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水那岐さんのコメント: 点数順

★2笛吹川(1960/日)紋切り型の詰まらない反戦映画。原型のひとつでもあろうブレヒトの『肝っ玉おっ母』の方がいかにダイナミズムを感じさせる主張を持っていたことか。死者の国に通じるあの橋を母親が渡ったことで、橋のアナロジーは途中で崩壊してしまう。イーストマンカラーの着色は児戯に等しかった。[投票(1)]
★2ある朝スウプは(2004/日)薄汚い恋愛模様の活写。ここでカルトが出てくるのは、まだ尻の青い監督にしても軽薄すぎる。それでもぶつかり合いながらも恋人の元を離れない女性からは、愛情よりはドラマの都合しか感じ取れない。と言うか、ここまで堕ちてなお、彼女を惹きつけ続ける男の魅力が想像できないのだ。汚辱に塗れた罵りあいを見せられるのは、フィクションであれやはり辛い。[投票(1)]
★2戦場のなでしこ(1959/日)「正義の味方」川内康範対「ゲテモノの味方」石井輝男の脚本。できあがった映画を観てみれば、やはり映画のイニシアティブを握るゲテモノの跋扈する画面であった。 [review][投票(1)]
★2キングコング(1976/米)史上最もバカで露出狂のコング・ガール、ジェシカ・ラング。彼女は星占いとおだてはサルにも通用すると信じている。そんな彼女には、東映ポルノ風に『サル殺しの帝王』の称号を授与しよう。で、肝腎のサルはというと…。(05/12/23再見) [review][投票(1)]
★2SAYURI(2005/米)今さら、アメリカ資本で「紫のバラの人」もないものだ、と思うのだが。失笑を誘うシーンは少ないが、この時代に和風シンデレラ・ストーリーに惹かれるものもまたない。 [review][投票(1)]
★2ステルス(2005/米)登場する2種類の戦闘機の形状から、話のイカニモな展開まで、『マクロス・プラス』の臭いぷんぷんのオリジナリティのない話。ただ、ラストはアメリカ野郎の嗜好にぴったりな締めくくりだったと言えよう(笑)。 [review][投票(1)]
★2ドル(1938/スウェーデン)イングリッド・バーグマンの初々しさはいいのだが、冒頭から前半いっぱいは人物の顔を覚えるのに精一杯で、誰が誰の夫で誰が誰の妻か、混乱するのは三家族の入り乱れようから。おかげでラブコメ仕立ての話を笑っている余裕はなかった。やはり自分はモンゴロイドであることを痛感。全員スウェーデン人じゃ全くお手上げ。[投票(1)]
★2ギャング・オブ・ニューヨーク(2002/米=独=伊=英=オランダ)アメリカ版任侠映画。いささか冗長で、何度も席を立ちたくなる。ディカプリオダニエル・デイ・ルイスへの復讐が見せ場になる筈なのに…。だからこの事件は闇に葬られた、とスコセッシは片付けたいのか? [review][投票(1)]
★2いちご同盟(1997/日)そこそこ甘酸っぱくも青春の苦さただよう映画ではあるのだが、設定通りピアノが上手い大根少年と、設定通り野球ができる大根少年が三角関係の両端にいる状況はキツかった。題名も限りなくこっ恥ずかしい。[投票(1)]
★2火山高(2001/韓国)女の子のガクランの着こなしがコケティッシュ。ツメエリだけ留めて下は開いているあたり。マルちゃん(緑のタヌキ?)の愛すべきキャラクターも含めて、この監督、『少女革命ウテナ』は観てるかなと直感。ただしカッコばかりでお話はスカ。[投票(1)]
★2宇宙大戦争(1959/日)いささかまったりし過ぎていて、切迫感や死んでゆく兵士への哀惜の念に欠ける。見せ場は地球側はパラボラ光線砲、ナタール側は反重力光線にこそあるのだから、出し惜しみせず戦闘を盛り上げてほしかった。異星人のナマの感情やドラマが見えない点において、本作は『地球防衛軍』『怪獣大戦争』に劣ると言わざるを得ないのも残念。[投票(1)]
★2犬猫(2004/日)自分は小津映画はともかく、そのモドキ映画を全く受け付けないということを再確認させられた(市川準映画のような映像美があれば別だが)。藤田陽子が可愛くとも、榎本加奈子が意外に上手くとも、94分の退屈には抗すべくもない。猫のように気紛れかつウロウロと日常生活の場をうろつく女達は正直鬱陶しさ以外の何物も喚起しなかった。[投票(1)]
★2月のあかり(2002/日)余計な人物がいる、と、ほとんど最後まで思わされ続けてしまった。 [review][投票(1)]
★2阿修羅城の瞳(2005/日)これは演劇向けの題材で、映画にしてはいけない作品だったんじゃないだろうか。 [review][投票(1)]
★2のんきな姉さん(2002/日)ひ弱な感性が紡ぎ出す近親相姦の讃歌。姉を持つ身としてはオイディプスやエレクトラより身近な題材だが、およそ現実味がない。浮いた物語で一本の映画をでっち上げる才能は認めるが、セリフの不自然さも含めて七里監督にはこういうファンタジーなりのリアリズムを勉強して貰いたい。[投票(1)]
★2縮図(1953/日)人身売買の非人道性を描きたいなら、甘すぎる。これでは逆境にめげず芸者道に頑張る女の半生にしか見えてこない。苦界の苦しさを語る術はもっとほかにあったろう。…この話を見るかぎり、一番悪いのはいい格好をしながら結局最後には娘に頼る父親だ。[投票(1)]
★2八月のかりゆし(2003/日)沖縄の美しい風景にウンチクをくっつけただけの観光フィルム。末永遥はいい顔立ちをしているが、彼女から霊力のオーラは見えない。キジムナーやマレビトのことなど説明不足のことが多く、どれが誰にあたるのか非常に判り辛かった。[投票(1)]
★2巌流島 GANRYUJIMA(2003/日)あまり歴史の無粋な改悪話(源義経は出っ歯だったとか)は好まないのだが、どうせ始めたならば最後までぶっ通してこその反英雄譚ではないのか。この中途半端さは却って苛立ちをかき立てる。最後まで八方破れの武蔵ならそれはそれなりに評価できたに違いない。[投票(1)]
★2YAWARA!(1989/日)ロードショー当時、「浅香唯はニセ柔」などと伊集院光が言っていたものだが、今はもっと相応しくない女性が「YAWARAちゃん」を名乗っているのだよな。それはともかく、自分の目から見ても、浅香は「ニセ柔」だった。 [review][投票(1)]
★2絞殺(1979/日)エロジジイ監督の自虐妄想か。いや、むしろあがきながら失われた若さを取り戻そうとしている老人の焦りだな。若者の気持ちが判るようなフリをすればするほど、おのれの失われた若者時代の遠さしか見えなくなってゆく。[投票(1)]