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ゑぎさんのコメント: 更新順

★4彼岸花(1958/日)小津のカラー第一作のなんという美しさ。部屋の隅に意味不明に配置された赤いヤカンが目を射る。こゝでも高橋貞二が出鱈目な人物を飄々と演じており良いアクセントになっている。それは二枚目・佐田啓二以上の扱いで、小津のこの手のキャラクタへの愛着ぶりが見て取れる。 [review][投票(3)]
★3馬鹿息子(1920/米)ハロルド・ウェンストロムの撮影は屋内シーンと屋外シーンを明確なルックの違いで描き分けている。 [review][投票]
★2宇宙怪獣ガメラ(1980/日)60年代ガメラ映画のアンソロジー。というと聞こえは良いが、怪獣との対戦シーンは悉く旧連作の流用でドラマ部分も旧作以上のチープさ。いくらなんでも安っぽく作り過ぎだろう、という思いにも駆られるが、ガメラ映画のファンにとってはこれも楽しめるだろう。マッハ文朱らが演じるM88星人のいでたちとその変身シーンが笑える。[投票(1)]
★3旅の重さ(1972/日)高橋洋子の瑞々しいが強烈なデビュー作。旅の重さに堪え、一歩一歩成長していく少女を体当たりで好演している。風景描写の美しさも忘れがたい。アンニュイな雰囲気で文学少女を演じた秋吉久美子のデビュー作でもある。しかし、私は度々あらわれる母親(岸田今日子)宛ての手紙のモノローグが気持ち悪かった。[投票(1)]
★3拳闘屋キートン(1926/米)セブン・チャンス』では弁護士を演じたスニッツ・エドワーズが、こゝではキートンの従者を演じ、二人のやり取りで度々笑わせられる。キートンが何度も「Arrange it」という台詞を吐くのが面白い。しかし同じ年に『大列車追跡』が作られていることを考えると本作は随分とおとなしめだ。[投票(2)]
★5キートンのセブンチャンス(1925/米)私が見たキートンの韋駄天走りシーンで最も驚かされたのは『西部成金』での悪魔に扮したキートンと警官達との不条理な横移動の疾走感、その映画的センスなのだが。 [review][投票(2)]
★2勝利の朝(1933/米)どうも胡散臭い。キャサリン・ヘップバーンの巧さはよく判るが、どうしても好きになれない。シナリオも演出も中途半端なのだ。最もドラマチックな部分を欠落させた映画に思えて仕方がない。バート・グレノンの撮影がもったいない。 [投票(1)]
★3秘密殺人計画書(1963/米)アヴァン・タイトルの映画的センスが最高!基本的に推理劇として弱いのが惜しいが、しかしとても面白い。ヒューストンはこういう肩の力を抜いて気楽に撮った作品がいい。トニー・カーチスバート・ランカスターロバート・ミッチャムフランク・シナトラの特別出演も見もの。[投票]
★3クラッシャー・ジョウ(1983/日)日本アニメ史上に残るよく出来たアニメではあろう。キャラクターはイマイチ魅力がない。というのも類型的なデザインだからだ。悪者が悪魔的にデザインされるといった部分。しかしストーリーの巧みさには舌を巻いた。 [review][投票(1)]
★3悪名一代(1967/日)冒頭、旅館で朝吉が風呂へ入ろうとするシーン。いゝなあ。訳有りの二人の女性に出会い、事件に巻き込まれる過程が素晴らしい。それに坪内ミキ子の可愛らしさ!登場からその運命的切なさを感じさせる演出が良い。惜しむらくは長門勇森光子の扱いだ。もうちょっと芝居をさせて欲しかった。 [投票(1)]
★3海燕ジョーの奇跡(1984/日)田中邦衛清水健太郎は確かに面白いが、マニラで会う混血の女の子もグッと来るのだが、ヤッパリどうにもこの藤田敏八らしい演出のリズムには乗れなかった。悪い映画ではないと思うのだが。[投票]
★3ふるさと(1983/日)加藤嘉の圧倒的存在感。「呆け老人」をこんなに見事に描いた映画が他にあるだろうか。加藤嘉が強烈過ぎて、もっと大きなテーマの部分が弱くなってしまっているのが惜しいが。[投票]
★2白い砂(1957/米)どうにも全くもって胡散臭い。話は面白いけれど、もっと突っ込んで描かなきゃ。キリスト教の本質について知る知らないを別として胡散臭い。日本兵の描き方は過不足無いと思う。少なくともこんな映画なら仕方ないさ、ということが出来るだろう。ジョン・ヒューストンには当たり外れがある。[投票]
★5緋色の街 スカーレット・ストリート(1945/米)世の中に完璧な創造物があるとしたならばこういうものかも知れない、という感慨を抱かせる。 [review][投票(1)]
★4ジェーン・エア(1944/米)冒頭からまるで恐怖映画のようなジョージ・バーンズの照明とバーナード・ハーマンの音楽。それが奏効して実に画面を盛り上げる。そしてなんと云っても、オーソン・ウェルズの圧倒的な存在感! [review][投票(1)]
★3クリムゾン・キモノ(1959/米)よく出来ている。どこが国辱映画なんだ?こんなメチャクチャなシチュエーションの中でフィルム・ノワールのルーティーンを守りながら『カサブランカ』を焼き直しているのだから全く凄い。[投票]
★5雀(1926/米)これは大傑作だ。こんなに手に汗握る冒険映画は今では全く作られていない。心底ハラハラした。掛け値無しで面白い。ちょっと信じがたいほど面白い。このような映画が現在作られていないのは映画人が皆映画製作に命をかけていないからだ。[投票]
★4女性よ永遠に(1953/米)巧い。実に巧い。アーヴィング・ラパーらしい大人の映画だ。ウィリアム・ホールデンが主役の映画だが、彼の印象は殆どない。熟年女優を演じるジンジャー・ロジャースと、若手女優パット・クロウリーとの対比が実に見事なのだ。[投票]
★3奥様は顔が二つ(1941/米)キューカーらしいカッティング・イン・アクションのタイミングは矢張り面白い。引退直前のガルボが婆さんに見えてしまい少々がっかり。しかしガルボはとても頑張っている。スキーシーンの見事さ、ソファを使って男女のからみを見せるシーンの巧さ。お話はつまらないし強引だけど、やっぱりキューカー、見せてくれる。[投票]
★3これからの人生(1977/仏)このように社会的・政治的なテーマ性だけで評価された作品は後世に残らないのだ。(本作は1977年アカデミー外国語映画賞を受賞)ミズラヒの演出は殆ど記憶に無し。ネストール・アルメンドロスの自然光を基調とした撮影についてもおぼろげな記憶のみ。ただしシモーヌ・シニョレの圧倒的な迫力は忘れがたい。[投票]