「ヨーロッパ映画代表作」(システム既定POV)の映画ファンのコメント
赤い戦車のコメント |
ポンヌフの恋人(1991/仏) | 始まりの予感に満ちた春、激情の夏、寂寥の秋、和解の冬。ポンヌフ橋の四季を捉えた映像と共に、2人の感情も推移していく。1カットたりとも手を抜いていない画面の有無を言わさぬカッコよさ。 | [投票(1)] | |
ベルリン・天使の詩(1987/独=仏) | 本作からヴェンダースは迷走し始めたと思うのですが。「映画についての映画」といえば聞こえはいいが、この甘ったるい感じは、『パリ、テキサス』以前の、一作ごとに「映画」を再発明していくような清新さとは全く無縁だ。相変わらず撮影は悪くないのだが、これもどこか自らのテンプレートに沿っていて守りに入ったショットばかり。良いシーンもあるんだけどね。 | [投票(1)] | |
イル・ポスティーノ(1995/仏=伊) | どうも『ニューシネマパラダイス』が頭の中にちらついて困る。 | [投票] | |
アンダーグラウンド(1995/独=仏=ハンガリー) | 作品全体にかつてないほど大きいパワーを感じた。しかし監督自身がその力を制御しきれてない印象があり、形がスマートな映画とは言い難い。まあ、このごった煮カオスっぷりが魅力の一つだとは思うんだが。 | [投票(1)] | |
トリコロール/青の愛(1993/仏) | 「青」はジュリーの得た自由であると共に、死んだ夫が獲得し得た自由でもあるのだろう。それにしてもやはりジュリエット・ビノシュは苦手な女優だ。 | [投票(1)] | |
トリコロール/白の愛(1994/仏=ポーランド) | 窓辺に浮かぶ女、双眼鏡で覗かれる女としてのジュリー・デルピー。ラスト、2人が対等の関係になったかのように見えて結局なってないんじゃないか。白を基調とした画面には清潔感があってよい。 | [投票] | |
気狂いピエロ(1965/仏) | 小細工ばかり弄して何も実のあることはしていない。それでも面白かったのでこの点数。 | [投票(1)] | |
トリコロール/赤の愛(1994/スイス=仏=ポーランド) | これほど遺作然とした遺作も珍しい。全編を覆う大らかな境地。ラストに漂う楽観性は、「運命」や「偶然」などキェシロフスキが悩んできたことからの解放を感じさせる。このシリーズを青、白、赤と順番に観てきて本当に良かった。プレイスネルの音楽がまた泣かせる。 | [投票(1)] | |
勝手にしやがれ(1959/仏) | ヌーヴェルヴァーグというのはそもそも肩肘張って観るような映画ではない。「映画史を変えた!」などという触れ込みを念頭において観るから面倒くさいことになる。可愛らしい「すれ違い」の映画。 [review] | [投票(3)] | |
パリ、テキサス(1984/独=仏) | ヴェンダースによるフォード、ひいてはアメリカ映画への憧憬がどこまでも謳われる。荒野から来たりて荒野へ去る主人公、列車、大きな空、家族の再生、旅。ここまであからさまだと逆に恥ずかしいくらいだが、ロビー・ミューラーの撮影が単なる再生産ではない清新な質感をフィルムに寄与している。また、トランシーバーやマジックミラーなど素晴らしい演出・繋ぎも多数。 | [投票] | |
髪結いの亭主(1990/仏) | 男の妄想世界にしか過ぎないのだが演出も撮影もきめ細かで見事な出来映え。 | [投票] | |
ふたりのベロニカ(1991/仏=ポーランド) | 女優も撮影も照明も全てが美しすぎる。余韻を断ち切るようなカッティングも効果的。このように世界を知覚できる監督がヨーロッパに存在していたとは驚きだ。これは西洋よりむしろ東洋の感覚に近い。 | [投票(2)] | |
仕立て屋の恋(1989/仏) | 見る者と見られる者の関係が次第に逆転していく様を、男女間の主導権の推移と共に描いているのが秀逸。撮影も良い。 | [投票] | |
ベニスに死す(1971/伊) | ヴィスコンティの超重量級映画。生半可な覚悟では最後まで観れない。 | [投票] |