「Oh my God...　You're beautiful...」

　一番素敵だったのは、ラストでハルがローズマリーを初めて見て思わず言うこの台詞のシーン。すごく不思議なんだけれど、わたしも彼女がとってもbeautifulに見えたんです。だからハルと一緒にそんな驚きでした。自分はすっかりファレリーマジックに掛かってしまっていたんだなぁ。　本作でのグウィネス・パルトロウは『スライディング・ドア』での彼女とどっちがベストか迷うくらい可愛いと思う。何と言っても表情・演技が可愛らしい。あんな可愛らしい”心”のコと付き合っていたら、実はデブだったと分かっても可愛いと思えるよ！！というくらい可愛かった。なるほどグウィネスマジックでもあったのか・・。

　他人がどう思おうと関係無くて、要は”自分”がどうなのか。それがハル、ローズマリー、親友マウリシオ、障害のあるウォルト、それぞれのキーポイントになっていて、そのメッセージが映画全体を貫いているのが好きです。あのカウンセラーが「テレビ・雑誌・映画で皆が美の基準を刷り込まれてる」と言ってたように、基準を決めるのは周囲では無く自分でありたい。何故って、それが自分自身がハッピーになれる一番の方法だと思うから。

　ハルの向かいのジルが”心の目”で見ても綺麗だというのが、全てを「美人＝心は醜いかも」「ブス＝心は綺麗かも」という図式で描いていなくてなかなか良かったな。そんなルックスも美人のジルを選ばずに、ラスト「一緒に行く」と言ったハルにはガッツポーズ決めながら泣かせて貰いました。