ゑぎさんのコメント: 更新順
ステラ・ダラス(1925/米) | なんともありきたりで安っぽいストーリ。しかしどうして涙を押さえることができないのだろう。それは母娘の情愛、お互いを思う気持ちが胸を打つからだが、言葉を換えればヘンリー・キングのきめ細かな感情描写が心を揺すぶるからに他ならない。 [review] | [投票] | |
チューズ・ミー(1984/米) | アラン・ルドルフの名前を初めて強烈に意識したのがこの映画だった。これはタイトルバックからバッチリ決まっている。もう頬が緩みっぱなしでずっとニヤニヤしながらラストまで見た。1980年代ラヴ・ロマンス屈指の傑作。 | [投票] | |
外人部隊フォスター少佐の栄光(1977/英) | テレンス・ヒルの面構えがいい。またラストのジーン・ハックマンの演技にもメチャクチャ興奮させられた。ドヌーヴ、シドー、イアン・ホルム。撮影がジョン・オルコットで音楽がモーリス・ジャールだ。ディック・リチャーズは監督冥利につきると思う。すごく恵まれた映画だ。 | [投票] | |
ジャコ萬と鉄(1949/日) | 瀬川順一の撮影は屋外シーンの記録映画的な部分で素晴らしい効果を上げている。光の捉え方が絶妙だ。それに対して、谷口千吉の演出はどうにも一貫性に欠ける。 [review] | [投票(4)] | |
ガートルード(1964/デンマーク) | ドライヤーの遺作に相応しい傑作。殆ど登場人物が視線を交錯させないことで有名な映画なのだが、実は視線を交わさないエキセントリックさ以上に、二人の人物が向き合うショット、リバースショット(切り返し)が素晴らしい。 [review] | [投票(3)] | |
瞼の母(1962/日) | 濃密な時間。錦之介の演技の密度の濃さはちょっと驚異的。これをつけた加藤泰の演出も驚異的。木暮美千代の母親もいい。錦之介が家を出たあと湯飲みを拾おうとし、錦之介が最前まで座っていた畳みを撫でる俯瞰カットの素晴らしさ!また浪花千栄子が盲目の三味線弾きとして登場するシーンの長回しも突出している。 | [投票(3)] | |
風と女と旅鴉(1958/日) | 画面の端整さは特筆モノでファーストカットからラストの殺陣シーンまで唸りっぱなしだった。特に田舎街の場面へ行くまでの街道(山中の路)のシーンは高低の出し方、斜面の見せ方が実に巧い。 [review] | [投票] | |
日本人の勲章(1955/米) | ロバート・ライアン、ウォルター・ブレナン、アーネスト・ボーグナイン、リー・マーヴィン、ディーン・ジャガー、こんなにいゝ脇役、悪役を揃えてこれぐらいの映画しか撮れないとはねぇ。厳しいかも知れないが、ジョン・スタージェスの最良作がこれなのだ。そういう意味で彼の限界を露呈する作品。 | [投票] | |
イヤー・オブ・ザ・ガン(1991/米) | 街を歩いていて衝動的に映画館へ入り途中から見始め、見ている最中は「この監督もなかなかやるなぁ」と思っていた。ラストクレジットで監督がジョン・フランケンハイマーだと判り、膝を打ったという次第。フランケンハイマーは流石に巧い。アンドリュー・マッカーシーがちと弱いのが減点。シャロン・ストーンがいい。 | [投票] | |
影なき男(1988/米) | 見せ場たっぷりの活劇だ。シドニー・ポワチエに一貫性が無いのが困るし、甘い部分もあるが、これだけ画が強ければ七難隠すというものだ。やっぱり、映画は撮影だ。マイケル・チャップマンの撮影の、特に漆黒の表現には感嘆。スポティスウッドは悪い仕事をしていない。 | [投票] | |
輪舞(1964/仏=伊) | ヴァディムも勇気がある。オフュルスと比較され貶されることが自明の無謀な試み。オフュルス版との構成上の違いは狂言回し役を用いず、各エピソードを長めに(冗漫に)語っている点だ。またオフュルス版から14年後ということで性表現が多少なりとも直截的になされている。 [review] | [投票] | |
ローリング・サンダー(1977/米) | 傑作。ポール・シュレイダーのやや教条主義的な脚本をジョン・フリンとジョーダン・クローネンウェスが力漲る画面で強烈に緊張感を維持する。主人公ウィリアム・ディベインの内向的な情念の表出が忘れ難い。ラストでトミー・リー・ジョーンズが加わって暴力が爆発する展開は東映任侠映画好きのシュレイダーらしい。 | [投票(4)] | |
にっぽんぱらだいす(1964/日) | 前田陽一の処女作。この映画はちょっと甘いが大好きだ。溝口健二『赤線地帯』や田坂具隆『五番町夕霧楼』と比べてもこの『にっぽんぱらだいす』の方が愛着がある。なにしろ、香山美子の「お腹すいちゃった」には参った。 | [投票(1)] | |
小判鮫 お役者仁義(1966/日) | これは沢島忠の中でも傑作。まずアヴァン・タイトルがすこぶる格好良い。夕暮れのススキの丘をバックに林与一と美空ひばりが唐突に絡むカット。この唐突さこそ映画だ。 [review] | [投票(1)] | |
愛しのシバよ帰れ(1952/米) | このシャーリー・ブースは実にアカデミー賞に相応しい演技だ。もう臭い臭い。リチャード・ジャッケルがプレイボーイ役というところだけが取り柄の映画。 | [投票] | |
一心太助 天下の一大事(1958/日) | 魚河岸を疾走する人物を横移動で追ったショットのダイナミックなこと!前作にも増して自由自在なカメラワークとカット割りだ。画面の躍動感は三部作中でも一番だろう。 [review] | [投票(1)] | |
一心太助 男の中の男一匹(1959/日) | 魚河岸の俯瞰ショットにタイトルがかぶるオープニングでゾクゾクくる。本作は俯瞰ショットが多いのと朝靄のカットが数回出てくるのが特徴。 [review] | [投票(1)] | |
ひばり捕物帖 かんざし小判(1958/日) | お姫様が武家の堅苦しさを逃れて岡引をしているという設定自体そうとう現実離れしているのだが、この主人公が七変化よろしく町娘、芸者、町道場の若者(男役)、将軍家の奥方、女歌舞伎の太夫と変装を繰り返し、殺人事件の解決にあたっていくというすこぶる荒唐無稽な、しかしサービス満点の映画的な題材だ。 [review] | [投票(1)] | |
ウルトラマンコスモス2 THE BLUE PLANET(2002/日) | 前作(ムサシの子供時代)の登場人物等の設定とテレビシリーズでの設定をうまく橋渡ししてチームEYESのその後が描かれており感心した。またサイパン島のシーンは美しいシーンが多い。浜辺でのムサシとマリのツーショットの構図なんて感動してしまった。このマリ役の西村美保が良い。 | [投票] | |
白馬城の花嫁(1961/日) | これは随分と奇異なミュージカル・コメディだ。こゝでの美空ひばりは白馬の里で育った純情な田舎娘を演じていて実に役に成り切っており、そういう意味では見事かも知れないが、ヒロインとしての魅力という点では首をかしげてしまうぐらい野暮ったい。 [review] | [投票(1)] |