「ジャン・リュック・ゴダール」(システム既定POV)の映画ファンのコメント
男はつらいよ 寅次郎紅の花(1995/日) |
口数少なくやつれて動かない渥美清が逆説的に被写体としての凄みを身に纏い、南国奄美の風と海と陽光の生命力が年老いた出演陣と力強いコントラストを生む。夜間シーンにおける照明も艶やか。様々な偶然がみな良い方向に作用していて、映画の神様の存在を信じたくなる一本。 (赤い戦車) | [投票(1)] | |
凡そこのようなエンディングを持ち得た映画というのは「寅さんシリーズとしては」などという枕詞と関係なく、映画として最も幸福だと思うのだ。阪神淡路大震災という未曾有の災厄を背景にしたということは勿論あるのだが、ラストの長田区の俯瞰ショットの力強さは「あざとい」と云われようがとにかく映画の、映画でしかできない演出だ。 [review] (ゑぎ) | [投票(7)] | |
根無草の寅の終焉に何らかの帳尻をつけようとしたのが間違っており、動けぬ渥美にリリー介添えで年寄の馴れ合い的辛気臭さが蔓延した。寧ろピチピチの若きマドンナで明るく陽気に何の予兆もなくプッツリ終わってほしかった。みんな歳喰ったてことですな。 (けにろん) | [投票(2)] |