[コメント] フォーガットン(2004/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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「なんで宇宙人がそんなクッダラナイ実験をしてるの?」という素朴な疑問に、この映画は一切答えを用意していない。それが彼らの常識だから!?まぁ、とにかく、そこがいい!と思ってしまった(あくまでも、思ってしまった)。
わかったようなわからないような『マトリックス』のような御託を並べることもなく、ただただ、宇宙人たちが、なんでかようワカランが、母と子どもの絆を調べる実験を、したいからしているのだ。したいからしている。そう、我が教え子たちが、授業中立ち歩くのも、立ち歩きたいから立ち歩いているのだ。それと一緒。宇宙人たちだって、なんか実験してみたいから、してるのネ。
しっかし、ワケのワカラン方法だな。だって、そもそも、地球人の親子の絆を調べるだけなら、拉致だけでいいじゃん。記憶なくさなくてもいいじゃん…それに、そもそも、地球人の親子の絆を調べて、どうするわけよ…と観客が思考をめぐらせることを一切拒否する『フォーガットン』。作り手が思考停止している映画は数多くあれど、観客の思考停止を前提に話を進める映画も稀有。さすが、タイトルに『フォーガットン』とつけるだけある!(ちゃんと邦題つけろよ!配給会社、やる気ナシ)。
いいんです!人がシュポッーーーーーと空に吸い込まれていくのが見られるだけで!それが見せたかっただけなんですよ!……いいのかよ!いいんです。
うむ。『ツイスター』が、牛がモーーーーーと叫び(?)ながら空を舞うのを見るためだけの映画であるように、この映画は、喉につまった餅が掃除機でシュポッと吸い込まれる快感を擬似体験、堪能する映画ですな。それもリピートで。
ただ、ジュリアン・ムーアの熱演が、とってもムズガユク感じるのは私だけでしょうか。それから、あんなトリモチみたいなわが子への愛情というより執着心(宇宙人がなんかスゴイことして記憶を飛ばしてるにもかかわらず)は、「感動」よりも「恐怖」を覚えました。そして、サムの将来がとっても心配でしかたがない、小生、中学教員でした。ハイ…
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