「ギター弾きの仕事 追悼、井上堯之」(ぽんしゅう)の映画ファンのコメント
早春(1970/英=独) |
15歳の少年にとってこの公衆浴場がすでにDeep End。義務と服従の白衣を脱ぎ捨てて、黄色いコートを颯爽と翻す自由で勝手気ままなお姉さん(J.アッシャー)。童貞少年の白衣の内側は、自分も気づかぬうちに血色に塗り込められる。未熟者の純情を浸食する「赤」色。 [review] (ぽんしゅう) | [投票(2)] | |
引きつけられるのは配色の素晴らしさ。原色のポップさにエージングが施されて渋い。当時のゴダールの極彩色を批評した具合だ。 [review] (寒山拾得) | [投票(3)] | |
傑作。映画館の光と闇(なんだ、あのポルノ映画は!)。娼婦の応対。プールに水が貯められていく間に声も反響する。どこか非現実的な感覚がどんどん増幅されていき、物凄いラストショットに結実する。主人公が劇中で夢想した状況の現実化であるのにも関わらず、全てが破綻した瞬間でもあるという二律背反性。言葉では表せない引き裂かれた感覚を持つショット。これぞ映画だと思う。 [review] (赤い戦車) | [投票(4)] |