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「松竹ヌーヴェル・ヴァーグ三羽烏」(町田)の映画ファンのコメント

涙を、獅子のたて髪に(1962/日) 秋津温泉(1962/日) 暗殺(1964/日) 青春残酷物語(1960/日) 日本の夜と霧(1960/日) 太陽の墓場(1960/日) 愛と希望の街(1959/日) 乾いた花(1964/日) 乾いた湖(1960/日) 血は渇いてる(1960/日) ろくでなし(1960/日) 嵐を呼ぶ十八人(1963/日) 日本脱出(1964/日) 夕陽に赤い俺の顔(1961/日) 甘い夜の果て(1961/日)が好きな人ファンを表示する

血は渇いてる(1960/日)************

★4「血は」というよりは「血に」、ドライというよりサースティなのだ。センセーショナリズムへの警句は、それを売り物にした松竹ヌーヴェルバーグ自身、及びそれに続く当時の日本映画全体への戒めでもある。喜重はこの後、愛と情念しか描かなくなる。 (町田)[投票]
★5戦前的価値の良質部のエッセンスが「献身」であるとするならば、それまでをも否定しなければならない時代の苦渋が滲み溢れている。ただ同じ否定でも、その方法において大島渚が激情的であったのに対し、吉田喜重は冷静沈着であり気品すら漂わせる。 (ぽんしゅう)[投票]
★4芳村真理が口から吐き出す煙草の紫煙。どうしてこうも女優を官能的に撮ることができるのだろうか。全体に暗く絞った画面の美しさは絶品だ。社会派的なテーマ・主張を声高に押し付けるのではなく、映画らしく視覚的なイメージできっちり料理してみせる吉田喜重の手腕。あの巨大な看板が引き摺り下ろされていくラストシーケンスは映画的な興奮に満ちている。お見事! (赤い戦車)[投票]
★4やや教条主義的な嫌らしさも感じてしまうが、しかし撮影とカッティングは冴えている。吉田喜重の初期作品は格好いいね。芳村真理三上真一郎が再会した夜のダンス。そして「血を吐け、唾を吐け....」と歌手が唄うシーンのカッティング等。佐田啓二織田政雄岩崎加根子の祭り上げられる側3人が皆情けなくていい。 (ゑぎ)[投票]