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ゑぎさんのコメント: 更新順

★3メン・イン・ブラック(1997/米)地球存亡の危機を描いているにも関わらず随分とミニマルな世界で展開されるので呆気にとられてしまう。 [review][投票]
★4マイ・フェア・レディ(1964/米)豪華セットをハリー・ストラドリングの卓越した色使いで定着させた美しいフィルム。それだけで溜息がでるほどだが、しかし、とてもいいミュージカルとは云えないしキューカーの演出にもパワーが無い。物凄い安定感のあるカットも沢山あるが、あざとい演出が鼻につく。ミュージカルの躍動感が希薄に感じてしまう。[投票(2)]
★5イースター・パレード(1948/米)驚異的なスローモーション・シーン!アービング・バーリンの楽曲のすべやかな美しさ。フレッド・アステアジュディ・ガーランドも素晴らしいが、アン・ミラーのダンスシーンも凄い。また、とりわけハリー・ストラドリングの原色の扱いが強烈に印象に残るMGMミュージカルの傑作中の傑作。[投票(3)]
★4気狂いピエロ(1965/仏)何よりも抜群に面白い。それは刺激の問題で説話の問題では無い。ラストに出てくる同じ歌が頭から離れない狂人がたまらなく好きだ。[投票(5)]
★4勝手にしやがれ(1959/仏)一見出来損ないに見えるカット繋ぎと見事に洗練された演出の混在。ジャンプカット自体は今や何ら珍しくない技法となったが、この映画は今見ても新鮮な驚きに満ちている。「映画」とはとりもなおさず「活劇」だ。ゴダールの活劇性はこの処女作から煌めいている。活劇性がいまだに我々を驚かす。[投票]
★3ソードフィッシュ(2001/米)冒頭の爆発シーンで引き付けておいて終盤までうまく見せ場を繋いでいく構成も悪くないし、ハル・ベリーのサービスカット等もあり飽きさせないのだが矢張りこのラストの不可思議なオチには嫌悪する。ワザと意味不明なエンディングを作り、リピータを狙うという算盤ずくではないかと邪推する。[投票]
★4ムーラン・ルージュ(2001/豪=米)キッドマンの下品な嬌声やマクレガーのニヤケ顔等嫌な部分もあるのだが、驚異的な視点移動やモーション・コントロールで見せるラーマンの特質が題材にマッチしていてとても楽しめる。それに『ロミ&ジュリ』でもジョン・レイクザモのティボルトは素晴らしかったが、こゝでもロートレックの役作りには目を瞠るものがある。[投票(2)]
★3アメリカン・ジゴロ(1980/米)矢っ張りリチャード・ギアはどう仕様もなく嫌な男だが、ジョン・ベイリーによる光と影の扱い方は悪くない。撮影が悪くないとポール・シュレイダーの演出にも見るべき所があるように感じてくる。[投票]
★4グランド・ホテル(1932/米)これは映画のお手本と云うべき見事さだ。何と云ってもこの突き放しは狂気的に凄い。矢張り映画の一つの形式名として名前が残っているだけのことはある素晴らしさ。ただし、その多くは役者達とウィリアム・H・ダニエルズセドリック・ギボンズの功績に思え、グールディングの演出は印象に残らない。[投票(2)]
★2コブラ(1986/米)コスマトスは頑張っていると思う。この映画の欠陥がシナリオばかりの責任とは云えないにしても、それでもコスマトスはよくやっている。スタローンは単純に力こそ正義だと信じ込んでいるのだろう。スタローンの思いこみは単純過ぎて可愛らしいぐらいだ。[投票]
★2ロッキー4 炎の友情(1985/米)しかし、このラストは余りにいただけない。安易過ぎる。強い肉体には強い精神が宿るかも知れないが、同時に単純な精神も宿るのではないか、なんて皮肉の一つも云いたくなる。[投票(1)]
★5恐怖分子(1989/台湾=香港)圧倒的な力を持った傑作だ。画面の強度が飛び抜けている。例えばモーテルで女が男を刺すシーンの画面外からの唐突な運動の衝撃。同じような演出で言えばオフィスで男が女に詰め寄るシーンもそう。それでいて小道具の使い方の周到さも心憎い。 [review][投票(1)]
★4風櫃〈フンクイ〉の少年(1983/台湾)実に瑞々しい青春映画。少年達のキャラクターについては少々中途半端さを感じてしまうがそれは「この監督の力量としては」という条件付きでの物言いだ。例えば登場人物に映画的な侠気が足りないという気はする。ただし、高雄で少年達が住むことになるアパートの装置としての使い方なんて部分は流石に巧い。[投票(2)]
★5こわれゆく女(1975/米)カサベテス映画もまたオフ・スクリーン・スペースを意識せずにはいられない、スリリングな映画ばかりだ。 [review][投票(3)]
★3天国の日々(1978/米)この程度の演出なら佐々木昭一郎の方がずっと美しく見せただろうと当時思った。アルメンドロスがいなかったなら何もない。ま、そこまで言わないまでもそんなことが想像もつかないくらい撮影が際立っている。映画において撮影は一番重要だが撮影だけでは映画にならない。サム・シェパードにも失望した。生真面目過ぎる演技と演出。[投票(3)]
★4帰郷(1978/米)ジェーン・フォンダは前年の『ジュリア』でもオスカーにノミネートされていたのだが本作で受賞。この2作では全く性格の異なる女性像を演じているが本作の優しさと切なさも良いですね。あのベッド・シーンなんて堪らなくエロチックで最高だ。勿論、ジョン・ヴォイトブルース・ダーンの役柄も非常に効いている。[投票(3)]
★3ビッグ・ウェンズデー(1978/米)ファースト・シーンとラスト・シーンは『捜索者』だし、随所に出てくる殴り合いもフォードへのオマージュだろう。さしづめジョン・ミリアスの『静かなる男』といったところか。しかしサーフィン・シーン以外は多くは弛緩した演出だ。何より笑わせるところが上手くない。[投票(1)]
★4ディア・ハンター(1978/米)当時、マイケル・チミノには演出力が無いと思った。それは冒頭の結婚式の描き方で明かだ。映画は基本的にどう描くかだ、何を描くかよりも。しかし、それでもこの映画は何を描くかということにおいて力に満ちている。圧倒的に。 [review][投票(9)]
★3嘆きのテレーズ(1952/仏=伊)人物造型は類型的だし、今見るとソープ・オペラのような不倫劇の顛末なのだが画面は格調高い。特に列車の中の緊張感と物言えぬ姑の視線の演出が凄い。ラストの突き放しの見せ方も唸らされる。ただしシモーヌ・シニョレはイマイチ綺麗じゃない。『肉体の冠』や『輪舞』の彼女(いずれも娼婦役)を見いだそうとすると失望すること必至。[投票(1)]
★3ギデオン(1959/英)スコットランド・ヤードを舞台にしたミステリ映画の小品。ジョン・フォードらしいいつものパースペクティブな画面はない。しかし勿論悪くはない。 [review][投票(1)]