★4 | ぐるりのこと。(2008/日) | 決して“逃げない”映画。何層にも重なる人々の機微を絶妙に描き出している点が実に素晴らしい。過ぎ去る時間が残していった足音にも似た余韻が作品全体を包んでいくような、そんな映画特有の風がゆらりゆらりと吹いている。それも優しさを兼ね備えて。 | [投票(1)] |
★3 | 決闘高田の馬場(1937/日) | 映画とは、映像が流れているというより、フィルム(コマ)がまわっているのだ。そんな当たり前を再認識させてくれる良作。走れ、阪妻! | [投票] |
★1 | 正午なり(1978/日) | 些細かもしれないけど、役者が写真撮影するシーンで、そのカメラのファインダー枠がスクリーンに出てくるような映画は基本的に観る価値がない。スパイもので双眼鏡ごしに見る風景(横置きのヒョウタン形が多い)が挿入されるが、それも同様。貧しい表現力。 | [投票] |
★2 | クライマーズ・ハイ(2008/日) | 何十年かの後、このDVDがレンタル屋の棚からも姿を消し、その存在をみんなが忘れた頃、もう一度観てみたら「実は結構おもしろい映画かも」ってことになる可能性を秘めた作品。あくまで将来の可能性であって、今は観ても別段おもしろくなかった。 | [投票] |
★3 | 歩いても 歩いても(2007/日) | 上手い、確かに上手い。特に台所や食事のシーンなんて半端なく上手い。脚本もまさに優れている。けれど何かあと一歩が足りない。だけど何が足りないのかが分からない。実は観ている側が「歩いても 歩いても」だったりして。 | [投票(3)] |
★3 | 殯の森(2007/日=仏) | 映画の中でこそ吹くことができる映画特有の“風”を撮り過ぎた挙げ句、結局は作品全体が“風邪”をひいてしまった感じ。やりたいことは何となく分かるが、やりすぎ。海外の人からみたら、字幕がクッションの役割を果たしたから、カンヌも獲れたのではないか。 | [投票] |
★2 | 人でなしの恋(1995/日) | 批評には全く関係ないことだけど、この映画(映像)を見る限り、羽田美智子さんって葉月里緒菜さんに似てませんか? そればっかりが気になった作品。一方、内容は全然気にならなかった作品。大体そんな程度。 | [投票] |
★3 | しろばんば(1962/日) | 郷愁的な視点で観ている自分に気づいた時には、もう既にこの映画に呑まれていた。田舎道、先生とのひととき、しかも決め手に箱根八里。今ではナンセンスだろうが、これはこれで良い。いずれにしても丹念な作品だ。木下惠介監督の脚色があったからこそ、かな。 | [投票(1)] |
★3 | 雑兵物語(1963/日) | 赤と黒が行き来するシーンを目にした瞬間、角川不朽の迷作「天と地と」を連想し固まりそうになったが、この「雑兵物語」における行き来は愛嬌たっぷりで一安心。そもそも北と南とで分けているあたりが何ともカワイイ。全体の出来はさておき、楽しめる一本だ。 | [投票] |
★1 | ウォーターズ(2005/日) | イケメンが出演しているイケてない映画。夜の世界を描き切るでもなし、人間模様を表現し切るわけでもなし、撮影に見どころがあるわけでもなし。想像を絶するダメ映画。 | [投票] |
★2 | 新・兵隊やくざ 火線(1972/日) | まさに末期。来るところまで来ちゃってる。「男はつらいよ」もそうだけど、シリーズ物は単に続ければいいってもんじゃない。 | [投票] |
★1 | 夕笛(1967/日) | 何かが韓流っぽいんだけど・・・?・・・?、わかった! 舟木一夫さんの髪型と醸し出す雰囲気がやけに韓流的なんだ。思わず韓流スターに見えてしまった。内容も韓流ドラマ顔負け。けれど映画的には観る価値ありません。 | [投票] |
★2 | ひかりごけ(1992/日) | こういう裁判シーンもありかな、とは思う。光の輪がしつこすぎるような気がしないでもないけれど。イメージを打ち出した裁判シーンなのだから、いちばん最後のラストシーンは不要。 | [投票] |
★1 | やくざの詩(1960/日) | 小林旭さんの熱狂的なファンまたは研究者が観れば十分な作品。ラストに至るまで全体的に痛い、つらい。大体の人は射撃場のシーンで“ヤバッ”と思うはず。 | [投票] |
★2 | 鍵(1959/日) | 宮川さんのカメラ恐るべし。だってこの作品、カメラだけで何とか踏ん張ってるんだもん。 | [投票] |
★2 | 大魔神逆襲(1966/日) | 子供たちの衣装が何となくいい。結構イケてると思います。ただ進行があまりにベタ。 | [投票] |
★2 | 大魔神怒る(1966/日) | 怒ってこそ憤怒の神としての価値が出る。だからこそ信仰の対象にも成り得る。ただ作り物の湖がちょっと浅そう。本物の湖(海)はさすがに深そう。 | [投票] |
★3 | 大魔神(1966/日) | こんなデカい奴に追いかけられているのに、門扉を閉めながら逃げる姿が愛嬌。昔の特撮映画って変な可愛さがあります。 | [投票] |
★3 | レディ・ジョーカー(2004/日) | 「愛を乞うひと」同様、光の捉え方、扱い方が全体的に良好な平山監督の作品。落ち着いた色調の絵作りながら、ハイライトからシャドーまで丁寧に写し込まれている。カット割りも安定感がある。良質な映像作品と言えるが、魅力的な映画作品かどうかは微妙。 | [投票] |
★2 | 花(2002/日) | 撮影地が凝っている。ロケハンに力を入れたのかも。作品自体はロードムービーにありがちな中だるみ。 | [投票] |