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[コメント] 山の郵便配達(1999/中国)

ベタな話だが、このベタさの中にあってこそ輝くモノもある。
ボイス母

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







まず、この中国(多分南部の)奥地の風景が九州山地の奥深いアタリによく似ている。 子供の頃からよく見慣れた風景であることに好印象。

役者さんも中国の役者さんにしては洗練されていて(失礼)、好感が持てる。 コテコテの泣きの演技をシナイ点が好感度「大」

ソレとナンと言ってもこの映画は、「働くオジサン」映画である。 子供の頃に働くオジサンを観て、「あぁ、こんな風に自分の一生を捧げる職業に就けたらいいな」と考えたモノであるが、その印象が甦ってきた。

人の役に立ち、なおかつ自分の一生を捧げるに足るやりがいのある仕事。 一歩間違えば怪我や命を落とすこともあるけれど、その毎日は輝きと喜びに満ち溢れていることは間違いない。

なんと言っても「自分の愛犬と一緒に働ける」のが最大の魅力。 きっと、ボイスも良い働きをしてくれるはずだ。 イノシシが出たらイノシシと戦い、パンダが出たらパンダを捕らえ、急な斜面も岩場も急流もナンのソノ!! 絶対優秀な郵便配達犬になるはずである!(断言)

山奥の少数民族の美女に淡い恋心を抱きつつも、彼女のシアワセのためには自分の心はこれ以上に彼女に近づかない方がイイと考えるような繊細な優しい心の青年。 たとえ父ちゃんが「えーちゃん」に似ていようとも、ワシが少数民族の美女だったら「迷わず嫁に行く」ね(<妄想モードにスイッチが入ってます)

父ちゃんと母ちゃんの恋愛のエピソードもかなり好印象。 『初恋の来た道』も思い出させるような純愛の物語。

そんなあんなこんなをまぶしつつ、この映画の印象はそのあざとさ、ベタさにも関わらず、山と水の香りを吸い込んだ後みたいに爽やかである。

中国のこの山にも、ヒゴタイの花は咲くのだろうか? この地球上で、中国南部と九州山地の奥地にだけ自生する、大きな瑠璃色の球状の花、ヒゴタイ。 この映画は、その花を見た時の事を思い出させる。

(評価:★4)

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