sawa:38さんのコメント: 点数順
博徒斬り込み隊(1971/日) | 鶴田浩二主演での膨大な作品群の中でも、この面白さは抜きん出ている。各役者のイメージキャラが「そのままの役」に反映されている面白さはマンネリではなく、安定感そして安心感に満たされる。 | [投票] | |
木枯し紋次郎 関わりござんせん(1972/日) | クールというだけで語りきれない紋次郎という男の哀しさが全篇を締め付ける。この男、殺されないから生きているだけだ。自ら何かを求めて歩いている訳ではない。今も土埃の街道を歩き続けているのか?この救いの無い物語はあまりにも切な過ぎる。 [review] | [投票] | |
大菩薩峠(1966/日) | 物語の中の誰をとっても主人公になれるであろう密度の濃い書き込みがされている。未完の原作ならば、それを逆手にとって岡本喜八・橋本忍ならではの『続・大菩薩峠』を創って欲しかった。 | [投票] | |
阿修羅のごとく(2003/日) | 選曲もあのオリジナルの前ではギリギリのところで正しい。やはり森田は上手い。ただ気になるのは、あれだけの役者陣の中に放り込まれた深キョンが痛ましい事だけだ。 | [投票] | |
あゝ同期の桜(1967/日) | 冒頭に流される雨の学徒出陣式のドキュメントフィルムに敵う映像は無い。あの時あのカメラマンは何故、あえて軍靴を、そしてわざわざ水たまりを撮ったのか?この映像史に残るシーン(勇気)に較べれば本作は平凡であるが、かといってとても減点する気にはなれない。 | [投票] | |
禁じられた情事の森(1967/米) | 森・不倫・人妻への憧憬・高慢・馬・ノイローゼ。そしてゲイ。すべてが妖しい。不安に満ちた映像と「演技の教科書」とも言うべきM・ブランドが、その妖しさを倍加させる。 | [投票] | |
女囚さそり けもの部屋(1973/日) | 冒頭の地下鉄シーンの猟奇度は映画界のモラルの範疇を超え、もはや憲法違反級の凄まじさである。そして「怨み節」が被さる。アノ詩を書いた伊藤俊也自らが監督する「さそり」ならば間違いは無い。 | [投票] | |
ゲロッパ!(2003/日) | 他の作品を酷評するだけの事はある。 [review] | [投票] | |
現代やくざ 盃返します(1971/日) | 「男と女」でなく「幼馴染」、この設定と野川由美子という絶妙な配役をもってこれまでにない新しい「任侠映画純情編」ともいうべき佳作が出来上がった。彼女にやり込まれる文太がとてつもなく好きだ。 | [投票] | |
団鬼六 女秘書縄調教(1981/日) | 「究極の愛」を描こうとするのならば「ポルノ」になってしまうという必然。まさに本作は「突き詰めた男と女」を描こうという意気込みが随所に見られる。たかが「ロマンポルノ」という枠内で語ってしまうにはあまりにも惜しい力作だ。 | [投票] | |
ダブルベッド(1983/日) | 白球がコンクリートの護岸に守られた川に落ちていく。陳腐な演出だがどきどきさせられる。全共闘の生き残りの男たちと「生き方」を模索する女たち。藤田敏八の手腕が際立つ一品。 [review] | [投票] | |
一票のラブレター(2001/伊=イラン) | 台詞の無い長廻しのロングショットは、監督が我々に対して「考える」時間を与えているかのようだ。民主主義をこれ程真摯に、かつ痛烈に描いた作品は稀だ。しかもイランという国というのが最大のメッセージ足りえる。 | [投票] | |
博徒列伝(1968/日) | 使い切れぬほどのスター達を持て余す。特筆されるべきは実の娘の藤純子にアソコまでのフェロモン芝居をさせる父の俊藤浩滋プロデューサーの異常さか。 [review] | [投票] | |
続エマニエル夫人(1975/仏) | シリーズ3部作中、唯一S・クリステルがロングヘアで登場。ショートカットの彼女がどうしてもイイ女に見えなかったので今回は衝撃を受ける。中学生だった私はしばし席を立てず・・? | [投票] | |
博徒外人部隊(1971/日) | 返還前のOKINAWAでのロケ、ジャズと沖縄民謡が流れる画、スーツにサングラスの鶴田浩二も渋いが、時代は「任侠」から「暴力」へと移っていく。深作VS鶴田の確執の終焉は時代の必然であった。 | [投票] | |
天使のはらわた 赤い眩暈(1988/日) | 名美と村木の運命はいつも明白だ。二人はああなるしかなかったのだ。「廃墟で過ごす雨の一夜」、これこそ石井隆の非情な感性を最も具現化している。秀逸な大人の短編である。 [review] | [投票] | |
ブコバルに手紙は届かない(1994/米=伊=ユーゴスラビア) | 背景の廃墟群が映画用のセットではない事実に驚き、この公開の翌年に「第二次クロアチア戦争」がまたも始まってしまった事に人間の業を思う。照準器から覗き見る隣人や友人こそ戦争の本質だろう。 | [投票] | |
潜水艦ろ号 未だ浮上せず(1954/日) | 艦長の幼い息子が大きな軍帽を被っておどけてみせる。嗚呼、個人の事情なんて一瞬の命令で断ち切られるんだ。こういうシーンが戦争の怖さを実感させ、全篇すべてが「別れ」に向かって逝く。 | [投票] | |
新 女囚さそり701号(1976/日) | 「恨み」を体現する女優梶芽衣子から「さそり」を引き継ぐには多岐川裕美ではいささか弱すぎた。だが、ヴィジュアル的に綺麗な「さそり」は画的に◎。そして伊藤俊也前監督の遊び心が排除された本作は記憶には残らないが映画的には正しい。 | [投票] | |
赤ひげ(1965/日) | 短編を継ぎ接ぎながらも上手にまとめた為、突っ込み所が無く、批評家泣かせの一品か。まさしく可も無く不可も無く。例えて言えば、出演者にとって誇りにはなるが決して代表作にはならない、そんな一品。 | [投票] |