よだかさんのコメント: 更新順
ラブ・アクチュアリー(2003/英=米) | 「愛する」という言葉はひどく抽象的で、僕が持っている「愛する」という感覚と、あなたが持っている「愛する」という感覚には、きっと決定的なズレがある。 [review] | [投票(1)] | |
テキサス・チェーンソー(2003/米) | あのアメリカの周囲何キロには何もないような田舎の風景はもうそれだけで恐怖を予感させる。 [review] | [投票(2)] | |
クイール(2003/日) | オーソドックスで、ほどよく抑制のきいた控えめな演出がかえってクイールの一生を印象深いものにしている。老若男女、犬好きはもちろんのこと猫派にもオススメできる「最高の普通」とよぶにふさわしい映画。 | [投票(1)] | |
飛ぶ教室(2003/独) | 説教くさい点にはどうにか目をつむるとして、あの稚拙なラップ調のミュージカルはいくらなんでもナシだと思う。 | [投票] | |
少女の髪どめ(2001/イラン) | 利己的で偏見に満ちた青年が、少女との出会いによって他者への共感を芽生えさせ、深めていく。 [review] | [投票(4)] | |
ファインディング・ニモ(2003/米) | 擬人化された海の生き物たちをことさら「人間」として了解すると、この世界観にどっぷり浸れないのかもしれない。世俗的な常識が先に立ってしまうあたりに自分へのもどかしさを感じるが、それでもこの海中世界の造形は魅力的だ。 | [投票] | |
ラスト サムライ(2003/米=ニュージーランド=日) | 外国人という「他者」から見る理想化されたサムライニッポンと我々との視差は、定型化した自国への思い込みから解放してあらたな自己了解を生み出すきっかけを与えてくれるのではないか。またそのパワーがこの映画にはある。 | [投票(2)] | |
ギャング・オブ・ニューヨーク(2002/米=独=伊=英=オランダ) | 部分を抜き出せばどこも平均以上の秀作だが、歴史の胎動のなかの個の対決という入れ子構造がうまく 機能していたとは言えず、終盤の怒涛の展開に唐突さを感じた。 | [投票] | |
NARC(2002/米=カナダ) | おもしろい。麻薬捜査モノの中ではスケールが大きいわけではないが、そのぶん荒廃した日常をしっかり捉えた映像と、凝縮された緊張感のあるドラマが展開される。 | [投票] | |
秘密(1999/日) | 広末を眼前に置き、小林薫の立場に感情移入して身悶えしながら、いかに理性を保つかという、男にとってはほとんどマゾヒズム的な萌えフィルム。 | [投票(1)] | |
東京ゴッドファーザーズ(2003/日) | ずいぶんと直球の人情喜劇だったので少しこそばゆい思いもしたが、『千年女優』で足りないなと思った情感の部分を補ってもらった。あと個々の走り方がいい。走り方のいいアニメはクオリティの面でまず信用できる。 | [投票(1)] | |
アレックス(2002/仏) | 肌に合わない。たったこれだけの展開に、これほど執拗なまでに時間をかけられても不快感しか残らない。 | [投票(1)] | |
藍色夏恋(2002/台湾=仏) | 飾り気のない日常が、しぜんと輝きを放っている十代の断片をきれいに捉えている。初々しさというものが、そのまま美しさにつながるほんの短い時期。その頃に対する憧憬で最後はちょっとジーンときた。 | [投票(3)] | |
D.I.(2002/仏=モロッコ=独=パレスチナ) | とにかくみんな無表情で主人公は一言もしゃべらない。その下に渦巻く感情の激しさとのギャップに妙味があるが、笑いに対する感度をここまで要求されるとさすがにつらい。 | [投票] | |
マトリックス レボリューションズ(2003/米) | 前作は小難しい能書と仮想現実でのバトルのインフレに辟易としたが、今作はそのスケールに見合うだけの生身の熱気が個々の人間から伝わってきて、理屈を挟む前に完全に圧倒されてしまった。 [review] | [投票(3)] | |
酔っぱらった馬の時間(2000/仏=イラン) | 地雷の埋まった薄暗く冷たい大地。子供が子供でいられない不条理に疑問をはさむ余裕もない過酷な環境で、か細い命の火を絶やさぬようとする生への執着。一片の同情をよせることすら躊躇するその凄みのある姿には美しさすら宿る。 | [投票] | |
恋はデジャ・ブ(1993/米) | 軽やかなタッチながら、絶望の底から生まれる希望というものを絶妙の展開でつないで描いている。日常をクリエイトするすばらしさと、生きる意欲そのものを呼び覚ます笑いと涙の感動傑作。 | [投票(2)] | |
パコダテ人(2001/日) | まれに見る無類のしっぽ映画。しっぽと宮崎あおいの至高のコラボレーション。しかしちょっとほのぼのし過ぎで、映画全体としては刺激に欠ける。できることなら「しっぽがんばれ。しっぽ!」と思わせてくれるほどの緊張感がほしいところだ。 | [投票] | |
小さな中国のお針子(2002/仏=中国) | おもしろいかと訊かれると首をひねるむきもあるが、雰囲気のある映画ではあった。雄大な山岳の谷間に響くバイオリンの音色。外国小説の朗読に美しい刺繍が彩りをそえて、ノスタルジックな恋と友情が徐々に育まれていく過程をやわらかく包んでいる。 | [投票(2)] | |
マグダレンの祈り(2002/英=アイルランド) | けっこう衝撃的。美しさと汚らわしさが並列する閉塞した修道院の様子が、独特の存在感を持って描かれている。個々の人物描写は十分で、彼女たちの行く末を憂いながら観賞。ラストまで飽きさせない。 | [投票] |