赤い戦車さんのコメント: 点数順
顔のないスパイ(2011/米) | 物語上ほとんど意味のない要素・場面が目白押しで、演出も稚拙なもの・巧みなものが半ば入り混じっている妙な映画。変な作品なので一軒の価値アリ。 | [投票] | |
少女たちの羅針盤(2011/日) | 尋常でないくらい撮影・照明が良い。廃墟の水溜りの質感に思わず見惚れる。本作もまた運動によって物語を引っ張る活劇として成立しているが、肝心の少女たちの演技が個人的な嗜好にちょっと合わなかった。何だか恥ずかしいのだ。 | [投票] | |
ウェス・クレイヴン’s カースド(2005/米) | 悪くないが、『パニック・フライト』のように突き抜けた活劇にはなっておらず。しかし、果たしてジェシー・アイゼンバーグがギークの役から抜け出せる日は訪れるのだろうか・・・ | [投票] | |
緑色の髪の少年(1948/米) | こうも陰鬱さが画面を覆うのはジョセフ・ロージーだからか。赤狩りの影響かと思っていたが、生まれ持った資質ということか。照明の異様な突出が印象に残る。 | [投票] | |
デリンジャー(1973/米) | さすがにマイケル・マン『パブリック・エネミーズ』の比類なき明晰さには劣るものの、これも中々良い。ハリー・ディーン・スタントンの散り様はファン必見。 | [投票] | |
キートンの空中結婚(1923/米) | 女が活躍する分、アクションの無茶度が低めでキートンにしては混沌ぶりが薄い。その分物足りないと感じる。 | [投票] | |
ゾンビランド(2009/米) | そもそも「走る」ゾンビを撮るやつなんてサスペンスを理解していない馬鹿だけだろう・・・と思いきや、基本的にアクション繋ぎで編集されており、照明も艶やかな黒が出ていて中々良い。昨今濫造されているこの種のジャンルにおいては、非常にきちんと撮られた作品で好感が持てる。しかしこれは惜しい、面白くなり損ねている映画だ。 [review] | [投票] | |
愛の亡霊(1978/日=仏) | 亡霊の見せ方は良い。見事な煙幕と照明。しかしカメラが被写体に寄れば寄るほど、映画の流れが滞っていく。傑出したロングショットが幾度も出てくるので惜しいと感じる。絶頂期武満のサントラは満点。 | [投票] | |
ファンハウス 惨劇の館(1981/米) | 本筋よりも傍流で描かれるカーニバルの妖しさの方が面白かったな。ウィリアム・フィンリーのマジックショーなど最高。青い光は『ポルターガイスト』へ通じるもので興味深い。 | [投票] | |
10番街の殺人(1971/英) | フライシャーにしては言語的でつまらない。ズーミングの多用も好きになれない。同年の『見えない恐怖』に比べると格段に落ちる。一瞬で終わる処刑場面は『殺人に関する短いフィルム』の遠い祖先か。 | [投票] | |
怪談 お岩の亡霊(1961/日) | 若山富三郎と桜町弘子が踊る幻想シーンは中川信夫版にも劣らない。ここでも加藤泰は自由なカメラワークで映画性を強調してみせるが、本作は2大スターに遠慮した形跡が若干窺えるか。 | [投票] | |
愛のコリーダ(1976/日=仏) | 撮影は悪くないのだが、どうも海外受けを狙った感じがちらついて良くない。阿部定事件を知らない観客が観れば確かに面白いのかもしれない。 | [投票] | |
ライジング・ドラゴン(2012/中国=香港) | 特に思い入れがあるわけでもないのにジャッキー最後のアクション大作!と言われ、ついつい観に行ってしまった。う〜む、ファンの方々に「お前は分かっとらん!」と怒られそうなのだがこの点数です。アクションは悪くないんだけどなあ・・・果たしてこれが最後の作品に相応しいかどうか。 | [投票] | |
悪魔の手毬唄(1977/日) | 前半、台詞で説明されるのが鬱陶しくてたまらないし、カッティングもちゃかちゃかして気になる。まるでTVじゃないか。後半秀治が出てきた辺りから、岸惠子と若山富三郎のメロドラマになって持ち直す。ここをもっと強調してくれればな。 | [投票] | |
モーツァルト・レクイエム(2004/仏) | ソクーロフは音楽よりもペテルブルグの人々に興味があったとみえ、全体よりも奏者や観客のアップを多く映す。そうした編集からエイゼンシュテインのモンタージュを観ているかのような迫力が湧きあがってくる。一方でモーツァルトの名曲がなければ5割ほど退屈が増したであろうことも事実だ。 | [投票] | |
ヴィオラソナタ・ショスタコーヴィチ(1981/露) | 本作でも時空を捻じ曲げるような異様な編集がなされていて、単なる伝記ドキュメンタリーを予想してると仰天する。プライベートの映像・写真とニュース映画が入り乱れる様はタルコフスキーの『鏡』を想起させる。 | [投票] | |
ノン、あるいは支配の虚しい栄光(1990/ポルトガル=スペイン=仏) | この爺さんの映画はどれもそうだが、やっぱりこれもとんでもなく人を食った映画。第1ショットの樹木や遠方の輸送トラックを捉えたショットの力強さに唸れば、次に画面を真っ直ぐ見据える兵士たちの視線に気圧される。それに合戦シーンの脱臼具合は一体何なのだ。もしくは王を焼く葬儀の炎。あるいは死体が転がる荒野の美しさ。 | [投票] | |
横道世之介(2012/日) | 正確には3.5点。説明なしの時制の往還、シークエンスを洗車場のフロントガラスや漁師の顔アップから開始させたり、アパートから高良健吾と吉高由里子が雪中に飛び出すクレーンでの長回し(セット撮影なのだろうか?)など、持続を維持することに相当意欲的であることは認める。が、やはりこれは2,30分縮められる作品だ。照明の艶良し。 [review] | [投票] | |
復讐・消えない傷痕(1997/日) | 冒頭第1カットのロケーションがまず素晴らしい。また、予期せぬ瞬間に訪れる突発的アクションの切れ味は黒沢清作品中随一。小林千香子による採寸シーンの仄かな色気も良い。ただし全体にこの映画は余りにも空洞すぎ、はっきり言って好みではない。動機無しで行われる殺人のように理解し難い。 | [投票] | |
ペイバック(1999/米) | どこかで観た事があると思ったらリチャード・スターク原作か、なるほど。メル・ギブソンのキャラは良いのだが、それを引き立てる演出が不足気味で物足りない。 | [投票] |