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ゑぎさんのコメント: 更新順

★2楢山節考(1958/日)昔々「淀川長治のラジオ名画劇場」というラジオ番組がありました。(提供はインナートリップの霊友会。)この番組で淀長さんは本作のことをたいそう魅力的に語られていました。なのでずっといつかは見てみたいと思っていたのだが、見てみるとやっぱり木下惠介らしい失敗作ですね。 [review][投票(1)]
★4フライト・ゲーム(2014/米=英=仏=カナダ)リボン、バッジ、ライター、ピストル等々の小道具の出し方や、考え抜かれた人物設定の見せ方といった、云うなればプリプロダクションにおけるデザインのタマモノ、という部分に目が行きがちだが、しかしそういった部分だけではこゝまでの興奮には繋がらないと思うのだ。 [review][投票(5)]
★4永遠の語らい(2003/ポルトガル=仏=伊)圧倒的な画面の映画。例によって会話は殆どどうでもいいと思う。まず第一にレオノール・シルヴェイラとその娘がとても美しく、その美しさは彼女達が映っているだけで画面の緊張が維持されるといった美しさなのだ。あゝ映画とは見ることの快楽だ。 [review][投票(3)]
★4アニー(1982/米)孤児院の皆で唄う"The Hard-Knock Life"や、フィニーの邸宅に到着した直後の使用人達で繰り広げる大掛かりなミュージカルナンバー"I Think I'm Gonna Like It Here"や悪玉三人組による"Easy Street"というエロティックなダンスなど見事なミュージカルシーンが続くのだが、中でも、"Let's Go To The Movies"のシーンは本当に感動的だ。 [review][投票]
★2レ・ミゼラブル(2012/英)画面が綺麗じゃない。かつ五月蠅い。寄り過ぎ、動かし過ぎ、傾け過ぎ。 [review][投票(2)]
★3トム・ジョーンズの華麗な冒険(1963/英)手持ち及びズーミングの多用、ストップモーション、カメラ目線で観客へ話しかける演出等この時代(製作年代)特有の一言で云えば「うるさい」画面の連続だ。全体に艶笑譚テイストなので、キャラクターも皆ふざけているというか戯画化されていて、この点に関しても非常に猥雑に感じられる。 [review][投票]
★4引き裂かれた女(2007/仏=独)シャブロルは潔い。こゝでも矢張り、殆どプロットの関連、科白や所作の意味を説明しようともしない。観客は出来事の真っただ中に放り込まれ、前後の説明もないまゝ「なんで?なんで?」と思いながら画面を凝視するしかないのだが、それでも面白い。いやそれこそが面白さなのだ。 [review][投票]
★4花芯の刺青 熟れた壺(1976/日)北川たか子が軽快な音楽に乗って歩いて来て、川の側の家に入る。いいオープニングだ。この谷ナオミの家の構造が面白い。階段を上がると2階の部屋(北川の部屋)から1階の座敷が見える。ちょっとマキノ『殺陣師段平』の家(1階の座敷と中2階の部屋)を思い起こすような面白い装置。 [review][投票(1)]
★4らせん階段(1946/米)冒頭シーン。ホテルで無声映画の上映会が行われており、一見してD・W・グリフィスだと分かる。(IMDbで調べると『The Sands of Dee』という映画。)その後、ホテルの階上の部屋で足を引きずる女へディゾルブするのだが、もうこの処理だけでゾクゾクしてしまう。 [review][投票(2)]
★4幻の女(1944/米)主人公は容疑者・アラン・カーティスかと思わせておいて、プロットを秘書のエラ・レインズに引き継ぐのだが、彼女の探偵物語になってからが断然いい。バーテンダー尾行シーンの濡れた舗道。列車のホームの夜の表現、見事な情感創出だ。 [review][投票(2)]
★4天使のはらわた 赤い教室(1979/日)蟹江敬三水原ゆう紀が出会って最初に入る旅館のシーン。窓外のライティングで時間経過を表現する。それも夕陽から日没、ネオンの灯りまでと凝っていて映画人の気骨を感じ嬉しくなる。 [review][投票(1)]
★3わたしのSEX白書 絶頂度(1976/日)本作もローキーが多く、つまり凝った撮影が多いということだ。中でも、画面外でヘリコプターの音がした後に、室内の窓からプロペラの影を見せる、といった凝った演出には唸らされる。 [review][投票]
★4(秘)女郎市場(1972/日)素晴らしい。なんというおおらかさ。なんと豊かなスプーフ時代劇。それは殆ど主人公−牛と共に百両で品川宿に売られるお新・片桐夕子−の全きイノセンスに拠っている。 [review][投票(2)]
★4ヤンヤン 夏の想い出(2000/台湾=日)やっぱり面白い!謎を謎として突き放しながらプロットを進行させるから、こんなに面白いのだ。尚且つ良いシーン良いカットの連続で、例えば、日本のシーンから台北のシーンへの転換で、メチャクチャ綺麗な青空と雲のカットがある。このカットだけで私は涙が出そうなぐらい感激した。 [review][投票]
★3列車の到着(1895/仏)画面右奥から列車がやってきて止まり、ドアが開き人々が降り立つ。駅員がホームを走る様がアクセントになっている。パースペクティブな縦構図とスペクタキュラーな運動とその強度。絶対映画。 [投票(2)]
★3リュミエール工場の出口(1895/仏)モブシーンが映画的であることを了解していたのだ。途中の犬の走りざま、自転車の男のゆれざまがいい。門が閉じられ終わる。またぞろ『捜索者』を想う。[投票(4)]
★4徳川セックス禁止令 色情大名(1972/日)ものすごくカッチリ作られている。また、お金もかかっている。例えば冒頭の輿入れ行列なんかは、別の映画の断片の使い回しかと思うぐらいに、ワンカットのためだけに金をかけている。お城の美術もしっかりしているし、杉本美樹サンドラ・ジュリアンが屋外で戯れるイメージシーンなんかもすごく丁寧な仕上がりだ。 [review][投票(1)]
★3シルクハットの大親分(1970/日)これも良く出来ているし面白い。若山富三郎のぶっ飛んだキャラクターはもう当たり前のように演じられているのだが、冷静に考えると尋常ではない暴れっぷりだ。遠藤辰雄天津敏を相手に回した乱闘シーンもよく撮れている。 [review][投票]
★3グランド・ブダペスト・ホテル(2013/英=独)例によって横移動に加えてトラック前進、直角パンニング、ズーミングがこれでもかと云うほど繰り出される。ズーミングは素早いものなので嫌みじゃないし、これだけ視点が強制されるにもかゝわらず、余り説明的に感じさせない、という演出は見上げたものだと思うのだが、それでも特に直角パンニングには飽きる。 [review][投票(4)]
★4桐島、部活やめるってよ(2012/日)視線の送受信、誘導、放棄、不在。桐島の視線の不在。教室で窓の外を見る東出昌大と同じように窓外を見る大後寿々花。そのツーショットのカメラアイの時間と感情。神木隆之介が斜め後方の橋本愛の方を見るが、橋本は体をずらし、そのまた斜め後方の大後と目が合ってしまう、といった視線のコントロール。 [review][投票(4)]