★4 | 民族に備わるとめどなき執念の深さと恐ろしさを直視させられる。敵同士の男たちはひとりの美女を巡って幾つもの人生を狂わせながら、深淵に向かって墜落してゆく。この執念は限りなく人間臭く、残酷と異常な愛を巡って比類なき手腕を誇るアルモドバル監督、未だ健在なる演出力を認めずにはいられない。寓話的世界の中で人々はいかに凄まじくも美しい執着心を露わにすることであろうか。 (水那岐) | [投票] |
★5 | アルモドヴァル監督に共通するものは本作でもきっちり貫かれ、それがなんとも良い心地よさにさせてくれます。 [review] (甘崎庵) | [投票] |
★4 | 複雑と直裁が織りなす感情のあやで、巧みに本筋を彩る「喪失」と「再生」の装飾や仕掛けを全部はがしてしまうと、そこには通俗的ともいえる不倫メロドラマと、ペネロペ・クルスという女優の揺るぎない存在感が残るだけ。これは恋愛映画の見本のような映画だ。 [review] (ぽんしゅう) | [投票] |
★4 | 単純な再起の話を捻りに捻って装飾し、ひとまず見られるものになっている。それも役者ありきで、映画ビジネスの核であるルイス・オマール、ブランカ・ポルティーリョ、タマル・ノバスのファミリーが殊によい。 [review] (shiono) | [投票(4)] |
★4 | いかにもアルモドバルの映画ではあるけど、アルモドバルにしては普通の映画にも思える。 [review] (ペペロンチーノ) | [投票(6)] |
★4 | 冒頭。若い女との絡み。男は初老の視力をなくした男。女は親切心で杖の代わりに男を誘導してあげたのに、部屋で男に漁られることになってしまう。滑るようなうまい演出。余裕があり過ぎるぐらい。観客はすでにアルモドバルの策略にはまっている。 [review] (セント) | [投票(1)] |