ。世界観としては充分に倒錯してるのだが、精神を打ちのめされる様な域には達してない。「ちょっと凝ってみましたわ」みたいな雰囲気作り重視で、肝であるソーセージの調理法に独創性が欲しかった。ただ、本作には若干ミスマッチとも思える荘厳且つリズミカルな音楽は◎。 | [投票] |
★4 | 不毛地帯(1976/日) | ラッキード社だから「決まりました!ラッキー!」って訳じゃないが、やはり飛行性能よりもサイドワインダーの威力が物を言うんだね。真摯に国防を見据える防衛庁将官が官房長のたぬきジジイを投げ飛ばす場面にガッツポーズだが、話はそうそううまく収まらないのが本作の魅力。重度の社会派ながら娯楽群像劇としても見事に成立している。 | [投票] |
★2 | 昭和歌謡大全集(2003/日) | オバさんパワーって言うのならせめて40〜50代ではないか?なんか中途半端に若いですこの女優陣。そのくせどこか“オバさん”を自分自身認めちゃっている全員30代みどり会の面々。今の30代の女性はもっと若々しいだろ。ちょっと時代錯誤な感は否めない。ガキ集団は言及する余地なしで、さっさと逝ってくださいな。by30代の男 | [投票] |