[コメント] シザーハンズ(1990/米)
ハサミを個性と見るか凶器と見るかの問題だ。現実の様々なことに置き換えて考えることができる内容だと思う。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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誰にでも人とは違っているものがあります。それは、個性と呼ばれたり特技と呼ばれたり、障害と呼ばれたりします。人造人間エドワードはハサミの手をもち五本の指がないので、見た目は障害者です。しかし、そのハサミを生かした様々な特技をもち、人にはできないような芸術作品も作り出すことができます。素晴らしい才能の持ち主なのです。
人々は、自分から見てかわいそうな存在だと思うと優しくなったりします。しかし、それが自分よりも優れたものだったのだとわかると嫉妬に変わるのです。映画の中で、純粋なエドワードは、最初から全く変わらないのですが、周囲の人々の態度がだんだんと変わっていくのが見物です。
純粋な心を持たないものは、その純粋さを疎ましくなります。しかし、それは純粋な心を受け入れられない我々に問題があり、純粋さそのものには、罪はないのです。しかし、そのことに気づくのはずっとずっと歳をとってからのことなのかもしれません。
この映画は退屈な日常に現れた強烈な個性に対する人々の反応をユーモアと皮肉をたっぷり入れて描いたティム・バートンのおとぎ話なのです。
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