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エピキュリアンさんのコメント: 更新順

★1ポエトリー,セックス(2000/豪)人間の心を深く洞察しようとして、かえって表面的になってしまうケースの典型。なぜか?人間やセックス(形がどうあれ)を見る意識や思想や感情や感性が、ぜーんぶ常套句だから。自分で生きてない感じ。でも、そういう人、多いか・・・。[投票(1)]
★4酔いどれ天使(1948/日)「沼」の映画だと思う。いつも画面の片隅にあの沼が映って、でもなかなかカメラはそれをちゃんと見せない(後半に泡のアップがあるけど)が、すべては沼の周りで起こる。たぶん象徴であり現実の沼。絵づくりの才能を感じます。[投票(6)]
★4蘇える金狼(1979/日)片方だけからバキッと照明を当てて、反対側に真っ黒な影を平気でつくっちゃう鋭さと、キャメラも一緒にハンディで走っちゃう勢い。こういう繊細な大胆さと、ときどき見せる勇作のギャグ。それと彼の身体のデカサ。素晴らしい。[投票(1)]
★4復讐するは我にあり(1979/日)その場の光で撮影する、っていう信念で、突っ走るように丁寧に撮っているその粘着質で執拗な姿勢が緒方演じる犯罪者の性格そのままだし、一見誠実でじつは狡猾な語り口がその父親そのまま。映像で語るってこういうことなのね。[投票(2)]
★2スナッチ(2000/英=米)これを、二作目にしたのは、大きな間違いだと思った。だって、次にどう展開しそうか、どういう映像を撮りそうか、どんな風に編集しそうか、全部読めちゃって、退屈。『ロック・ストック〜』のときは、それが読めなかったからちょっと面白かっただけかも、とまで思ってしまった。[投票]
★3トゥルー・ロマンス(1993/米)脇役は全員クール。P・アークエットはまさにピーチって感じで色っぽい。脚本の速度も行けてる。T・スコットの演出はスタンダードで好感もてる。だから、かなり楽しんだんだけど、夢中になれなかった原因は・・・やっぱ、主人公の二人がTrueとは感じられなかったんだよねー。[投票(1)]
★5アタック・ナンバーハーフ(2000/タイ)娯楽しながら、きちんと深みのある物語と、キャストが、最高。小さな作品だけど、とても良く出来てる。こういう映画はすごく褒めたい。人間がちゃんと描かれている。あと、視射界深度を浅くした開放系の撮影が(ややしつこいけど)感情を美しくとらえていた。[投票(1)]
★3ピアニストを撃て(1960/仏)サイレントへのオマージュを含んだ、実験作に思えた。トリュフォーは、とりあえずサスペンスのある物語を手に入れて、その部分部分を、どう映像で語るか、楽しみながら様々に試している感じ。もしかしたら、それが当時の仏映画への批判になってるのかも。ちょっと頭でっかち。[投票(2)]
★5トラフィック(2000/独=米)かすかに揺れ続けるカメラ(ドグマとは全然違う)とニュース番組の編集方法で、政治家や金持ち(トップスター)や警官やちんぴら(個性的な脇役たち)を平等に撮って平等に編集してしまう方法が、凄い。最後、政治家の選択に、個と公に対する新しい答えがある気がする。でも、英国のTV番組のドラマのTraffikのほうが、三十倍は面白かった・・。[投票(6)]
★5ハイ・フィデリティ(2000/米)男の心理を、原音忠実再生=ハイ・フィディリティ、って感じかな。ここまで、男の(勘違いや自分へのごまかしもふくめて)心理を子細に描き出した映画って、あまりない気がする。自分で思う自分と人から見た自分の忠実度の面白さかな。笑いながらちょっと痛い、という感じ。[投票(7)]
★5生きるべきか死ぬべきか(1942/米)説明的な演出や音楽、大げさな演技、情緒もへたくれもない展開。なのに、なんで、こんなに面白くて悲しくておかしいのだろう。あっという間の90分なのに3時間分ぐらい充実した複雑な展開。なのに、めちゃくちゃわかりやすい。この映画からは、学ぶことがいっぱいある。[投票(2)]
★2ベーゼ・モア(2000/仏)してしまったことには、ちゃんと落とし前がつく、ってストーリーには、最近の日本映画にはない倫理があって許せるけど・・・。彼女たちの行動が「反撃」に見えず「愉快犯」に見えるので違うタイプの物語のほうがいいかも。あと女優に品がなさ過ぎ。リアルと現実の取り違え?[投票(1)]
★5マレーナ(2000/米=伊)女性の美しさと、それへの男性の目を養うための啓蒙的な娯楽映画。どんなに汚れても、さげすまされても、なんとか生きようと成長する女と、それを単純な性的妄想からはじまりすべてを受け入れる眼差しを持つにいたる少年の成長の物語。さすが恋の国、人間を見る目が深く豊か。[投票(1)]
★4ジーン・セバーグの日記(1995/米)70年代から80年代に、特別でないのに特別に生きなければならなかった女優へのオマージュ。また映画も監督も「そういう時代」だった。亡霊としての主人公とフィルムをモンタージュした構成が、作者の視点を明確に描いていて面白い。秀逸なドキュメンタリーって尊敬できる。[投票]
★4ミリオンダラー・ホテル(2000/独=米)汚れた血』や『ポンヌフの恋人』を連想しながら観たけど、こちらの方が、慎みがあって血圧も低く、私には、胸の奥に迫るモノがありました。少々頭の暖かい二人の恋が、とても泣ける。それにギブスの理由もいいね。こういう映画を、美しい、と言わなければならない、と思った。[投票(1)]
★5アンダーグラウンド(1995/独=仏=ハンガリー)笑っちゃぐらい何度も戦禍にまみれながらも、けちな悪党や女やその仲間が、阿呆のようにめげずに生きる。滑稽で悲しい。猥雑で優しい。凄惨で美しいこのカオスが、音楽、映像のリズム、人物の多彩さ、重層的な(つまり地上と地下と)展開など、すべての表現を一貫していて素晴らしい。[投票(6)]
★5チェイシング・エイミー(1997/米)テーマがすばらしい。今、恋愛もジェンダーもセックスも、その古い概念の洋服が似合わなくなって、みんながつんつるてんのへんてこなモンを着て寂しがってるのが、すごく的確にストーリー化されて提示されてる。このあたりのテーマには、もう国境もなにもないぜ、って感じ。[投票]
★3ブレイブ(1997/米)ゴミの中のパラダイス。物質から解放された美しさ。見捨てられたものやフリークスへの偏愛。 など、J・デップのこだわりがしっかり現れているとこは好き。でも、増長でリズム感のない編集やもったいぶった演出、殺されても息をしている死体などが興醒め。1時間半で作れたはず。[投票]
★2クリムゾン・リバー(2000/仏)タイトルの接写、冒頭の滝までの空撮、廊下の移動撮影の省略の仕方、修道院の部屋での光の処理、ハマーかジープかの全体を見せない夜のカーチェイス、冬山の曇天の空気感などなど、すぐれたシーンが沢山作れる人なのになあ。ゴーモンのお偉いかプロデューサーの言いなりだった?[投票]
★22010年(1984/米)原作まで読んで観たのに、存在を忘れていた映画。真空の宇宙空間のシーンで宇宙船が疾走する「音」が入っていたところでもう一気に醒めた。最低限の「らしさ」は維持しろよなー、予算喰う訳じゃなし。でもクラークは2050年とか、さらに続編を何編か書いてるんだよなー。寒っ。[投票(1)]