「チャップリン」(システム既定POV)の映画ファンのコメント
四川のうた(2008/中国=日) |
怪物的傑作。自重を促したくなるほどに図抜けた画の強さ・面白さ。しかし(ほとんど云いがかりだが)、どうすれば傑作を撮れるか知り尽した手つきに物足りなさも感じる。ジャ・ジャンクーはもう傑作しか撮れない作家になってしまったのだろう。そこに一抹の寂しさを覚える。傑作ばかりが「映画」ではないのだから。 [review] (3819695) | [投票] | |
宿命として映画は「現在」しか撮ることができない。その中で「過去・歴史」、そして「未来への展望」を描くという矛盾にあたってどうするか。ジャ・ジャンクーは本作で新しい方法を示したと思う。それは多分にペドロ・コスタやオリヴェイラとも共鳴している。しかし、この方法論はまだ極められる余地を残している。 (赤い戦車) | [投票] | |
描かれているのは50余年間、そこに在り続けた巨大な建物と、そこで繰り広げられた労働と生活だ。時は社会の潮流に呼応し、集団から個人へという変転を人々に促し、生活者は過去としての「場」と決別しつつ、過ぎ去った「人生」を慈しみ述懐する。まさに歴史である。 [review] (ぽんしゅう) | [投票] |