DSCHさんのコメント: 更新順
オーケストラ!(2009/仏) | 歴史に踏みにじられて散り散りになってもしぶとく熱く生きる、人への、音楽への想いを束ね、爆発させる展開に涙が止まらない・・・そう、これが魂の音楽。心を引き裂かれても人は演奏したいものなんだ!神が降りてくる瞬間は必ずあるんだよ!(いち奏者としてやや感情的なレビュー) [review] | [投票(2)] | |
冷たい雨に撃て、約束の銃弾を(2009/香港=仏) | アクションのギミックにこだわるだけでなく「記憶を喪った男に復讐の意味はあるのか?」というキャッチフレーズにもう少し目を向けてみる。「忘却は心を洗う石鹸なり」という言葉と、紛争・憎悪の螺旋、コステロの苦悩を重ねてみる。彼は本当は「忘れたい」のではないか? [review] | [投票(1)] | |
エイリアン4(1997/米) | エイリアン、融合者、無機体、小人、巨人、新種。「異(い)なる者ら」が奏でるグロテスクでエロティックな「生命」に関する交響曲・・・になってないっ!ジュネ君、中途半端。良き題材を前にしながら、「エイリアン」の商業的要請にビビりましたね?変態はそりゃビビっちゃいけません。リンチが撮ったらどうなるか若干興味有り。 [review] | [投票(1)] | |
トカレフ(1994/日) | 人の営みにまるで興味がないように天を目指して成長する街。反比例するように深く男を蝕む社会への苛立ちとあてどない怒り。団地という閉塞的空間で醸成される現代的リアリティが生み出すラストのアクションの圧倒的緊張感。 [review] | [投票(3)] | |
1941(1979/米) | この映画のジョン・ベルーシみたいにコーラを飲んでみたいけど、このペットボトル時代だと田舎の食堂にでも行かんと無理なんですよね・・・サムライ・デリ的なベルーシのセンスが映画全体の面白さにどうも直結していないのが残念。下らないがアメリカも日本もコケにしきっている辺り、愛せない映画ではないよ。ジョン・ベルーシの登場テーマはジョン・ウィリアムスのマイ・ベスト・スコア。 | [投票(1)] | |
プライベート・ライアン(1998/米) | 戦争の「見物者」への最悪の贈り物。戦闘シーンの描写と乖離した思想の限りない気持ち悪さ。「映画」としてはハナから負け戦である。戦争そのものを描くなら。最後に「戦争クソッタレ」と叫んだとしても。ファンタジーにもドキュメンタリーにもならない真に不謹慎な「映画」。そんなに戦争が好きなのね。 | [投票] | |
A.I.(2001/米) | 愛やら正義やらの気持ち悪さをスピルバーグにはもうちょっと理解していただきたい。わかったふりで「ヒューマニズム」を紛い物の純粋さへの憐憫やお仕着せの感動で誤魔化したりしないでください。もしそれが確信犯ならもっと突き抜けていただかないと。ねえ、キューブリック先生? | [投票] | |
ドッグヴィル(2003/デンマーク=スウェーデン=仏=ノルウェー=オランダ=フィンランド=独=伊=日=米) | グレースも観客も断罪カタルシスを感じた時点で、み〜んな全敗。でもごめんなさい。こんな罰当たりな映画ばかり、正しいと思ってしまうのです。(更にちょっと加筆) [review] | [投票(5)] | |
アビス(1989/米) | 魂の・・・ [review] | [投票(2)] | |
イリュージョニスト(2010/英=仏) | 失われる時代へのレクイエム。 [review] | [投票(3)] | |
チェブラーシカ(1969/露) | いろいろきな臭いのは時代的に仕方がない。それより・・・ [review] | [投票] | |
となりのトトロ(1988/日) | 国民的行事。 [review] | [投票(4)] | |
スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐(2005/米) | 「ファンタジーは殺戮の臭気と色彩に汚された。」汚された・・・? [review] | [投票(3)] | |
クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲(2001/日) | あの小道具で「斬られた」と感じて以降は全く抵抗出来ず、圧倒的なカタルシスに呑み込まれた。あんなモノで斬られるとは思わなんだ。あれは王様の剣。あのキャラでなければ抜けない。「ここにしかない感動」を提示する原恵一の執念の太刀さばきにひれ伏す。過去は後退する人の弱さの根拠にも、前に進む強さの根拠にもなる。両極への理解もブレず、強い。 | [投票] | |
ブレア・ウィッチ・プロジェクト(1999/米) | 結果に至る過程の説明を全排除し、矢継ぎ早に「結果」だけを繰り出す。本来は語り手の無能を示すが、意図的に行えばその限りではない。ここまで観客の脳内補完力に完全依存する徹底ぶりは、無能では決してなく、観客の成熟を期した確信犯(であると信じたい)。後にも先にもあってはならない社会的実験妄想力認定映画。一番怖いのは己の頭ん中である。唯一無二。 | [投票(2)] | |
アバター(2009/米) | 母の怒りに任せて機銃を乱射するシガニー・ウィーバー。或いは”Fight!!”の絶叫と共に瀕死の妻の冷たい頬を平手で打つエド・ハリス。或いは「ただ、護る」ために死を期したマイケル・ビーン。汗と涙と、時には涎すら流す、美しくはなくとも迫真力、体温のこもった魂のアクションを、この画面が凌駕出来るというのか。答えは否である。ここにはキャメロンの「アクション」が一つもない。寂寥感の支配する豪華絢爛。 | [投票(2)] | |
トイレット(2010/日=カナダ) | 「家族は一番近い他人」でなく「一番近い他人が家族」。屁理屈のようだが、出自が最後まで不明確で没コミュニケーションな外人「謎のばーちゃん」との心の交流を軸に無機質な「血縁」が相対化され、「家族」が提示される。目的はここなんでしょう。私は好きなテーマだし「次男」を巡るエピソードには大変心を打たれるが、絶対的性善説に基づくので多少の甘さも否めないとも言える。でもこれはこれでよし。 | [投票] | |
ロスト・イン・ラ・マンチャ(2001/米=英) | 事実は映画より奇なり。演技が不在であることによるそれと意識しない抑制が滑稽と哀感を際立たせる。出来ちゃった事実を編集だけで完成させる力技。花火越しに舞うマリオネットを見つめるギリアムの夢見る子どものように輝き潤んだ眼差しをカメラは逃さない。まさしく花火のように映画は一瞬で燃え尽きた。まさに哀切を極める。男なのに母性が目覚める。誰かあの子を抱きしめてやれよ! | [投票] | |
ザ・ロック(1996/米) | 以下、幼年期ナウシカ調で一言。(特定の俳優のファンに致命的なネタバレあり) [review] | [投票] | |
ターミネーター3(2003/米) | 「ごち〜ん。」シュワちゃんのたてる間抜けな金属音に脱力すると同時にこだわりを捨てて吹っ切れる。クリスタナ・ローケンの「表情豊かな無表情」。「アレ」でぶん殴られた際の表情の可愛さと言ったら!映画史上屈指の笑える金満格闘シーン。破壊表現CGの変なスピード、質量感も笑える。愛嬌のある映画。ただ、こだわりのある人には酷過ぎる。 | [投票(2)] |