[コメント] NANA(2005/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
もとい、語らせてクダサイ。
***原作のネタバレもしていますので、ご注意下さい***
制作が発表されてから、早く見たくて見たくてしょうがなかった作品。これ以上テレビで番宣映像を見ないよう、今日、仕事の後ダッシュで見に行きました。(こんなに待ち遠しかったのは『スパイダーマン』以来)
まず、原作に近いとか遠いとか、映画的にどうかなどは置いといて、この超人気漫画を実写化しようとした勇気ある監督、スタッフ、役者陣に☆5点。もうあげてしまいたい。見る前から満点を付けるような私なので、当然、期待も100%なのです。そんな状態で見る私は、どういう所に感動してどういう所にツッコミをいれたか、どうかお聞きクダサイ。
まず序盤、漫画で見た・読んだセリフやしぐさを見せられ「うわ!きた!」「おわ!でた!」って感じで、なんかむずがゆくなったのですが、ストーリーが映画としてアレンジされた方向で進んでゆくにつれ、それもなくなりました。話を二人のナナが上京してから始めて、合間に大崎ナナ(中島美嘉)の回想として、原作の一巻にあたる部分を持ってきているのが、すごく良かった。ナナの生い立ちや恋人・レンとの経緯が無理なく入っていたし、感情移入もできました。(今更感情移入も何も無いかもしれませんが)
宮崎あおいちゃん演ずるハチ。かわいい!!もう原作より可愛い。彼女が実物化したハチは、原作のビッチなハチを地球一周分超えました。(私は原作でハチが妊娠して「ごめんなさい。」と言った頃から嫌いになってしまいました。)たぶん、宮崎さんならそこの辺を演じても、納得しちゃうだろうな。
アンド中島美嘉ちゃんのナナ!! ナナやん!! 同じく原作ファンの友人は「中島美嘉がパンク歌えるはずないやろ。HYDEの曲歌うなんて許せん!!(←つまりラルクファン)」と、言っていたのですが、いやあ、彼女以外ナナはあり得ないです。細さ(まさにマンガみたいに細い)、無表情の無愛想さ、そして彼氏の前での可憐さ、か弱さ。ぞっこーーーんです。レンと二人のシーンでの彼女の可愛いさったら、原作のナナより可愛い。駅での別れのシーンは泣きました。あそこにトラップネストのバラードの曲をかぶせるのが上手いズルい。とにかく、彼女無くしては、この映画は成功しません。パンクはたしかに唄っていませんが、もう良し!!ライブシーンの彼女は色っぽい!!レンを睨み付けるように見つめる表情も特に良い。(原作ではその場面が一番好きです。)彼らが寄り添ったり抱き合ったりすると、ほんとにベストカップルの図です。松田龍平のでっかさと美嘉ちゃんのか細さがぴったし。
その他、各キャラクターを演ずる俳優陣には、実は元からほぼ文句がない私なので(贔屓目ではなく、ほんとにナイスキャスティングだと思ってるんです)、ちょっとビジュアル的に心配だったシン(松山ケンイチ)とレイラ(伊藤由奈)も、実物を見てなっとく。見た目じゃなく、その要素をしっかり実物化しているので、満足でした。
特に、実写で見れて良かった、と感じたところは、ハチが章司と別れて泣いて帰るシーン。ナナに手を引かれながら泣き崩れてる彼女は、ほんとに可哀相だった。(はい。自分も泣きました)漫画で散々むかついたはずの章司・幸子の浮気模様に、やっぱり憤慨。思わず握りしめているティッシュをスクリーンに投げそうになる。「そんな鼻水女のどこがええねん!!!たしかに声は可愛いけどな!!!(サエコ)」
とにかく、漫画では声は聞こえないので、その辺の感情移入は映像で見せられるとこうも違うのか、という感じでした。その後、ハチがベッドの中で泣いてるところに、ナナが寄り添うシーン。ドアにもたれていた中島美嘉は「同姓からカッコイイと好かれる女の子・ナナ」のオーラ出まくりでした。(私はナナのそういう部分はあんまりツボではなかったのですが) あとはやっぱりレンとのシーンはどれも良かったです。お風呂もよかたです。(メイクを落とした彼女は女の子っぽくて可愛い。)原作と唯一違ったカギを返しに行くシーンでは、「え!どーなんの!!?」ときて、あーなってこーなって、さらに感動。もう美嘉・ナナはどれだけ可愛いんですか。
で、ツッコミのシーンですが、これは男性陣に集中してしまいます。まずレン(松田龍平)さん。あなたは生い立ちもナナに劣らずハードなんで、もう少し体をしぼってください。顔に文句はないけど、せめてお腹は引っ込めてほしかった・・ そしてヤス(丸山知己)。これは映画で初めて見た人や漫画知ってる人がみても全身がむずがゆくなるくらいのカッコつけでしたね。まあヤスって実際にいたらこんなけクサイ人ってことですね。(原作みたいにボケる暇なかったもんね・・)でも弁護士事務所に居る画は、逆にそのまんま過ぎて別の意味でツッコミたくなりました。シンは背がでか過ぎです。ノブ(成宮寛貴)はハマリ過ぎです。(ツッコミか?)「ピスタチオの皮って剥いててほしくね?」のセリフ大好きです。タクミ(玉山鉄二)は記者会見にも出てきてるクセに出番は一瞬です。(でも女を滅ぼしそうな男のオーラは原作に忠実です。素ですかね。)他は、やっぱりパンクロック音楽を聴いてみたかったという点でしょうか。でも、それも色々な要素からみて、今回の曲もかなりオッケーです。とくにトラネスの曲は良い。あとハチの衣装がもうちょっとカラフルだったら良かったな。(薄い色ばかりなのが気になった。)他の衣装、セット、小道具は文句無しです。
と、いう訳で、振り返ってみても、ほぼ文句無しでした。結局、二人のナナが笑えば笑い、泣けば泣いていた自分。宮崎あおいちゃん、中島美嘉ちゃん、まじブラボー。 (05/9/13 劇場)
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