[コメント] 機動警察パトレイバー2 the Movie(1993/日)
戦争を語るために、パトレイバーを拒否する。
にもかかわらず、その戦争の尻拭いをパトレイバーにやらせる。当然、“戦争とは何か”という問いは、最後の最後で“その戦争を終わらせたパトレイバーとは何か”という問いに戻ってくる。自分勝手に迷走した物語は、家主であるはずのパトレイバーに着地する・・・はず・・
あれ? 映画終わっちゃったよ。ええ…「もう少し見ていたかったから。」って、そんなの「駄目だコリャ…次行ってみよう!」と一緒じゃないの!
なのに、何故か傑作パート1よリ好きなんですよね。
このうっちゃり方は、怪獣映画のそれを思わせる。無謀にもヘビーな問題を持ち出して轟沈する。でも、だからこそ好きだ。このテーマで完璧なんて無理に決まっている。中途半端でいいじゃないか。中途半端だから、可能性が尽きないんだ。押井守や伊藤和典は、特撮映画から大きな影響を受けている。子供の頃に見ていた特撮映画がうっちゃったテーマを、大人になった彼らは拾い上げ、自分の作品で語ろうとする。これはもう文化だ。その文化の必要な層の一つとして、この映画もある。この映画を継承して新たに語らなければならないのは、そのあとの世代である俺達だ。
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