[コメント] ゼロ・グラビティ(2013/米)
映画というメディアが漸く3Dというテクノロジーの幸福な活用法に辿り着いたというか。まるで舞台劇のような密室性を湛えながら、画面一杯に神秘的で広大な空間が広がっているという逆説に痺れる。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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無重力空間における物理法則の発現の仕方を丹念に映像化し、それがドラマを生む。
そして徹底した孤独。サンドラ・ブロックが最初に飛ばされた瞬間、猛烈に湧き上がった孤独感は、すぐにジョージ・クルーニーに救出されることで束の間解消する。が、この体験があるからこそ、後半クルーニーが宇宙船に乗り込んでくるシーンが幻想であることがわかることによって孤独が絶対化するのだ。そして、それに立ち向かう真の強さが生まれる。
映画の概念フレームが拡張されるエポックメイキングな瞬間に遭遇できたことへの興奮を禁じえない。劇場内も完全に酸欠状態でした。
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