★4 | すべてを諦め開き直ったところからある種の悟りの境地に到達したかのような満島ひかりが発する「金切り声」は、しかしすべてを諦きれないあるいは諦めてしまった悲しみをもまた含んでいるように思えた。 [review] (蒼井ゆう21) | [投票] |
★5 | なぜもっと早くこの映画に気づかなかったのか。演者全員が巧妙であるが、私のツボは工場のチーフ的なおじさんであった。満島ひかりが「中の下」人生に開き直る終盤が痛快で、今を生きる全ての人々が「そのときゃ政府を倒すまで」と、あの社歌を口ずさみながら、心に匕首(あいくち)を呑んでいれば明日はひらけると思う。 (サイモン64) | [投票(3)] |
★2 | 白々しい台詞回しとか設定とか全部取っ払ったら良かったのに。と思う。まぁしょうがないんですけどねーこの場合。 [review] (Soul Driver) | [投票] |
★2 | 満島ひかりの起用は監督の私生活上の成功は呼んだかも知れないが、映画は彼女のチャームの欠如によって、無表情を装うOLが何も無い徒手空拳を開き直りに反転させて打って出る勢いにドラマ的運動性を呼ばない。 [review] (煽尼采) | [投票(4)] |
★4 | プライドの塊となって生きるのを潔しとせず、ただ運命に流されるままに無難に生きてきた女にとって、その運命を自らかぶり、誰はばかることなく積極的かつ厚顔に開き直ることこそが正しい生き方だった。見えない明日を思い煩うことなく、ただ頑張り続けるということへの時代錯誤とも映るポジティヴな賛美は貴重とも言える。 [review] (水那岐) | [投票(2)] |
★5 | まさにそこに生きている人たちの本当の息遣いが聞こえてきそうな体温が感じられる作品だ。強いなあと思う。本音がほとんどで飾りがない人生。人間から虚飾を剥いで剥いてしまったらこんな人間像が浮かび上がってくるだろうなあと思わせる。 [review] (セント) | [投票(5)] |
★5 | 緊張型の満島ひかりの造形が幾ら美人でも近づきたくない幸薄い佐和子の人となりを炙り出して見事。こういう人っているものだ。周辺人物がみんな顔色悪いのも素晴らしい。 (寒山拾得) | [投票(2)] |
★3 | 俳優としての芯の部分に明朗さを持たない満島ひかりは基本的にコメディエンヌには向いていないと思う。前半は白々しく、後半は痛々しい。それがこの役柄に相応しいとの見方は否定しないが。笑いを獲ることにかけては遠藤雅(はじめ長谷川朝晴かと思った)のほうがよほど達者だ。特に序盤の台詞回しは絶妙。 [review] (3819695) | [投票(3)] |
★4 | 開き直るって悪くない。そしてさらにがんばりだしたら無敵なんじゃないかとさえ思う。役者さん良いですね。 (あちこ) | [投票] |
★4 | 「頑張れば誰もが成功を手にする」という繰り言の底が抜けたいま、弱冠26歳の石井裕也が描く「頑張る」の先にあるのは「未来の幸福」などではなく「頑張る今」の連続がもたらす充実感なのだ。そこに嘘が無いぶん、自虐の底からたちあがる「中の下」賛歌が心地よい。 [review] (ぽんしゅう) | [投票(7)] |
★4 | 脚本が読みたい。この台詞群がすべて書かれたものであったのなら相当の才能だ。『愛のむきだし』でほぼ初見だった印象の満島が「ひねくれた逸材」であることを再確認できただけでも収穫。映像が彼女の行動にリンクし、開き直った瞬間から跳ねるのが小気味良い。手のひら返しのオバチャンの不自然さと妙にあわないBGM(除・社歌)が唯一の不満。 (tkcrows) | [投票(1)] |
★3 | こうやって観ると満島ひかりは特定の周波数しか発せられないように思える。それも狭いバンドの。 [review] (HAL9000) | [投票] |