[コメント] ボヘミアン・ラプソディ(2018/英=米)
こういうの大好きだが、それでも、なんかそのスムーズさはイマイチだと思うのです。スムーズじゃないVFX。VFXで云うと、ライヴ・エイドの導入部も上空からのカメラが、ステージ上のグランドピアノの前迄ワンカットで移動したようなカットだ。また、フレディ・マーキュリーが座るピアノの椅子の脚の間をカメラが通っていく、小さなドローンを使ったと思しきカットもある。デザインは面白いと思うのだが、クオリティは今一つブレイクスルーが必要に感じた。
また、アメリカツアーの実績をコンサート場面中に都市名を叫ぶだけで処理する部分、あるいは、ワールドツアーは、画面に都市名の文字を流していくだけである、といったところは、どうにも手抜きに見える。かつてのハリウッド映画で常套だった、走る列車に新聞やポスターをオーヴァー・ラップする処理に比べても、チープな演出じゃないか。
あと、フレディの部屋の窓から、通りを挟んだ向かいのビルの上階に、メアリーの部屋(の窓)が見える場面が二度ほどあるが、この仰角で見上げる画面造型はいいと思った。逆にメアリーの窓からフレディの窓を俯瞰で見下ろす画面は出てこない。これは少々物足りないが、ある種の関係性が示されていると取ることもできるだろう。
そして、タイトル曲の扱いについて。中盤で制作過程を丁寧に描く部分は、ラストのライヴ・エイドの場面に次ぐ見せ場だと思うのだが、結局フルで聞くことができなかったのは残念に思う。尺が6分延びても、フルで通しで聞かせて欲しかった。あるいは、暗転後の「Dont Stop Me Now」と「The Show Must Go On」というのはメッセージ性という意味では落ち着きの良さを感じるが、タイトル曲を流しても良かったのではないだろうか。
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