★4 | 互いに相手をおもんばかるが故に、父(笠智衆)と娘(原節子)は深く静かに対決する。父は己を封印することで、娘は自らの存在を固持することで、互いに思いを成就せんと試みる。善意や愛情といった言葉が、意味を失う肉親ならではの攻防は激しく切ない。 (ぽんしゅう) | [投票] |
★3 | 間延びした演出とカットに哲学的解釈を見出そうとする批評家に同情する。「壷」がどうのこうのよりも、興ざめの音楽との整合性を説明して欲しい。この「小宇宙」は『秋刀魚の味』で補填されやっと完結するのだろう。 (sawa:38) | [投票] |
★5 | 原節子の演技、これだけの役なのに鬼気迫るものあり。また一番きれいに観た。やはりここまで演じると近親相姦ですよね。 (セント) | [投票(2)] |
★5 | 原節子の視線が怖い。それを受け止める笠智衆の存在感が凄い。会話シーンのテンポの良さも素晴らしかった。まさに傑作。 (赤い戦車) | [投票] |
★4 | 内容的にちょっとモゾモゾするものも感じたが、原節子が動いているのを見た最初の映画だったので非常にドキドキした。 (tredair) | [投票] |
★4 | 寝るとき位は化粧を落した方がいいのじゃなかろうか。 [review] (死ぬまでシネマ) | [投票(6)] |
★4 | 晩年の「娘の結婚」シリーズの基調を形成したオリジナルな強度は認めつつ、それでも『麦秋』のパノラミックな複合や『秋日和』の豊穣な役者群の諧謔に比し単調且つ短調な調べに若干の物足りなさを覚える。ベーシックな小津教本。 (けにろん) | [投票(1)] |
★5 | 最初の原節子なのですがこの原節子が私の中では一番魅力的に感じます。色っぽくて、いじらしくて、かわいくて、悲しくて、そして怖い・・・。 (コマネチ) | [投票(1)] |
★4 | デジタル修復版にて再鑑賞。改めて、原節子のキャラクタリゼーションの異様さに瞠目する。小津はもはや原演じる紀子を、一貫した人格として描くことを放棄しているのではないか、という気さえしてくる。しかも極めて意図的に。 [review] (緑雨) | [投票(2)] |
★5 | 行き遅れ気味の独身女性が見るにはあまりにも辛すぎ、そして優しすぎる。泣き死にしかけた。 [review] (づん) | [投票(16)] |
★5 | 私はある時期この映画が日本映画の中で一番好きだった。原節子と三島雅夫(「汚らしい」叔父さん)とのやりとり、出戻り娘・月丘夢路の男性観の現代性、杉村春子のコメディ・リリーフの見事さ。「熊太郎」をめぐる杉村春子の演技の妙味は何度見ても驚嘆ものの可笑しさだ。 [review] (ゑぎ) | [投票(11)] |
★4 | あんなにも父親想いの娘を将来育てたい、いやそれは怖いな…。現代なら披露宴で泣かされるであろう、演出的にも金銭的にも。『秋刀魚の味』にはいささか時代と鮮度の関係を感じさせたが、今作は違和感なく響く優しい語り口だ(観た順番が逆だからか?) (chilidog) | [投票] |