[コメント] ディア・ハンター(1978/米)
親愛なる猟人へ
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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まず第一に撮影が素晴らしい。すさんだペンシルヴェニアの秋の風景。前半、マイケルが鹿狩りをするシーンはこの映画の見所のひとつ。
いい年こいて馬鹿やって、でもささやかながら幸せだと思える生活を送っている人々を前半で長々と描いたことで、後半の戦争の影響で傷ついた男たちの悲しみが余計、伝わってくる。だから前半部分は決して余分じゃない。
出征前(約69分)と出征後(約87分)に比べ、戦場でのシーンが唐突かつ短い(約28分)のは、戦争を、彼らにとって悪夢のようなものだったとして描きたかったからではないか。そして、彼らの運命を変えてしまった戦争をロシアン・ルーレットに象徴させたのだと思う。このシーンを、リアリティがないといって切り捨てることは、僕には出来ない。
役者も皆好きだ。特にクリストファー・ウォーケン。楽しいときでもどこか悲しげな目をした表情は秀逸。
去り行くものへの惜別の念を込めたような「カヴァティナ」はやはり素晴らしい曲だと思う。
ラスト近く、自分の命を賭してまで心配してくれる友を持ったニックは幸せものだなあと思った。そのシーンでは涙が溢れ出た
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