ゑぎさんのコメント: 更新順
パーフェクト・ワールド(1993/米) | イーストウッドとローラ・ダーンの描き込みの希薄さなど取るに足らない。イーストウッドが監督に専念していた方が完成度は高くなっていただろうが、このゴージャスな映画の完成はみなかったのだ。この何ともイーストウッドらしい遊びの感覚は生まれなかったのだ。 [review] | [投票(7)] | |
アウトロー(1976/米) | ジョージー・ウェルズとイーサン・エドワーズがオーヴァー・ラップして仕方がなかった。この映画を見た当時、イーストウッドがいる限り西部劇は死なないと確信した。現代劇としての西部劇かもしれないが。しかしフォードやホークスだって現代劇としての西部劇だろうし、映画は常に現代劇なのだ。 | [投票(2)] | |
恐怖のメロディ(1971/米) | この処女作の完成度は大したものだ。イーストウッドは職人ではなく作家だ。一貫している。不道徳なヒーロー、海の見える風景、忌まわしい過去、フラッシュ・バック、空撮、必要以上に暗く蒼い夜、ロー・キー。この処女作で、もう完全に作家の資質が決定している。 | [投票(13)] | |
美女と野獣(1946/仏) | どんなに甘いラストを非難しようと、この映画には際だって美しいフィルムの手触りというものがある。ジャン・コクトーの幸福もまた、現在では失われた夢なのだろう。 | [投票(1)] | |
オルフェ(1950/仏) | これが映画だ。映画を作る喜びとはこれだ。映画はこのようにテンションを持続させなければならない。悲痛なまでに美しい愛の映画。 | [投票(3)] | |
恐るべき親達(1948/仏) | ジャン・コクトー映画のジャン・マレーはいつ見ても臭いなぁ。しかし、彼が一番若々しく輝いていることも確かだ。ジャン・コクトーの演出も常に若々しい。 | [投票] | |
バイオ・インフェルノ(1985/米) | ラストでいい加減なところもあるが、これは実によくできていると思う。中盤は本当に怖かった。 [review] | [投票(1)] | |
ミリィ 少年は空を飛んだ(1986/米) | ミリィがエリックの心を開こうとする一連のシーンは本当に美しい。ラストの「Go Ahead! Make my day!」という台詞まで含めてこの映画を最大級に評価したくなる。演出も目を瞠るようなスペクタキュラーは無いが、決して悪くはない。良い映画です。 | [投票(2)] | |
ユー・ガット・メール(1998/米) | ルビッチの『街角/桃色の店』とは比較にならない。どうにも胡散臭い話だし、メグ・ライアンもトム・ハンクスもキャラクターに納得性がないと思うし、取り立てて言及すべき良いカットがあるわけでもない。 [review] | [投票(3)] | |
めぐり逢えたら(1993/米) | 懐古趣味的ハリウッド映画の中でも抜群の美しさをもつ。何と言ってもスベン・ニクビストのカメラ!「撮影がキレイ」とはこのような画面のことを云うのだ。こんなに美しい画面を見せてもらうと、何もケチをつけられなくなる。 | [投票(4)] | |
アパートメント(1995/仏=伊=スペイン) | フラッシュバックを多用した複雑にこみ入ったプロット構成で、もう少し整理することもできたとは思うが、しかし頑張ってよく見せてくれる。なんと云ってもストーキングされる対象としてのモニカ・ベルッチには圧倒的な納得性がある。 [review] | [投票(3)] | |
マレーナ(2000/米=伊) | モニカ・ベルッチの肉体は圧倒的な存在感。彼女がストーキングされることに疑問を挟む余地など全くない。しかし終始しかめっ面をさせられ殆ど感情も描かれないこのベルッチを魅力的だとは到底思えない。冒頭の道を歩いてくるシーンに挿入されるバストショットの渋顔を見た時点で既に失望を感じてしまった。 [review] | [投票(10)] | |
エル・ドラド(1966/米) | ロバート・ミッチャムの圧倒的な素晴らしさ。ミッチャムは本当に凄い役者だと思い知る。まず、声質がいい。コメディ・パートも尋常ではない。ウェインと共演したビッグ・ネームの中で最もウェインと対抗できていると思う。 [review] | [投票(3)] | |
僕は戦争花嫁(1949/米) | 米軍占領下のドイツの街並の描写や、サイドカーの使い方の妙味にはホークスらしい手際の良さを感じられるが、私にはこのアン・シェリダンが駄目。ギャグも詰まらないわけではないし他の監督の映画であれば充分傑作と褒め称えているだろうが、ホークスらしい「現実らしさ」を異化する「映画の過剰さ」が希薄だと思う。 | [投票] | |
赤い河(1948/米) | 冒頭の時間経過の表現の見事さ!牧童たちが叫び合う旅立ちシーンのスペクタクル。まさに奇跡的としか言えない葬儀シーンの雲。ホークスは雲の形まで演出できるのだ。 [review] | [投票(5)] | |
コンドル(1939/米) | これがジーン・アーサーじゃなくキャサリン・ヘップバーンやロザリンド・ラッセルだったら、もっと良かったのに...なんて無い物ねだりはやめよう。これだってホークスらしさの横溢した奇跡的な航空映画。 | [投票(1)] | |
赤ちゃん教育(1938/米) | コメディ映画の最高作を敢えて選ばなければいけないとしたら多分これを選ぶと思う。映画館で最も呵々大笑した映画がこれ。ハワード・ホークスの奇跡的なコメディ。 [review] | [投票(7)] | |
暗黒街の顔役(1932/米) | ファースト・シーンが特に凄い。ハワード・ホークスのフィルム・ノワールは『脱出』にしても『三つ数えろ』にしても音響設計が素晴らしい。特に銃声音の使い方の巧さは他の追随を許さない。 [review] | [投票(2)] | |
フェイス/オフ(1997/米) | 冒頭の飛行場での追撃シーンとニコラス・ケージが吹っ飛ぶカットで、まず吃驚する。『上海から来た女』のミラールームを真似たシーンから続く鏡を挟んだ2人の対決シーンの映画らしさよ。この映画の最も素晴らしいシーンだ。映画的! | [投票] | |
メリーに首ったけ(1998/米) | ヒッチハイカーから取調室にいたるシーケンスなんか面白いと思うけれど全体的には散漫な喜劇。しかし、キャメロン・ディアスはこのような映画の中でもアイドル性を獲得している。いやこのような扱いの中でこそ、例えば前髪ジェルのような奇矯なシチュエーションの中でこそ、彼女のアイドル性が際立つ。 | [投票(3)] |