いままでの沖縄映画って海、不思議、基地の街、戦争など沖縄にしかないテーマがある作品が多かった。ただ結局作り手が外の人なので住んでるものから見ると、表面的で実際の空気感とはあきらかに違っていてアメリカ人がフランス映画を撮るようなすごく違和感があった。ナビィの恋が沖縄で記録的な大ヒットとなったのは沖縄在住の中江監督が作ったリアルな沖縄の空気のせいだろう。ストーリーは沖縄でなくても成立する話なのに登場する人間そして映像、音楽が沖縄の魅力を十分伝えてくれる。高嶺監督のお伽話の世界も魅力的だが、ナビィの恋こそ沖縄による沖縄のための映画だろう。おとなりの台湾があれだけの映画がとれるなら沖縄にだってきっとできるはず。明るく、やさしく、美しい沖縄映画がこれからどんどん生まれてくれるでしょう。