[POV: a Point of View]
DPへ愛をこめて光の達人たちDirector of Photography=撮影監督にもっと光を
映画は結局、光と影という絵の具で書かれた絵なので、それを実際に描く職人=技術者=アーティストである撮影監督(DP)を、もっと追求したい気がしてました。そこで、個人的に好きなDPたちの作品リストを作って、取り合えずそれを全部観てみたいと思ってます。
なお、ビットリオ・ストラーロやネストール・アルメンドロスなどの大御所ではなく(好きですけど)、いま中堅で頑張ってる感じの方々から選んでみました。
A:ダリウス・コンディ、B:ダンテ・スピノッティ、C:タク・フジモト、D:ジョン・トール、E:ロビー・ミューラー、F:ピーター・アンドリュース
D | 背信の行方(1999/英=米=仏) | |||
D | コレリ大尉のマンドリン(2001/米) | |||
E | パリ、テキサス(1984/独=仏) | よく、あんな結末の出逢いを考えたなあ。あのシーンは、なぜか分からないけど、何度みても、涙が止まらなくなってしまう。あの部屋の構造そのものが、ふたりのエゴのありかた、世界の見方なのかな。しかも、その大きな喪失を受け入れるんだよね。ハリーDスタントン、最高! | 投票(15) | |
E | ミステリー・トレイン(1989/米) | 汽車が走り抜ける緑のくぼみは、どこ?すごいきれい。で、どこかに行きたくなる。日本語の音声がとても自然に南部の雑踏に紛れていて、よかった。町を歩いていて、顔に吹き付けるその熱風まで感じられるようなフイルム。長瀬も工藤も、すごくいい感じ。 | 投票(1) | |
E | デッドマン(1995/米) | ウイリアム・ブレークほど気味が悪い絵や詩を書いたものもいない。たしかハンニバル・レクター博士も好きだったと思う。そのブレークに間違えられるなんて、まるで悪夢だ。でも私は、ブレークのファンなので、その名前が出てからは、取り憑かれたように観てしまった。 | 投票 | |
E | 奇跡の海(1996/デンマーク=スウェーデン=仏=オランダ=ノルウェー=アイスランド) | 実際にこういう子って、結構いると思う。こういうカタチでしか人を愛せない人を愛したら、俺は、どうするのか、という思考実験だと思う。でも、泣かせようと意図的な感じがちょっと鼻につく。私トリアーでは『ヨーロッパ』と『キングダム』(テレビだけど)が好き。 | 投票(1) | |
E | ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ(1999/独=米=仏=キューバ) | デジタルベーカムつまりビデオ撮影で、こんなに深い味わいが撮れるなんて。人が人を敬愛し、その音楽を愛して受け継ぐとは、どういうことなのかの、貴重なドキュメントだと思う。でもステージシーンでライ・クーダーを映しすぎじゃない? | 投票(1) | |
E | 夢の涯てまでも(1991/日=豪=独=米=仏) | 映画は夢である、ということに真っ正面から身を許したら、どうなるか、という実験作品って感じ。なんといっても身を許してしまったのだし、夢なのだから、どこでどう飛ぼうが、意味が途切れようがかまわないんだけど・・。たぶん問題は、ヴェンダース氏がアタマが良すぎて、夢に陶酔しきれなかったとこかも。どこか理性的なんだよね。 | 投票(3) | |
E | アメリカの友人(1977/独=仏) | 人の顔と街の顔の映画だとおもった。どういう人生をおくると、こんな顔になるんだろう、って思う。『理由なき反抗』を撮ると、こんな顔になるのかあ。『ラ・パロマ』を撮ると、こんな顔なんだ、と、すごく楽しい。いい顔ばっかりだもん。 | 投票 | |
E | ゴースト・ドッグ(1999/独=米=仏) | 殺しのシーンが、とってつけたような編集なのは、鈴木清順に捧げたらしいけど、清順大好きにもかかわらず、私には、ぜんぜんそれは分からなかった。でも、ウィティカーのファンだし、葉隠れとかマジに実践してるアメリカ人とか、本当に居そうなんので、それなりに楽しめました。 | 投票 | |
E | ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000/英=独=米=オランダ=デンマーク) | 何人にも等しく不幸は訪れる、というトリアーの自然観が、相変わらず、という感じでした。でも、『奇跡の海』と同様に、明らかに狙った悲劇なので、私は『ヨーロッパ』や『キングダム』のトリアーが好き。 | 投票(2) | |
E | レポマン(1984/米) | |||
E | L.A.大捜査線 狼たちの街(1985/米) | |||
E | ダウン・バイ・ロー(1986/独=米) | |||
E | バーフライ(1987/米) | |||
E | サンタリア・魔界怨霊(1987/米) | |||
E | 都市とモードのビデオノート(1989/独=仏) | |||
E | コルチャック先生(1990/ポーランド=独) | |||
E | 恋に落ちたら・・・(1993/米) | |||
E | 豚が飛ぶとき(1993/米) |
同じDPを起用し続ける監督、作品ごとに違うDPなのにルックが統一している監督、違う監督とやっても一定の個性を感じさせるDP。など観てゆくといろんなことが判ってきます。光、影、色、視写界深度、構図、セッティング、アングル、動き、フィルム粒子の選択などなど。そこに、DPたちの筆の技を見いだして、感動したり、驚いたり、泣いたり、笑い転げたりしつづけたいと思います。
この映画が好きな人達このPOVを気に入った人達 (11 人) | AKINDO m ina tat ルッコラ movableinferno Orpheus shak とっつぁん クリープ KADAGIO |