水那岐さんのコメント: 点数順
玩具修理者(2001/日) | 怪談の語り手に必要な演技力も深みも、田中麗奈は持ち合わせていない。忍成修吾はその能力が不用なキャラクターだと誤解しがちだが、こんな役柄にこそ味が必要なことを監督は忘れている。結局美輪明宏におんぶにだっこ。主役ふたりを老成した役者に換えるくらいの冒険なくして、作品は子供騙しの域を出られないだろう。 | [投票] | |
讃歌(1972/日) | そもそも乙羽信子へのインタビューと、彼女の解説がなぜ必要なのだろう。ドラマは若いふたりのエロチシズムを中心に進むべきなのに…。 [review] | [投票] | |
白い風船(1995/イラン) | 知らない大人とは口をきいてはいけない事は知っていても、自分のために協力してくれた人に感謝する事は知らない子供。それがイランのお国柄かもしれないけれど、純粋日本人の俺には可愛いとも健気とも思われません。 | [投票] | |
モンパルナスの灯(1958/仏) | 最初に「事実を元にしたものではあるが、全てが事実ではない」との字幕が出るが、いかにドラマティックにしようと画策したにしろ、生前のモディリアーニが全く評価されていなかったり、同時代の画家たちと没交渉な孤独な男であったり、といった歴史の改竄は酷すぎるのではないか。(05年7月追記、『モディリアーニ 真実の愛』の鬼のようなスタッフについて) [review] | [投票] | |
火宅の人(1986/日) | 俗流の演技が俗流の音楽に乗って繰り広げる、豪華ケンランたる俗流文士の愛欲劇。文学的でない、などとは言わない。所詮は俗流私小説でならした檀一雄の半生なのだから。いしだあゆみは良かった。 | [投票] | |
オーバードライヴ(2004/日) | 三味線で『少林サッカー』をやってしまおう、と思った時点で敗北している。三味線という楽器の性格を読み取っていない証拠である。 [review] | [投票] | |
私の夜はあなたの昼より美しい(1989/仏) | 言葉の過剰な羅列による意味の破壊と、その再構築?アングロサクソンの作った映画よりはずっと粋な料理の仕方ではあるが、試みとしては不毛だと言わざるを得ない。ソフィー・マルソーは残念ながら自分の目で見れば魅力はなかった。 | [投票] | |
喜劇 初詣列車(1968/日) | 喜劇としてはそこそこ笑えるのだが、粘着質な演出が妙に気になる。一発ギャグや恋愛劇は、スパッと終わらせてこそ生きるものだろう。さもなくば、残尿感にも似た不快感が残ることになる。 [review] | [投票] | |
マジンガーZ対暗黒大将軍(1974/日) | ノストラダムス・ブームに乗って予言者のコスプレをしちゃう恥ずかしいお父さん。超合金Zが全く無力になってしまう敵のインフレ。何だか子供心にひどくイケナい物を見せられている気がしてなりませんでした…。 | [投票] | |
マジンガーZ対デビルマン(1973/日) | 原作漫画とともにTV版『デビルマン』もそれなりに好きだった自分にとっては、思い出したくもない作品です。つーか、デビルマンが人間と共闘しちゃダメ。 | [投票] | |
スリーパー(1973/米) | 共産主義とセックスの話題が妙齢の女性の口をついて出ても、なんの不思議もなかった懐かしの時代のコメディ。ダイアン・キートンにとっては「思い出したくもない作品」とか。英語の判らない自分にとっては、ドリフの一過性のギャグと変わるところはなし。 | [投票] | |
イザベル・アジャーニの惑い(2002/仏) | アジャーニの年齢を感じさせない美貌は一見の価値はあるが、それだけの作品。メラールの薄情さをなじることもない弱々しい女はアジャーニにしてはつまらない役どころ。もっと狂愛に身を投げ出す彼女が見たい。 | [投票] | |
美空ひばり・森進一の花と涙と炎(1970/日) | 森進一の演技力の悲惨さは笑い話で済まされよう。美空と森の持ち歌交換やデュエットが愉しめる。ただし… [review] | [投票] | |
ふくろう(2003/日) | お伽噺に過ぎないのだが、警官が今時あそこまで威張り散らすだろうか。’80年代が舞台とのことだが、新藤兼人老人の脳味噌は戦後すぐの日本に遊んでいるようだ。もはやこれ以上語ることはあるまい。おとなしく映画界を退場なさるがよろしかろう。 | [投票] | |
キスとキズ(2004/日) | 堀江慶は監督にはまだ若い。この話はちょっと現実味がなさ過ぎる。 [review] | [投票] | |
リアリズムの宿(2003/日) | ここに展開されているコミュニケーションの齟齬は、一見表現のためのテクニックであるように映る。事実、クソリアリズムで現実を描写すればこのように見えるだろう。だが… [review] | [投票] | |
裸の十九才(1970/日) | 原田大二郎がたまらなく大根なのだが、それ以前に新藤自身が若者を描写する能力に欠けていた。物語を解体し、再構築するテクニックもそれを覆い隠すための手段と自分の目には映る。まぎれもない失敗作。 | [投票] | |
ドリフターズですよ! 冒険冒険また冒険(1968/日) | 萩本欽一が「セックスだ!」と怒鳴り、荒井注が「なんだこの野郎」とインネンをつけまくる。いずれも今や見られない貴重な映像だが、映画自体も時代に踊らされた一時性の作品であり、今「笑いたい」人にはお奨めできない。 | [投票] | |
でっかいでっかい野郎(1969/日) | 渥美清を「寅さん」だけのイメージで見てはいけないとは判っているのだが、こういう乱暴者の役どころは似合わない。『無法松の一生』のパロディとしてやるのなら、その路線で最後まで通せば面白かったかもしれないが。 | [投票] | |
超能力だよ 全員集合!!(1974/日) | 題名に釣られた子供がガックリする典型的なパターン。記憶喪失、易者、不動産騒動と、超能力とはなんの関係もないモチーフで話が進む。それにしても、この頃の志村けんはいかにも未熟であり、加藤茶がいかに絶大な人気を誇ったかがその芸の冴えからよく判る。 | [投票] |