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[コメント] ガタカ(1997/米)

SFという枠ではくくりきれない感傷的な胸に残る物語。そこには愛があり、希望があり、哀しみが溢れています。イーサン・ホークの悩み多き複雑な主人公像もさる事ながら、滅びの心理を体言したジュード・ロウが鮮やか。
TOBBY

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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作品の客観的総合評価では★4つなんですけど、映像や雰囲気がベストなので個人的に★5つ。まず近未来の(そろそろ現実になりつつある)遺伝子操作から生まれる新たなる人々の偏見、差別、コンプレックスに着眼したテーマが目を惹きます。そしてそこからヒーロー像を生むのでは無くノスタルジックさをスパイスにしつつもサスペンス調にストーリーを仕立てた脚本が好感。ホークが力まずに演じたおかげで役柄に嫌味が出ていず、主人公に観客は感情移入出来るはず。さらに堕ちた偶像的象徴として登場するロウが設定に多少謎が残るもののベストワークを披露。感情の起伏が薄いホークに対し非常に人間的でリアル。残念なのはユマ・サーマンがそのルックスが非常に近未来映画にピッタリなのだけどキャラクターが生かしきれずにサポートで終わってしまっている点。映像やセットなど徹底した遠すぎない未来感が観ていてとてもクールでスタイリッシュです。未来と懐かしさとセンチメンタルの融合。ラストのドクターの人情も良いですよね。必見。

(評価:★5)

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