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水那岐さんのあらすじ: 更新順

★3ラストムービー(1971/米)映画のスタントマンを務めるカンザス(デニス・ホッパー)は、ペルー高地の街に足を運んでいた。ここでウェスタン映画を撮るサミュエル・フラー監督のチームに彼は加わったのだ。だが、映画撮影という行為をよく理解しておらず、偽闘で倒れた撃たれ役をも心配する現地民をよそに、スタッフは乱痴気騒ぎに毎夜身をさらし、カンザスの嫌悪を誘うのだった。そんな撮影日も過ぎ、この穏やかな街に居残ろうと決めた彼は、スタッフが現地でスカウトしたマリア(ステラ・ガルシア)とともに居を構える。しかし、映画撮影時の行動を祝祭のように理解した現地民は、街を挙げて「最後の映画」をリアリズムに徹して再現しはじめるのだった。〔108分〕 [more][投票]
★2劇場版マクロスΔ(デルタ) 激情のワルキューレ(2018/日)外宇宙移民団の出発から数十年後。異星人との戦闘の切り札として「歌」のフォールド波がものを言う事実に気づいた地球人は、音楽ユニットを異星人との衝突に備えて育成していた。そんな中、辺境惑星の娘フレイア(鈴木みのり)は、戦術音楽ユニット「ワルキューレ」の新メンバー募集を聞きつけて異星に飛んだ。ワルキューレの歌は、辺境惑星にはびこる人間の獣性を呼び覚ますヴァ―ル症候群の抑制に有効なのだ。少女歌姫たちを護衛する戦闘機部隊の一員ハヤテ(内田雄馬)は、ある時戦場でワルキューレを追い奔走するフレイアの影を見る。ヴァ―ルとなって襲い掛かる兵士たちの錯乱を、彼女は歌声で鎮める。彼女はワルキューレのメンバーに相応しい少女だった。〔120分〕[投票]
★3赤々煉恋(2013/日)樹里(土屋太鳳)は高校生のとき自ら命を絶った。それ以来、幽霊になった彼女は孤独で退屈な日々を送っている。彼女のかつての日常は、過度に愛情を注ぎ込んでくる母(秋本奈緒美)に見守られ、恋人未満友人以上の幼馴染み、潤也(吉沢亮)や新しい友人で悲観癖のあるミドリ(清水富美加)に囲まれて、それなりに楽しい毎日だった筈だった。だが、ミドリと潤也の関係をめぐって裏切りを冒してしまった樹里は、全てが馬鹿馬鹿しくてこの世におさらばしたのだ。それでも長すぎる孤独にうちひしがれた彼女は、自分の存在に目を向けてくれた幼女に嬉しくなるが、幼女の母(有森也実)が自殺に魅入られていることに気づく。〔83分〕 [投票]
★2カツベン!(2019/日)サイレント映画華やかなりし時代。作品に命を吹き込む「活動弁士」はまぎれもないスターとして映画界に君臨し、人々の賞讃を一身に集めていた。そんな「カツベン」に憧れる俊太郎(成田凌)はフトコロ具合から映画鑑賞もままならぬ中、花形弁士の物真似に血道を上げ、その腕を磨いて初恋の梅子(黒島結菜)を喜ばすのだった。時は流れ、才能を磨いた俊太郎は、老舗の映画館・青木館に就職しようとする。主力の弁士山岡(永瀬正敏)は酒に溺れ、スター弁士の茂木(高良健吾)は対抗相手のタチバナ館に寝返ることを画策し、館主夫婦(竹中直人/渡辺えり)は途方に暮れていたのだ。そして俊太郎の才能が試される瞬間がやってくる。〔126分〕[投票]
★4幸福路のチー(2017/台湾)祖母(ジワス・ジゴウ)の急逝を知った女性、チー(グイ・ルンメイ)は勤務地のアメリカから帰ってきた。彼女の実家がある「幸福路」というその街は、チーにとっては特別の思いを寄せた場所であった。博打に目のない父(チャン・ボージョン)と楽天的でタフな母(リャオ・ホイジェン)は、いずれは金を稼いで恩返しをしてもらうにしろ、少女チー(ベラ・ウー)をのびのびと天衣無縫な娘として育てた。チーにかまって貰いたいがためのいじめっ子や、不安を抱える金髪のハーフ少女とのやんちゃを重ねた日々。学生時代の権力との抗争を経て、憧れのウェン兄さん(ウェイ・ダーション)を追ってのアメリカ渡航。チーの思い出は広がる。〔111分〕[投票]
★4わたしは光をにぎっている(2019/日)早くに両親を失ったハタチの澪(松本穂香)は、民宿の女将を務める祖母(樫山文枝)に引き取られ、そこで手伝いに奮戦する日々を送っていたが、その祖母が病床に伏したことで迷惑をかけられなくなり、東京の下町に引っ越した。父の友人であった三沢(光石研 )は澪を経営する銭湯の空き部屋に住まわせ、ゆっくり仕事を探せ、と言ってくれる。周りの人々もみな優しく、程なくスーパーの店員の職を得た澪は、銭湯の常連である映画監督の銀次(渡辺大知)やOLの美琴(徳永えり)に祝ってもらうのだった。しかし、引っ込み思案で客の対応もままならない彼女はスーパーを辞め、銭湯の仕事を始める。銭湯はある危機に晒されていたのだったが…。〔96分〕[投票]
★1ブルーアワーにぶっ飛ばす(2019/日)CMディレクターの砂田(夏帆)は、敏腕売れっ子Dと豪語しながらも日々出会う人々を罵倒して止まない荒み切った内情を隠し持つ女であった。彼女にとって、ひっきりなしに訪れる仕事や理解ある夫などは苛立ちを癒してくれるものには決してなってはくれなかった。あるとき、病身の祖母を見舞うべく砂田は嫌悪してやまない故郷へと向かう。道づれは彼女が心を許す数少ない友人の清浦(シム・ウンギョン)。しかし心強い味方を連れていても、故郷の人々のアクの強さに都会仕込みの理屈が通用する筈もなかった。砂田が強い女の仮面を剥がされる黄昏時…「ブルーアワー」。それは清浦との別れの時でもあった。〔92分〕[投票]
★2純平、考え直せ(2018/日)新宿・歌舞伎町。ここでチンピラの純平(野村周平)は兄貴分のような立派な「漢」になることを夢に見、あがき続けている。そして親分に対立する組の幹部を撃つ「鉄砲玉」になって出頭しろ、と命じられた彼は、否も応もなく頷く。そんな彼にあるきっかけで会社に踏み込まれたOL加奈(柳ゆり菜)は、彼のカッコ良さに魂を奪われて呆気なく会社を辞め、彼のあとをついてゆくのだった。行動の前の3日間だけ許された美食、愛の遊戯、思いっきりの金の無駄遣い。浮かれた加奈はネットに恋人のことを知らせる。相手にしなかったネット民たちも、次第にこの時代錯誤な恋に夢中になってゆく。だが、その間にも純平の自由に娑婆を味わう日々にも終わりが近づくのだった。〔95分〕[投票]
★4ひとよ(2019/日)タクシー会社を営む一族にあって、事ある毎に子供らを虐待し恥じることもなかった亭主を、その妻であるこはる(田中裕子)は殺害した。彼女はこれからは自由に生きろ、と3人の子らに言い残し、自身は警察にその身を委ねたのだった。そして15年の年月は流れ、刑期を終えたこはるは古巣のタクシー会社に戻ってくる。長男で妻子との関係を悪化させている大樹(鈴木亮平)や、比較的母を信ずる長女・園子(松岡茉優)は突然の帰宅に戸惑い、真意を掴めない彼女にたじろぐのだった。そして雑誌記者を務めるシニカルな次男・雄二(佐藤健)も戻る。彼は先の事件につき批判的な記事を自ら記した男だった。〔122分〕[投票]
★4最初の晩餐(2019/日)登山家の父(永瀬正敏)が死んだ。ふたりの子をもつ主婦である長女(戸田恵梨香)に報せを受けたカメラマンの次男(染谷将太)は、都会から故郷に飛んで帰り長女とともに父の葬儀に駆け付ける。葬儀は親しい者だけの簡素なものだ。だが実家でかれらを迎えた母(斉藤由貴)は、客たちのために注文した仕出し弁当をキャンセルしてしまった。父の遺言に従い、母は家族にとって重要な場面に出された料理を作って出すというのだ。目玉焼き、合わせ味噌汁、ピザ…それらは親戚たちには意外な献立だが、家族たちにとっては鮮烈な思い出を呼び起こすものだった。家族の記憶が走馬灯よろしく甦るなか、音信不通だった長男(窪塚洋介)が帰ってくる。〔127分〕[投票]
★4108〜海馬五郎の復讐と冒険〜(2019/日)愛妻家である劇作家・海馬五郎(松尾スズキ)は、現在手掛けているミュージカルに疲弊していた。そんな日々のなか、彼に好意を寄せる新人女優(堀田真由)がとんでもない事実を暴露する。妻の綾子(中山美穂)が退屈の果てにとあるダンサー(乾直樹)に愛情を寄せ、その思いをSNSに発表し好評を得ているというのだ。自分の愛を裏切った綾子の不実をなじり離婚しようとする五郎だったが、友人の美津子(秋山菜津子)や糸井(岩井秀人)は財産分与で彼の資産の半分は綾子のものになるだろうと助言する。彼女への復讐として、今ある資産を妻に渡さず全額を108人の女とのセックスに使おう、と五郎は考え実行に移すのだった。〔102分〕[投票]
★3ジョーカー(2019/米)バットマンの誕生より遡ること十数年、大都市ゴッサムは混乱と腐敗のなかにあった。その中で笑いを人々にもたらさんと道化を演ずる男・アーサー(ホアキン・フェニックス)は悪童たちに仕事の妨害を受け、看板を破壊されて上司に大目玉を食らう。そんな、老母(フランシス・コンロイ)ただ独りと暮らす彼には、ベテランMCフランクリン(ロバート・デ・ニーロ)の仕切るTVのワイドショーが数少ない親子の楽しみであった。ある日、ひとから貰った拳銃を携帯するアーサーは、不用意にそれを人目に晒してクビにされ、帰途でエリート社員に絡まれて恐怖と怒りに攻撃衝動を駆り立てられる。この時、彼の平穏であるべき運命は暗転するのだった。〔122分〕[投票(1)]
★5空の青さを知る人よ(2019/日)閉鎖的な街に育った高校生あおい(若山詩音 )は、ベーシストになるべく東京に行くと決心していた。むかし、姉のあかね(吉岡里帆)とともに応援していた高校生バンドのメンバー慎之介(吉沢亮)から、幼かったあおいは腕を認められたのだ。だが、両親のない姉妹にあって妹の世話ばかりを続けてきたあかねは、そんな妹を心配する。そんな中、有名歌手の新渡戸(松平健)が町おこし歌謡の作成のため街にやってきた。そのバックバンドにギタリストとして慎之介が加わっていることを知ったあおいは、絶好のチャンスと自分の腕を売る。だが一方で、彼女の前に高校生時代の慎之介そっくりの少年も現われた。彼の言葉になぜかあおいは惹かれてゆく。〔108分〕[投票]
★5宮本から君へ(2019/日)並外れたガッツと正義感の塊である宮本(池松壮亮)は、文具会社に勤める営業部員だ。彼と知り合った年長で強い意志をもつ靖子(蒼井優)は心を通わせ合い、宮本を自室に誘う。それは元カレである裕二(ARATA)の執拗な来訪を妨げるための靖子の打算でもあった。しかし、裕二の暴力が腹に据えかねた宮本は、「この女は俺が守る」と宣言し靖子を抱くのだった。これを機にふたりは本当に結ばれ、ともに祝福されたカップルとなってゆく。そんな折、取引先の真淵(ピエール瀧)は宮本のことを気に入り、ラグビーチームへの参加を求めて酒席に誘った。しかし真淵の息子(一ノ瀬ワタル)は泥酔した宮本をいいことに、靖子に暴行を働くのだった。〔129分〕[投票]
★4惡の華(2019/日)盆地として人間の情念を閉塞させるある地方都市。ボードレール『惡の華』を愛読する冴えない少年・春日(伊藤健太郎)は、愚昧に毎日を享受するばかりのクラスメイトを見下し、ナルシシズムに浸っていた。そんな彼は高嶺の花である少女・佐伯(秋田汐梨)にひそかな思いを寄せていたが、ある日誰もいない教室で佐伯の運動着が落ちているのを見つけ、思わず持ち帰る行動に出た。翌朝、体操着の盗難は問題となったが、誰も春日を疑いはしなかった。エキセントリックな問題女生徒・仲村(玉城ティナ)を除いては…。春日の犯行を見ていたという彼女は、口外しない条件に変態的なみそぎを強要する。おりしも佐伯が春日の思いを受け入れたその時に…。〔127分〕[投票(1)]
★3人間失格 太宰治と3人の女たち(2019/日)つねにスキャンダルに晒され、自殺未遂を繰り返しながらもそのフェロモンで女たちを魅了する昭和の人気作家、太宰治(小栗旬 )。彼の良妻を演じ、愛人たちを呼び寄せる夫の遊興ぶりを「仕事」という言葉で片付ける美知子(宮沢りえ )をよいことに、太宰は作家志望にして美貌までも兼ね備えた静子(沢尻エリカ)を可愛がり、傍におくのだった。そして心のままに寡婦の富栄(二階堂ふみ)までもが、彼の心を共有する女たちの一員に加えられる。進行する病をあざむき享楽の海に浸る太宰に、周囲の文壇関係者の反感も募ってゆく。太宰は彼らに抗するかのように、人間の座を転げ落ちんとする己をモデルに小説『人間失格』の執筆を始めるのだった。〔120分〕[投票]
★3ある船頭の話(2019/日)山村に住む船頭トイチ(柄本明)は、川の両岸よりの客を対岸に渡す仕事を続けていた。川には西洋式の大橋が今しも渡されようとしており、完成の暁にはトイチが職を失うことは目に見えていたが、それまでの僅かな期間を彼は生業に費やそうとしていた。だが、年若い源三(村上虹郎)のみを友とする孤独を、婦人客(草笛光子)から指摘されたトイチはそれを率直に認めることとなる。そんなある日、ひとりの娘(川島鈴遥)が波に翻弄されつつトイチの船着き場に流れ着いた。息をしていた彼女にトイチは愛情をつぎ込むが、破局の日は近づいていた。『さくらな人たち』に次ぐオダギリジョー監督作品にして初の長編。〔137分〕[投票]
★2台風家族(2019/日)父(藤竜也)が銀行強盗で大金を稼ぎ母(榊原るみ)と失踪してから10年。事件時効につき罰されることはないが世間に迫害を受け続けた鈴木一家が実家に集結した。長男・小鉄(草なぎ剛)が両親の死亡を認め、兄弟たちと財産分与を行なう時が来たのだ。当時の夫と別れ、新たな恋人と蜜月関係にある長女・麗奈(MEGUMI)、小鉄とはウマが合わないエリート社員の次兄・京介(新井浩文)…家族たちは到着し、三男・千尋(中村倫也)の遅れを前に、遺体すらない両親の見せかけの葬儀は始まる。無欲を装いながら金銭欲を隠し遂せられない家族は、それぞれに醜い対立を演じてゆく。そんな中、両親失踪の謎が明らかになり、鈴木家に嵐が巻き起こる。〔108分〕[投票]
★3タロウのバカ(2019/日)タロウ(YOSHI )は浮浪少年だ。彼は学校に通うことなく今まで成長して来、その名も母親に貰ったものを捨て、友人たちから改めて得た名前だった。彼の友は二人の男子高校生だ。エージ(菅田将暉)は柔道選手として学校推薦を受けた身だったが、柔道を捨て教師や柔道部員たちに疎まれていた。スギオ(太賀)は、援助交際に勤しむと噂されるピアノの名手・洋子(植田紗々)に切ない恋心を抱いていた。彼らはそれぞれに悩みを抱えながら、それを刹那的な暴力衝動に転換してすべてを破壊し、嘲笑し、暴虐の限りを尽くすのだった。そんな日々のなか、偶然にタロウたちは一丁の拳銃を拾う。それは自由への武器となり得るのか。〔119分〕[投票]
★3マザー(2014/日)「漫画家楳図かずお(片岡愛之助)の生い立ちを語る本をつくる」楳図のもとにそんな企画を持ち込んだのは、彼とはつきあいの深い出版社の担当だった。彼が伴ってきた若い部下こそが、その企画を立てた思い込みの激しい娘、若草さくら(舞羽美海)だった。さくらは尊敬する楳図の執筆の原動力として、深い絆に結ばれた美しい母イチエ(真行寺君枝)の存在があることを知る。楳図はイチエが亡くなる前、一度死んでよみがえり故郷の村に「お礼参り」をしてきた、と語っていたと聞く。それらのエピソードを調べようと楳図の故郷に向かったさくらは、恐怖すべき体験をするのだった。虚実取り混ぜた漫画家楳図のエンターテインメント・フィルム。〔84分〕[投票]